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公開番号
2024174061
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-13
出願番号
2024167142,2023043719
出願日
2024-09-26,2018-12-28
発明の名称
レンズユニットおよびカメラモジュール
出願人
マクセル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
7/02 20210101AFI20241206BHJP(光学)
要約
【課題】鏡筒に複数種の遮光板を間違いなく設けることができるとともに、鏡筒径方向の位置決めを確実に行え、外周部からの光の抜けを抑制できる遮光板、当該遮光板を備えたレンズユニットおよびこのレンズユニットを備えるカメラモジュールを提供する。
【解決手段】レンズユニット10に備えらえる遮光板18の外縁31が、遮光板18の中心に対して同一半径で、かつ、周方向の長さが等しく、かつ周方向に同一間隔で配置された複数の円弧線32と、周方向に隣り合う円弧線32の端32aどうしを連結する連結線33とを備え、連結線33が円弧線32と同心同径の仮想円40の内側に配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
鏡筒と、当該鏡筒の内周側に配置されるレンズと、前記鏡筒の内周側に配置される遮光板とを備えたレンズユニットであって、
前記鏡筒の内周側に前記遮光板が複数配置され、
複数の前記遮光板のうちの一部は第1の遮光板であり、
前記第1の遮光板は、外縁が前記遮光板の中心に対して同一半径である複数の円弧線と、周方向に隣り合う前記円弧線の端どうしを連結する複数の連結線とを備え、
前記連結線が前記円弧線と同心同径の仮想円の内側に配置され、
前記複数の円弧線と前記複数の連結線は同一平面内に配置され、
前記複数の連結線は、周方向に隣り合う前記円弧線の一端と他端を、前記一端から前記他端の方向に向かう直線あるいは曲線から構成されており、
複数の前記遮光板のうちの他の一部は外周縁が円形状の第2の遮光板であり、
前記第1の遮光板と前記第2の遮光板は外形形状により識別可能であることを特徴とするレンズユニット。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記第1の遮光板の前記複数の円弧線は周方向に同一間隔で配置された3以上、6以下の円弧線からなり、
前記円弧線の長さは、当該円弧線の両端と前記仮想円の中心を結ぶ線分間の角度が30度から50度になるように、設定されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記連結線は、当該連結線の長さ方向の中央部側ほど、前記仮想円の中心側に寄っており、
前記連結線は、2つの直線によって構成され、2つの前記直線は、前記連結線の中央点と前記仮想円の中心とを通る線分に対して線対称に配置され、
前記直線と前記円弧線との接続部には曲率半径が付与され、前記直線どうしの接続部には曲率半径が付与されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
前記連結線は、1つの直線、複数の直線、1つの曲線、複数の曲線または前記直線と前記曲線の組み合わせによって構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズユニット。
【請求項5】
前記鏡筒の内周側に複数種の前記第1の遮光板が配置されていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のレンズユニット。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のレンズユニットと、当該レンズユニットで結像された画像を撮像する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光板、レンズユニットおよびこのレンズユニットを備えるカメラモジュールに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行われており、さらに自動運転への応用が試みられている。このような車載カメラ等に用いられるレンズユニットの一例として、特許文献1に記載のものが知られている。このレンズユニットにおいては、4枚のレンズが、鏡筒に光軸方向をそれぞれ揃えて一列に並べられた状態に保持されている。また、レンズとレンズとの間に、絞り部材(遮光板)が備えられている。
