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公開番号
2025011117
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-23
出願番号
2024164780,2023061187
出願日
2024-09-24,2020-03-31
発明の名称
電線、電線検査システムおよび電線検査方法
出願人
株式会社オートネットワーク技術研究所
,
住友電装株式会社
,
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人上野特許事務所
主分類
G01R
31/58 20200101AFI20250116BHJP(測定;試験)
要約
【課題】複数の電線の間に特性のばらつきがある場合でも、それらの電線における損傷の検出を、低コストで行うことができる電線検査システムおよび電線検査方法、またそのような電線検査システムおよび電線検査方法による検査を実施することができる電線を提供する。
【解決手段】第一の時点において、複数の電線を含む電線群C1~C3に対して、電線検査によって得られる応答信号を、個体ごとに記憶する記憶部A1と、第一の時点よりも後の第二の時点において、電線群C1~C3の中から選択される対象電線C2に対して、電線検査を行う検査部A2と、前記対象電線C2に対して、第一の時点における前記応答信号を、前記記憶部A1から呼び出して、第二の時点で前記検査部A2によって取得した前記応答信号と比較し、該2つの応答信号に差が存在する場合に、前記対象電線C2に損傷が存在すると判定する解析部A3と、を有する電線検査システムAとする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
導体と、前記導体の外周を被覆し、表面に露出した絶縁被覆と、を有する芯線が、複数を束にしたワイヤーハーネスの状態にあり、
積層テープが、前記ワイヤーハーネス全体としての外周に、螺旋状に巻き付けられた電線であって、
前記積層テープは、テープ状の絶縁体または半導体として構成された基材と、前記基材の両面にそれぞれ形成された導電性の被覆層と、を有し、
前記積層テープは、他の部材に外周を被覆されず、あるいは有機ポリマーより構成された層に被覆されて、前記電線全体としての外表面に露出している、電線。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
導体と、前記導体の外周を被覆し、表面に露出した絶縁被覆と、を有する芯線と、
前記芯線の外周に配置された積層テープと、を備えた電線であって、
前記積層テープは、テープ状の絶縁体または半導体として構成された基材と、前記基材の両面にそれぞれ形成された導電性の被覆層と、を有し、幅方向両端部に、前記被覆層が形成されず、前記基材が露出した箇所が設けられており、
前記積層テープは、他の部材に外周を被覆されず、あるいは有機ポリマーより構成された層に被覆されて、前記電線全体としての外表面に露出している、電線。
【請求項3】
導体と、前記導体の外周を被覆し、表面に露出した絶縁被覆と、を有する芯線と、
前記芯線の外周に配置された積層テープと、を備えた電線であって、
前記積層テープは、テープ状の絶縁体または半導体として構成され、外部の環境によって電気的特性が変化する基材と、前記基材の両面にそれぞれ形成された導電性の被覆層と、を有し、
前記積層テープは、他の部材に外周を被覆されず、あるいは有機ポリマーより構成された層に被覆されて、前記電線全体としての外表面に露出している、電線。
【請求項4】
中途に分岐部を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電線。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電線の損傷状態を検査するための電線検査システムであって、
前記電線の前記積層テープを構成する2層の前記被覆層に、検査信号として、交流成分を含んだ電気信号を入力して、応答信号として、2層の前記被覆層の間の特性インピーダンスを取得する検査を電線検査として、
前記電線検査システムは、
第一の時点において、複数の前記電線を含む電線群に対して、前記電線検査によって得られる前記応答信号を、個体ごとに記憶する記憶部と、
前記第一の時点よりも後の第二の時点において、前記電線群の中から選択される対象電線に対して、前記電線検査を行う検査部と、
