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公開番号
2025008015
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023109835
出願日
2023-07-04
発明の名称
締固め工法での周辺地盤状態の確認方法
出願人
株式会社不動テトラ
代理人
個人
,
個人
主分類
E02D
1/08 20060101AFI20250109BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】地盤中に締固め改良体を造成したときの締固め改良体の周辺地盤の状態を正確にかつ簡単に確認できるようにする。
【解決手段】締固め工法での周辺地盤状態の確認方法であって、締固め改良体の造成前の地盤の様子を撮影する第一撮影工程と、締固め改良体の造成後の地盤の様子を撮影する第二撮影工程と、締固め改良体の造成前の地盤の様子の画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の画像より、それぞれの画像を二値化画像に変換する画像処理工程と、変換されたそれぞれの二値化画像より、二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合をそれぞれ算出し、算出したそれぞれの二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合を比較して、造成した締固め改良体の周辺地盤が計画通り締固められているかの周辺地盤の状態を確認する確認工程を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
砂や砕石などの粒状体材料又はこの粒状体材料にセメントや流動化剤などを加えた材料を、地盤中に圧入し又は地盤中に排出した後に打ち戻すことにより、地盤中に締固め改良体を造成し、締固め改良体の造成により周辺地盤を締固める締固め工法で、造成した締固め改良体の周辺地盤の状態を確認する締固め工法での周辺地盤状態の確認方法であって、
締固め改良体の造成前の地盤の様子を撮影する第一撮影工程と、
締固め改良体の造成後の地盤の様子を撮影する第二撮影工程と、
第一撮影工程で撮影した締固め改良体の造成前の地盤の様子の画像と第二撮影工程で撮影した締固め改良体の造成後の地盤の様子の画像より、所定の画像処理プログラムを用いて、締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像とに変換する画像処理工程と、
画像処理工程において変換された締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像とより、二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合をそれぞれ算出し、算出した締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合と、算出した締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合を比較して、造成した締固め改良体の周辺地盤が計画通り締固められているかの周辺地盤の状態を確認する確認工程と、
を有することを特徴とする締固め工法での周辺地盤状態の確認方法。
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【請求項2】
請求項1に記載されたる締固め工法での周辺地盤状態の確認方法において、
確認工程では、算出した締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合と、算出した締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合を比較し、締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合の減少率を求め、減少率が予め設定した所定値を超えているかにより、造成した締固め改良体の周辺地盤の状態を確認することを特徴とする締固め工法での周辺地盤状態の確認方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤中に締固め改良体を造成することで、その周辺地盤を締固める締固め工法において、造成した締固め改良体の周辺地盤の状態を確認する締固め工法での周辺地盤状態の確認方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
地盤を改良するための締固め工法は、砂や砕石などの粒状体材料又はこの粒状体材料にセメントや流動化剤などを加えた材料を、地盤中に圧入し又は地盤中に排出した後に打ち戻すことにより、地盤中に締固め改良体を造成し、この締固め改良体の造成により周辺地盤を締固める方法である。この締固め工法は、例えば、地盤中に砂や砕石などの粒状体材料を排出し、排出した粒状体材料を打ち戻すことで、地盤中に拡径した締固め改良体を造成して、造成した締固め改良体の周辺地盤を強固なものに改良するサンドコンパクションパイル工法や、流動性の極めて低いモルタルを地盤中に圧入して周辺地盤を締固めるコンパクショングラウチング工法などが知られている(特許文献1)。
【0003】
締固め工法に用いる地盤改良装置は、前部にマストを立設した施工ケーシングパイプを備える。施工機械は、ケーシングパイプの地盤中への貫入又は地盤中からの引抜きを行う。ケーシングパイプは、円筒形の管状で、その内部を砂や砕石などの粒状体材料の通る供給路にし、下部に排出口を設けて、排出口から粒状体材料を地盤中に排出する。
【0004】
締固め工法は、ケーシングパイプを地盤中の所定深度まで貫入して、貫入したケーシングパイプを所定の長さ引抜くとともに粒状体材料を排出し、ケーシングパイプを所定の長さ貫入して排出した粒状体材料を打ち戻す。この粒状体材料の排出とケーシングパイプによる粒状体材料の打ち戻しを上方に向かって順次繰り返し行う。これにより、地盤中に拡径した締固め改良体を造成することで、その周辺地盤を所定の密度になる強固な地盤に改良できる。
【0005】
ところで、締固め工法では、地盤中に締固め改良体を造成した後に、造成した締固め改良体の周辺地盤おいて、所定の密度になっているかどうか、すなわち締固め改良体の周辺地盤が計画通り締固められているかの周辺地盤の状態の確認を行うようにしている。この確認方法としては、一般的に知られている標準貫入試験やサウンディング試験などにより行われる。
【0006】
造成した締固め改良体の周辺地盤の状態の確認を標準貫入試験によって行う場合、周辺地盤の状態の確認は、深度方向において約1m毎にしか行うことができず、また、この確認では、標準貫入試験で得られた締固め改良体の造成前のN値と締固め改良体の造成後のN値とを比べ、そのN値の増加量より、締固め改良体の周辺地盤の密度の増加を推定し、これにより、周辺地盤が所定の密度になっているかどうかの周辺地盤の状態を確認している。
【0007】
しかしながら、周辺地盤の状態の確認は、深度方向で約1m毎にしか行うことができないため、周辺地盤の状態を細かく確認することができず、しかも、締固め改良体の周辺地盤の密度を直接測定していないため、周辺地盤の状態を確認したときの精度が悪かった。このことから、作業者においては、造成した締固め改良体の周辺地盤が計画通り締固められているかどうかを正確に見極めることが難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-284146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、地盤中に締固め改良体を造成したときの締固め改良体の周辺地盤が所定の密度になっているかどうか、すなわち計画通り締固められているかどうかの周辺地盤の状態を正確にかつ簡単に確認できる締固め工法での周辺地盤状態の確認方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、砂や砕石などの粒状体材料又はこの粒状体材料にセメントや流動化剤などを加えた材料を、地盤中に圧入し又は地盤中に排出した後に打ち戻すことにより、地盤中に締固め改良体を造成し、締固め改良体の造成により周辺地盤を締固める締固め工法で、造成した締固め改良体の周辺地盤の状態を確認する締固め工法での周辺地盤状態の確認方法であって、締固め改良体の造成前の地盤の様子を撮影する第一撮影工程と、締固め改良体の造成後の地盤の様子を撮影する第二撮影工程と、第一撮影工程で撮影した締固め改良体の造成前の地盤の様子の画像と第二撮影工程で撮影した締固め改良体の造成後の地盤の様子の画像より、所定の画像処理プログラムを用いて、締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像とに変換する画像処理工程と、画像処理工程において変換された締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像と締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像とより、二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合をそれぞれ算出し、算出した締固め改良体の造成前の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合と、算出した締固め改良体の造成後の地盤の様子の二値化画像における地盤中の隙間の面積の割合を比較して、造成した締固め改良体の周辺地盤が計画通り締固められているかの周辺地盤の状態を確認する確認工程と、を有する締固め工法での周辺地盤状態の確認方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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