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公開番号2024179082
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023097607
出願日2023-06-14
発明の名称半導体装置、電力変換装置、および半導体装置の製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 25/07 20060101AFI20241219BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】平滑コンデンサの配線インダクタンスを低減することができる技術を提供する。
【解決手段】冷却器(2)上の絶縁基板(31)上に、半導体素子(1)と電気的に接続された回路パターン(32)が設けられている。平滑コンデンサ(401)は、平面視で前記半導体素子(1)に重ならないように配置され、静電容量を形成する内部電極(451)と、内部電極(451)を収めるコンデンサケース(490)と、コンデンサケース(490)から継ぎ目なく突出した端子(442)とを有する。第1の封止材(5)は、前記平滑コンデンサ(401)の前記端子(442)、前記絶縁基板(31)、および前記回路パターン(32)の各々の少なくとも一部を覆っている。前記平滑コンデンサ(401)の前記端子(442)と前記回路パターン(32)とは、前記端子(442)と前記回路パターン(32)との界面が有する接合力によって互いに直接に接続されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
冷却器と、
前記冷却器上に搭載された絶縁基板と、
前記絶縁基板上に設けられた回路パターンと、
前記回路パターンと電気的に接続された半導体素子と、
平面視で前記半導体素子に重ならないように配置され、静電容量を形成する内部電極と、前記内部電極を収めるコンデンサケースと、前記コンデンサケースから継ぎ目なく突出した端子と、を有する平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサの前記端子、前記絶縁基板、および前記回路パターンの各々の少なくとも一部を覆う第1の封止材と、
を備え、
前記平滑コンデンサの前記端子と前記回路パターンとは、前記端子と前記回路パターンとの界面が有する接合力によって互いに直接に接続されている、半導体装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置であって、
前記第1の封止材はゲルまたはゴムを含有する、半導体装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記半導体素子は第1の主面および第2の主面を有しており、
前記半導体装置は、
前記半導体素子の前記第1の主面に接続された第1の導体部と、
前記半導体素子の前記第2の主面に接続された第2の導体部と、
前記第1の導体部および前記第2の導体部の各々を少なくとも部分的に露出させつつ前記第1の導体部および前記第2の導体部の各々の一部を覆い、前記半導体素子を封止する第2の封止材と、
をさらに備え、
前記半導体素子の前記第1の主面は、前記第1の導体部を介して前記回路パターンと電気的に接続されている、半導体装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記冷却器に面する第1の面と、前記第1の面と反対の第2の面とを有し、第1の辺および第2の辺を含む複数の辺を有する閉曲線に沿って前記冷却器上において前記絶縁基板を囲うように延在する基板ケースと、
前記基板ケースの前記第2の面と前記平滑コンデンサとの間に設けられ、前記基板ケースの材料と前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースの材料との各々よりも弾性率の低い材料からなるシーリング材と、
をさらに備え、
前記基板ケースの前記第2の面は、前記第1の辺に対応した第1の領域と、前記第2の辺に対応し前記第1の領域よりも低められた第2の領域と、を含み、
前記平滑コンデンサは前記シーリング材を介して前記第2の面の前記第2の領域上に取り付けられており、
前記基板ケースおよび前記平滑コンデンサの内側に前記第1の封止材が充填されている、
半導体装置。
【請求項5】
請求項4に記載の半導体装置であって、
前記シーリング材はゴムを含有する、半導体装置。
【請求項6】
請求項4に記載の半導体装置であって、
前記基板ケースは、前記基板ケースの前記第2の辺に対応する部分に設けられた第1の嵌め合わせ部を有しており、
前記コンデンサケースは、前記第1の嵌め合わせ部が挿入される溝を有する第2の嵌め合わせ部を有しており、
前記シーリング材は、ゲルを含有し、前記コンデンサケースの前記第2の嵌め合わせ部の前記溝において前記第1の嵌め合わせ部と前記第2の嵌め合わせ部との間に充填されている、
半導体装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
固定部材と、
前記固定部材を用いて前記冷却器に取り付けられたハウジングと、
をさらに備え、
前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースは、前記固定部材が適用されるための被固定部を有しており、
前記固定部材は、前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースの前記被固定部と、前記冷却器と、前記ハウジングと、を互いに固定している、
半導体装置。
【請求項8】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースと連続的につながることによって前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースと共にケース部を構成する基板ケースをさらに備え、前記ケース部は前記冷却器上において前記絶縁基板を囲んでおり、前記第1の封止材は前記ケース部の内側に充填されており、
前記ケース部と前記冷却器との間に、前記平滑コンデンサの耐熱温度よりも低い温度で形成可能な材料からなるシーリング材をさらに備える、半導体装置。
【請求項9】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースは熱伝導材を介して前記冷却器上に搭載されている、半導体装置。
【請求項10】
請求項1または2に記載の半導体装置であって、
前記平滑コンデンサの前記端子は、