前記対象電線に対して、前記第一の時点における前記応答信号を、前記記憶部から呼び出して、前記第二の時点で前記検査部によって取得した前記応答信号と比較し、該2つの応答信号に差が存在する場合に、前記対象電線に損傷が存在すると判定する解析部と、を有する電線検査システム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記検査部および前記解析部から離れた場所に備えられる、請求項5に記載の電線検査システム。
【請求項7】
前記解析部は、前記第一の時点における前記応答信号と、前記第二の時点における前記応答信号との差分を求め、前記差分に基づいて、該2つの応答信号に差が存在するか否かを判定する、請求項5または請求項6に記載の電線検査システム。
【請求項8】
前記電線検査においては、前記応答信号として、2層の前記被覆層の間の特性インピーダンスを、時間領域反射法または周波数領域反射法によって測定し、
前記解析部は、前記第一の時点における前記応答信号と、前記第二の時点における前記応答信号との間に、前記応答信号上で差が生じている領域を、前記電線の軸線方向に沿った位置に対応づけ、その位置に損傷が発生していると判定する、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の電線検査システム。
【請求項9】
前記検査信号は、連続した周波数範囲にわたる成分を、周波数ごとに独立した強度で重畳したものであり、前記周波数範囲の中に、一部の周波数の成分が欠損しているか、周囲の周波数と比較して強度が不連続に小さくなった除外周波数を含んでおり、
前記電線検査においては、前記応答信号として、2層の前記被覆層の間の特性インピーダンスを、時間領域反射法によって測定する、請求項8に記載の電線検査システム。
【請求項10】
前記検査信号において、前記除外周波数は、前記対象電線の外部の発生源に由来し、前記対象電線の周囲を伝搬する電磁波の周波数を含んでいる、請求項9に記載の電線検査システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電線検査システム、電線検査方法、および電線に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
種々の電気・電子機器や輸送用機器、建造物、公共設備等において、電線が搭載、また敷設されるが、電線の長期の使用に伴い、電線に、断線、短絡、外傷等の損傷が発生する場合がある。例えば、電線と周囲の物体との接触や摩擦に伴い、電線の外周に配置された絶縁被覆に損傷が生じる場合がある。損傷に起因して電線の性能に深刻な影響が及ぶのを回避するために、損傷の発生を、早期に、また敏感に検知することが望まれる。電線の損傷を検知するための方法は、特許文献1~24等に開示されている。
【0003】
電線の損傷を検出する方法として、例えば特許文献11に、診断対象のケーブル経路において複数の区間ごとにパルス電気信号の伝播速度を設定する設定手段と、ケーブル経路内に送信されたパルス電気信号の反射特性の測定結果と、区間ごとに設定された伝播速度とから、ケーブル経路内の不具合箇所の位置を推定する推定手段と、を有するケーブル診断装置が開示されている。ここでは、区間ごとの伝播速度の設定に際しては、ケーブル経路の本数などのデータをCADによって読み込み込み設定するとともに、実験等によって、ケーブルの本数と伝播速度との関係を示すテーブルを予め用意し、ケーブル経路の各区間の本数に対応する伝播速度を自動的に設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-157067号公報
特開平4-326072号公報
特開平6-194401号公報
特開平7-262837号公報
特開平7-282644号公報
特開平8-184626号公報
特開平11-332086号公報
特開2001-14177号公報
特表2006-518030号公報
特開2007-305478号公報
特開2007-333468号公報
特開2001-141770号公報
特開2010-21049号公報
特開2011-217340号公報
特開2017-142961号公報
特開2019-128215号公報
特開2019-190875号公報
特開2020-15176号公報
米国特許第4988949号明細書
米国特許第6265880号明細書
米国特許出願公開第2003/206111号明細書
米国特許出願公開第2007/021941号明細書
米国特許出願公開第2010/253364号明細書
