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公開番号
2024177727
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023096025
出願日
2023-06-12
発明の名称
異常ネルンスト効果素子の製造方法、及び熱電変換デバイスの製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10N
15/20 20230101AFI20241217BHJP()
要約
【課題】優れた異常ネルンスト効果を示す異常ネルンスト効果素子を簡便に製造でき、大容量化も容易な異常ネルンスト効果素子の製造方法、及び、これを用いた熱電変換デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】Co、Mn及びGaを含有する粉末をホットプレス法にて焼結して焼結体を作製する工程を含む、異常ネルンスト効果素子の製造方法。前記異常ネルンスト効果素子の製造方法により異常ネルンスト効果素子を製造する工程を含む、熱電変換デバイスの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Co、Mn及びGaを含有する粉末をホットプレス法にて焼結して焼結体を作製する工程を含む、異常ネルンスト効果素子の製造方法。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記工程において、焼結温度が700℃以上1100℃以下である、請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項3】
前記工程において、印加圧力が30MPa以上130MPa以下である、請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項4】
前記工程において、焼結時間が24時間以下である、請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項5】
前記焼結体が、Co、Mn及びGaを含有する結晶粒を有する、請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項6】
前記結晶粒がホイスラー構造を持つ、請求項5に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項7】
前記結晶粒の平均粒径が8μm以上30μm以下である、請求項5に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項8】
前記結晶粒の粒径の標準偏差が1μm以上12μm以下である、請求項5に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項9】
前記焼結体の異常ネルンスト係数の絶対値が、300Kにおいて5μV/K以上である、請求項1に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の異常ネルンスト効果素子の製造方法により異常ネルンスト効果素子を製造する工程を含む、熱電変換デバイスの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常ネルンスト効果素子の製造方法、及び熱電変換デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
温度勾配によって電圧を発生させる熱電変換デバイスとして、ゼーベック効果(Seebeck effect)を利用したものがよく知られている。
ゼーベック効果では、温度勾配と同じ方向に電圧が生じることから、熱電変換デバイスが複雑な3次元構造となり、大面積化やフィルム化が困難である。また、毒性や希少性の高い材料が用いられており、脆弱で振動に弱く、さらに製造コストが高いという課題がある。
【0003】
近年、異常ネルンスト効果(Anomalous Nernst effect)により起電力を生じる異常ネルンスト効果素子を用いた熱電変換デバイスが提案されている。異常ネルンスト効果とは、磁性体に熱流を流して温度差が生じたときに、磁化方向と温度勾配の双方に直交する方向に電圧が生じる現象である。
異常ネルンスト効果では、ゼーベック効果とは異なり、温度勾配に直交する方向に電圧が生じることから、異常ネルンスト効果を用いた熱電変換デバイスは、熱源に沿うように展開することができ、大面積化及びフィルム化に有利である。更に、廉価で毒性が少なく、且つ耐久性の高い材料を選択することができる。
【0004】
異常ネルンスト効果を評価する指標は、異常ネルンスト係数と熱伝導率と電気抵抗率であり、さらにこれらから算出される無次元性能指数ZTとPower Factorである。
【0005】
異常ネルンスト係数は、温度差1K当たりの熱起電力を意味している。
異常ネルンスト係数は、下記式(1)で表される。
S
ANE
=ρ
yy
α
yx
-σ
yx
ρ
yy
S
SE
…(1)
S
ANE
:異常ネルンスト係数
ρ
yy
:縦抵抗
α
yx
:横熱電係数
σ
yx
:ホール伝導度
S
SE
:ゼーベック係数
【0006】
横熱電係数α
yx
は、下記式(2)(モットの式)で表される。
α
yx
=-(π
2
/3)・{(k
B
2
T)/e}(∂σ
yx
/∂ε) …(2)
但し、∂σ
yx
/∂εはフェルミ準位での値である。
k
B
:ボルツマン定数
ε:エネルギー
e:電荷素量
T:絶対温度
【0007】
無次元性能指数ZTは、下記式(3)で表される。
ZT=(S
ANE
2
・σ
xx
/κ
yy
)・T={S
ANE
2
/(ρ
xx
・κ
yy
)}・T …(3)
σ
xx
:電気伝導率
κ
yy
:熱伝導率
ρ
xx
:電気抵抗率
【0008】
異常ネルンスト効果は、Co
2
MnGa、Fe
3
Ga、Fe
3
Al、Mn
3
Ge、Mn
3
Sn、Mn
2
Ga、MnGe、Co、Fe、Nd
2
Mo
2
O
7
、Pt/Fe多層膜、L1-FePt合金など様々な材料で報告されている(例えば、下記非特許文献1~3を参照。)。
これらの材料の中で、現在、最も高い異常ネルンスト係数の絶対値を有するものはCo
2
MnGaであり、既報で最高データは6.75~8μV/Kである。なお、これらの値は単結晶のデータである。
【0009】
上述した異常ネルンスト効果は、ゼーベック効果に対して優位性があるものの、通常の磁性体を用いた異常ネルンスト効果による現状の発電量は、本格的な実用化のためにはまだ小さい。
そこで、特許文献1では、従来よりも大きな異常ネルンスト効果をもたらすものとして、フェルミエネルギーの近傍にワイル点を有するバンド構造のCo
2
MnGaからなる熱電変換素子(異常ネルンスト効果素子)を提案している。このCo
2
MnGaの結晶構造は、立方晶系の単結晶であり、フルホイスラー系の結晶構造を有している。
【0010】
一方、特許文献2では、放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)法により、6.68μV/Kの異常ネルンスト係数を有するCo
2
MnGa焼結体を作製している。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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