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公開番号
2025017114
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-05
出願番号
2023120004
出願日
2023-07-24
発明の名称
回転電機用ステータ
出願人
日産自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H02K
3/12 20060101AFI20250129BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】スロットに占めるコイル線の割合を低下させることなく、コイル線で発生する渦電流を分断し、渦電流損を低減できる回転電機用ステータを提供する。
【解決手段】本発明の回転電機用ステータは、ステータコアと、上記ステータコアのスロットに配置されたコイル線とを備える。
そして、上記コイル線は、複数の平角線が纏まった導線群で形成されて横断面が方形をした形状であり、かつその周囲が絶縁膜で覆われており、
上記平角線は、その横断面長手方向が周方向を向き、かつ径方向に並んで上記導線群を形成しており、少なくとも隣接する他の平角線と当接する長手側側面の表面粗さが、短手側側面の表面粗さよりも大きいこととしたため、低回転域から高回転域までの全回転域において交流損失を低減できる回転電機用ステータを提供することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ステータコアと、上記ステータコアのスロットに配置されたコイル線とを備える回転電機用ステータであって、
上記コイル線は、複数の平角線が纏まった導線群で形成されて横断面が方形をした形状であり、かつその周囲が絶縁膜で覆われており、
上記平角線は、その横断面長手方向が周方向を向き、かつ径方向に並んで上記導線群を形成しており、少なくとも隣接する他の平角線と当接する長手側側面の表面粗さが、短手側側面の表面粗さよりも大きいことを特徴とする回転電機用ステータ。
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【請求項2】
上記平角線は、少なくとも隣接する他の平角線と当接する上記長手側側面の表面が、加工硬化していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機用ステータ。
【請求項3】
上記平角線は、隣接する他の平角線と当接する上記長手側側面の表面粗さが、上記絶縁膜で覆われた側面の表面粗さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の回転電機用ステータ。
【請求項4】
上記平角線は、隣接する他の平角線と当接する上記長手側側面の表面粗さと他の側面との表面粗さとの大小関係が、長さ方向全域に亘って同じであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機用ステータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機用ステータに係り、更に詳細には、横断面積の大きなコイル線を用いることによる銅損を抑制でした回転電機用ステータに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
電動車両向けのモーターにおいては、ステータのスロットに占めるコイル線の割合を大きくしてコイル線の抵抗を下げ、コイル線で発生する銅損に起因する温度上昇を抑制している。
【0003】
しかし、横断面積が大きなコイル線を用いると、高回転域においてコイル線内で渦電流に起因する電流密度の偏りが生じるため損失が大きくなってしまう。
【0004】
特許文献1には、漏れ磁束が鎖交する部位のコイル線で発生する渦電流が分断されるように、上記コイル線を複数の分割された銅線で形成し、隣接する銅線間に絶縁部材を設けて渦電流を減少させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6522312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものにあっては、コイル線を構成する銅線間に絶縁部材を配置するため、銅線の占有率が絶縁部材によって低下してしまい、コイル線の抵抗を下げることができず、低回転域での損失が増加してしまう。
【0007】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、スロットに占めるコイル線の割合を低下させることなく、コイル線で発生する渦電流を分断し、銅損を低減できる回転電機用ステータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、コイル線を構成する平角線同士の当接面を粗して接触抵抗を高めることにより、平角線間に絶縁部材を設けることなく、コイル線で発生する渦電流を分断できることを見出し、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明の回転電機用ステータは、ステータコアと、上記ステータコアのスロットに配置されたコイル線とを備える。
そして、上記コイル線は、複数の平角線が纏まった導線群で形成されて横断面が方形をした形状であり、かつその周囲が絶縁膜で覆われており、
上記平角線は、その横断面長手方向が周方向を向き、かつ径方向に並んで上記導線群を形成しており、少なくとも隣接する他の平角線と当接する長手側側面の表面粗さが、短手側側面の表面粗さよりも大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コイル線を構成する平角線と平角線との当接面を粗して接触抵抗を高めることとしたため、低回転域から高回転域までの全回転域において交流損失を低減できる回転電機用ステータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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