米国特許出願公開第2011/309845号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電線の構成部材に検査信号を入力し、得られる応答信号に基づいて、損傷発生の有無の判定、また損傷発生箇所の特定を行う場合には、損傷が存在しない場合の応答信号との比較や、その電線が有する特性を考慮した演算が必要となる。この際、対比する応答信号や、演算の基礎として用いる電線特性として、事前の試験や理論に基づいて得られた基礎情報が用いられる。自動車に代表されるように、同種の装置が多数製造され、その装置に搭載される電線も同種のものが多数製造される場合には、上記で説明した特許文献11の例におけるケーブルの本数と伝播速度との関係を示すテーブルのように、損傷の検出に用いる基礎情報としては、同種の電線の各個体に対して、共通の基礎情報が適用されるのが一般的である。
【0006】
しかし、同種の電線であっても、個体ごとに、製造公差内で特性のばらつきが存在し、共通の基礎情報を利用した検査では、損傷を正確に検出できない可能性がある。特に、電線における損傷が、表面部のみに留まる外傷等、応答信号に小さな変化しか与えないものである場合や、電線が、分岐部等、応答信号に影響を与える構造を有しており、それらの構造に由来する信号により、損傷による応答信号の変化が明瞭に認識されづらい場合等には、基礎情報を利用した損傷の検出が、難しくなる。
【0007】
基礎情報を用いた比較や演算を利用する方法以外に、電線における損傷を検出する方法として、計測装置を電線に常時接続した状態とし、応答信号の検出を連続的に行うことも考えられる。時間の経過に伴って、応答信号に変化がないかどうかを監視し続けることで、電線に損傷が発生すれば、応答信号の変化によって、即時に検出することができる。各個体における応答信号の変化を経時的に監視するので、個体ごとに電線特性のばらつきがあったとしても、その影響を受けることなく、各個体における損傷の発生を、敏感に検出することができる。しかし、この場合には、電線の個体ごとに、計測装置を設ける必要があり、経済的合理性に欠ける。
【0008】
以上に鑑み、複数の電線の間に特性のばらつきがある場合でも、それらの電線における損傷の検出を、低コストで行うことができる電線検査システムおよび電線検査方法、またそのような電線検査システムおよび電線検査方法による検査を実施することができる電線を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示にかかる電線検査システムは、電線の損傷状態を検査するための電線検査システムであって、前記電線は、導体と、絶縁被覆と、を有する芯線と、前記芯線の構成部材と、前記芯線に沿って配置された前記芯線以外の部材と、の少なくとも一方より構成される損傷検知部と、を有し、前記損傷検知部は、検査信号として電気信号または光信号を入力して、応答信号を取得する電線検査を行った際に、前記電線の損傷状態によって、前記応答信号が変化し、前記電線検査システムは、第一の時点において、複数の前記電線を含む電線群に対して、前記電線検査によって得られる前記応答信号を、個体ごとに記憶する記憶部と、前記第一の時点よりも後の第二の時点において、前記電線群の中から選択される対象電線に対して、前記電線検査を行う検査部と、前記対象電線に対して、前記第一の時点における前記応答信号を、前記記憶部から呼び出して、前記第二の時点で前記検査部によって取得した前記応答信号と比較し、該2つの応答信号に差が存在する場合に、前記対象電線に損傷が存在すると判定する解析部と、を有する。
【0010】
本開示にかかる電線検査方法は、前記電線検査システムを用いて、前記第一の時点において、前記電線群を構成する前記電線について、前記電線検査を行い、前記応答信号を取得する初期データ取得工程と、前記初期データ取得工程で取得した前記応答信号を、前記電線の個体ごとに、前記記憶部に記憶させるデータ記憶工程と、前記第二の時点において、前記検査部によって、前記対象電線に対して、前記電線検査を行う計測工程と、前記解析部によって、前記対象電線について、前記第一の時点で取得した前記応答信号を前記記憶部から呼び出して、前記第二の時点で前記計測工程において取得した前記応答信号と比較し、該2つの応答信号に差が存在する場合に、前記対象電線に損傷が発生していると判定する解析工程と、を実施する。
(【0011】以降は省略されています)
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