前記平滑コンデンサの前記コンデンサケースから延び、前記回路パターンからは離れた根元部分と、
前記根元部分から延び、前記回路パターンに直接に接続された複数の接続部分と、
を有しており、前記複数の接続部分は互いに分離されている、半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置、電力変換装置、および半導体装置の製造方法に関し、特に、平滑コンデンサを有する半導体装置と、当該半導体装置を有する電力変換装置と、当該半導体装置の製造方法とに関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1に記載されているように、近年,小型化が進むインバータでは,高速なパワー半導体を駆動する際に急峻な電流変化が生じても耐電圧破壊の原因となるサージ電圧を抑制することが求められている。サージ電圧の低減には,キャパシタやパワーモジュールの配線インダクタンスの低減が必要となる。そこで上記非特許文献1は,パワーモジュールの金属放熱板に対して内部の配線パターンをループ状とすることで渦電流を放熱板に効率良く誘導し,渦電流の磁束により配線が作る磁束を打消すことでインダクタンス成分を低減する配線実装技術を開示している。
【0003】
特許文献1によれば、パワーモジュール(半導体装置)は、スイッチング素子と、平滑コンデンサとを有している。上記特許文献1によれば、平滑コンデンサが、パワーモジュールに内蔵されたセラミックコンデンサであることによって、平滑コンデンサに起因したインダクタンスを低減することができる。具体的な構成としては、ベース板上に絶縁基板が固定されており、この絶縁基板上にスイッチング素子(半導体素子)が実装されており、このスイッチング素子の上方の空間にコンデンサ基板が配置されている。コンデンサ基板には、複数のセラミックコンデンサが搭載されている。また上記特許文献1には、スイッチング素子が実装された上記絶縁基板の側方に平滑コンデンサとしてのアルミ電解コンデンサが配置された構成も、従来技術として開示されている。平滑コンデンサとしてのアルミ電解コンデンサは、配線板およびそれを固定するためのねじを用いることによって電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-350474号公報
中津欣也 他、「パワーモジュールのインダクタンス成分を低減する配線実装技術」、エレクトロニクス実装学会誌、18巻、4号、pp.270-278、(2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体装置が取り扱う電流に対して、平滑コンデンサの容量が十分大きくないと、平滑コンデンサの電位がスイッチング時の充放電で下がってしまい、所望の出力を発揮することができない。特に、ワイドバンドギャップ半導体素子(例えば、SiC-MOSFET)を用いた半導体装置においてはこの課題が顕著であり、例えば、電気自動車のモーターを駆動するなど大きな電流を取り扱う場合には、平滑コンデンサの容量は数百μF程度必要である。このように平滑コンデンサの容量が大きい場合、半導体素子の上方の空間内に平滑コンデンサを収めることは難しい。
【0006】
加えて、平滑コンデンサを半導体素子の上方に配置するためには、半導体装置内で必要な絶縁距離を確保することも勘案すると、平滑コンデンサの配線としてのバスバーの配線距離が長くなってしまう。さらにこの配置の場合、上記非特許文献1で提案された配線実装技術を適用することによってインダクタンスを低減することも難しい。なぜならば、上記配置を得るためには半導体素子の上方へと平滑コンデンサのバスバーを延ばす必要があるので、バスバーは、半導体素子を支持しているベース板(金属放熱板)から遠ざかるように延びるからである。
【0007】
一方、上記特許文献1において従来技術として開示されていた構成においては、平滑コンデンサとしてのアルミ電解コンデンサがスイッチング素子の上方ではなく側方に配置されている。しかしながら、ねじを用いての配線板の電気的接続が利用されており、このような接続ではインダクタンスが高くなる課題がある。
【0008】
本開示は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、平滑コンデンサの配線インダクタンスを低減することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る半導体装置は、冷却器と、前記冷却器上に搭載された絶縁基板と、前記絶縁基板上に設けられた回路パターンと、前記回路パターンと電気的に接続された半導体素子と、平面視で前記半導体素子に重ならないように配置され、静電容量を形成する内部電極と前記内部電極を収めるコンデンサケースと前記コンデンサケースから継ぎ目なく突出した端子とを有する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサの前記端子、前記絶縁基板、および前記回路パターンの各々の少なくとも一部を覆う第1の封止材と、を備える。前記平滑コンデンサの前記端子と前記回路パターンとは、前記端子と前記回路パターンとの界面が有する接合力によって互いに直接に接続されている。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、第1に、平滑コンデンサは、平面視で前記半導体素子に重ならないように配置されている。これにより、平滑コンデンサが平面視で前記半導体素子に重なるようにするという制約がないので、インダクタンスを低減することができる配線配置を適用しやすい。第2に、平滑コンデンサの端子の接続に際して、仮に、ねじのような締結部材を用いたとすると、配線長が長くなることに起因して配線インダクタンスが増大してしまい、また、これをキャンセルするように平行平板の配線構造を適用することも難しい。これに対して本実施の形態によれば、前記平滑コンデンサの前記端子と前記回路パターンとは、前記端子と前記回路パターンとの界面が有する接合力によって互いに直接に接続されている。これにより、平滑コンデンサのコンデンサケースを回路パターンに近接して配置することができる。特に、平滑コンデンサの端子の接合部が回路パターンと共に封止材で封止される場合、沿面距離の考慮なしにほぼ最短距離で平滑コンデンサを接続することができる。よって、配線長を短くすることができるので、配線インダクタンスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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