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公開番号2025002496
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102709
出願日2023-06-22
発明の名称計測方法、プログラム、計測装置、システム及び製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01B 11/00 20060101AFI20241226BHJP(測定;試験)
要約【課題】 温度による影響を補正し、高精度に距離を計測する。
【解決手段】 互いに異なる複数の時刻のそれぞれにおいて、計測装置を用いて校正用物体を計測し、計測装置が設置されている環境における温度を計測し、得られた校正用物体の計測結果と温度の情報を用いて、温度の変化による計測結果の変化の関係を表す温度と計測結果の相関データを更新し、更新された相関データと、計測装置を用いて対象物を計測したときの温度とを用いて、計測装置による対象物の計測結果を補正する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
対象物を撮像して距離を計測する計測方法であって、
互いに異なる複数の時刻のそれぞれにおいて、計測装置を用いて校正用物体を計測し、前記計測装置が設置されている環境における温度を計測する第1工程と、
前記第1工程で得られた前記校正用物体の計測結果と前記温度の情報を用いて、前記温度の変化による前記計測結果の変化の関係を表す温度と計測結果の相関データを求める第2工程と、
前記計測装置を用いて対象物を計測したときの前記環境における温度と前記相関データとを用いて、前記計測装置による前記対象物の計測結果を補正する第3工程と、を有し、
前記第3工程の後、再度、前記第1工程と前記第2工程を行うことによって前記相関データを更新し、前記相関データを更新した後に前記計測装置を用いて対象物を計測したときの前記環境における温度と、更新された前記相関データとを用いて、前記計測装置による前記対象物の計測結果を補正することを特徴とする計測方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記計測結果は、前記計測装置が撮像した画像であることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
【請求項3】
前記計測結果は、前記計測装置が撮像した画像から求めた距離であることを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
【請求項4】
計測された前記環境における温度が所定の範囲外である場合に、前記相関データに適用する温度を変更することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
【請求項5】
前記第1工程と前記第2工程を繰り返し行うことによって得られた複数の前記相関データを用いて前記相関データを更新することを特徴とする請求項1に記載の計測方法。
【請求項6】
前記第1工程と前記第2工程を繰り返し行うことによって得られた複数の前記相関データを平均することにより、前記相関データを更新することを特徴とする請求項5に記載の計測方法。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載の計測方法を計測装置に実行させるためのプログラム。
【請求項8】
対象物を撮像して距離を計測する計測装置であって、
対象物を撮像する撮像部と、
前記計測装置が設置されている環境における温度を計測する温度計測部と、
撮像された前記対象物の画像を用いて前記対象物までの距離を算出する算出部と、
制御部と、を有し、
前記制御部が、互いに異なる複数の時刻のそれぞれにおいて、前記撮像部が校正用物体を計測し、かつ、前記温度計測部が前記温度を計測するように制御し、
前記算出部が、得られた前記校正用物体の計測結果と前記温度の情報を用いて、前記温度の変化による前記計測結果の変化の関係を表す温度と計測結果の相関データを求める、
ことを繰り返すことによって前記相関データを更新し、
前記対象物を計測したときの前記環境における温度と、更新された前記相関データとを用いて、前記対象物の計測結果を補正することを特徴とする計測装置。
【請求項9】
請求項8に記載の計測装置と、
前記計測装置により得られた対象物の計測データに基づいて前記対象物を保持して制御するロボットと、を有することを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項1~6の何れか1項に記載の計測方法を用いて対象物の計測結果を得る工程と、
前記計測結果に基づいて前記対象物を処理することにより物品を製造する工程と、を有することを特徴とする物品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、計測方法、プログラム、計測装置、システム及び製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
工場の生産ラインでは、対象部品の欠品を検査したり、ロボットアームで対象部品を把持したりするために、対象物体までの距離を高精度に計測する必要がある。一般に、距離を計測するにはステレオカメラが搭載された距離計測装置が用いられ、三角測量の原理に基づき距離が求まる。距離計測装置の種類には、片方のカメラの代わりにプロジェクタを用いる装置や、3台以上のカメラを用いて距離計測する装置もある。
【0003】
計測対象物体をカメラにて撮像する際、撮像環境の温度によって撮像画像が変動する場合がある。また、温度が変化するに伴い、撮像画像の変動具合も変化することがある。このような変動が含まれた状態の画像から距離を算出すると、距離データに誤差が生じる。このため、撮像画像に生じた変動を補正することは高精度な距離推定に重要である。
【0004】
特許文献1では、事前準備として、撮影環境の温度を変化させながら校正用物体を撮影することで、温度と撮像画像の座標変動との相関を求め、この相関と距離計測時の温度に基づいて撮像画像を補正することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-111101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明では、予め求めた温度と撮像画像の座標変動との相関関係が変化しないことを前提としている。
【0007】
工場の生産現場において、計測装置は変化が大きい環境下において使用されることがあり、計測装置の特性が変化する可能性がある。その場合、温度と撮像画像の座標変動との相関関係が予め求めた関係からずれることが想定される。
【0008】
そこで、本発明では、温度による影響を補正し、高精度に距離を計測することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の一側面としての計測装置は、対象物を撮像して距離を計測する計測方法であって、互いに異なる複数の時刻のそれぞれにおいて、計測装置を用いて校正用物体を計測し、前記計測装置が設置されている環境における温度を計測する第1工程と、前記第1工程で得られた前記校正用物体の計測結果と前記温度の情報を用いて、前記温度の変化による前記計測結果の変化の関係を表す温度と計測結果の相関データを求める第2工程と、前記計測装置を用いて対象物を計測したときの前記環境における温度と前記相関データとを用いて、前記計測装置による前記対象物の計測結果を補正する第3工程と、を有し、前記第3工程の後、再度、前記第1工程と前記第2工程を行うことによって前記相関データを更新し、前記相関データを更新した後に前記計測装置を用いて対象物を計測したときの前記環境における温度と、更新された前記相関データとを用いて、前記計測装置による前記対象物の計測結果を補正することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、温度による影響を補正し、高精度に距離を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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