遮光板は中央部に円形状の開口(内径孔)を備えた円環板状に形成されて、通過する光の範囲を制限するものであり、絞り部材を適切な位置に配置することでフレアやゴーストを適切に抑えることができ、レンズユニットの光学性能を向上させることができる。このため、レンズユニットの光学性能を向上させるためには、遮光板を適切な位置に配置することが重要となる。
【0003】
レンズとレンズとの間に配置された遮光板は、それぞれのレンズのレンズ機能を有する部分の外周部に設けられたフランジ部に挟まれることで、鏡筒の軸方向における位置が決まる。また、遮光板は、両面がレンズに当接するのではなく、一方の面がレンズのフランジ部に当接し、他方の面がレンズ以外の部材に当接することで、鏡筒の軸方向における位置決めがされることもある。
また、遮光板はその外周縁がレンズユニットの鏡筒の内周面に当接することによって鏡筒の径方向における位置が決まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-233512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したような遮光板は、1品種のレンズユニットの鏡筒に複数枚設けられていることが多い。この場合、同一形状、同一大きさの一種類の遮光板が複数枚設けられることもあるが、形状、大きさ等が異なる複数種の遮光板が設けられることが多い。
従来の遮光板は外周縁が円形状といった単純形状であり、外径は殆ど等しく、内径孔の径が近ければ、複数種の遮光板の見分けが付き難いことから、鏡筒に複数種の遮光板を設ける際に、遮光板の種類を間違えたり、他の品種のレンズユニットの鏡筒に設けるべき遮光板が間違って混入するという問題を抱えていた。特に手組み作業では遮光板の種類を作業者の目視によって判別しなければならず、その対策が求められていた。
【0006】
また、従来の複数種の遮光板の外周縁にそれぞれ異なる形状や大きさの切欠きを設けることにより、複数種の遮光板を作業者の目視や画像処理によって見分けることは可能である一方、切欠きの存在によって遮光板の鏡筒径方向における位置決めを行い難くなるばかりか、近年ではバイブレーション式のパーツフィーダを用いて、遮光板をレンズユニットの組立ラインに供給することもあり、この場合、遮光板どうしがそれらの切欠きによって絡まって、互いに遮光板を傷付け、遮光性能に悪影響を及ぼす虞があった。遮光板は通過する光の範囲を制限するものであるから、上述したような傷が大きくなったり、切欠きが大きくなると、遮光板の外周部から光が抜けてゴースト・フレアの問題を引き起こしかねない。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、レンズユニットの鏡筒に複数種の遮光板を間違いなく設けることができるとともに、鏡筒径方向(光軸と直交方向)の位置決めを確実に行え、外周部からの光の抜けを抑制できる遮光板、当該遮光板を備えたレンズユニットおよびこのレンズユニットを備えるカメラモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の遮光板は、レンズユニットに備えられる遮光板であって、
前記遮光板の外縁が、
前記遮光板の中心に対して同一半径で、かつ、周方向の長さが等しく、かつ周方向に同一間隔で配置された複数の円弧線と、
周方向に隣り合う前記円弧線の端どうしを連結する連結線とを備え、
前記連結線が前記円弧線と同心同径の仮想円の内側に配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明においては、遮光板の外縁が複数の円弧線と、周方向に隣り合う前記円弧線の端どうしを連結する連結線とを備えているので、円弧線および/または連結線の数、周方向の長さ、周方向の間隔を遮光板の種類ごとに変えることによって、複数種の遮光板を確実に見分けることができる。したがって、レンズユニットの鏡筒に複数種類の遮光板を間違いなく設けることができる。
また、遮光板の外縁は、遮光板の中心に対して同一半径で、かつ、周方向の長さが等しく、かつ周方向に同一間隔で配置された複数の円弧線を有しているので、これら円弧線で形成された外縁部分を鏡筒の内周面に当接させることによって、鏡筒径方向(光軸と直交方向)の位置決めを確実に行える。
さらに、遮光板の外縁は複数の円弧線と周方向に隣り合う円弧線の端どうしを連結する連結線とを備えているので、遮光板の外周縁に切欠きを設ける場合に比して、遮光板をレンズユニットの組立ラインに供給する際に、遮光板どうしが絡まり難くなって、互いに遮光板を傷付けたり、遮光性能に悪影響を及ぼすことが少ない。したがって、遮光板の外周縁に切欠きを設ける場合に比して、遮光板の外周部からの光の抜けを抑制できる。
【0010】
また、本発明の前記構成において、前記円弧線の数が3以上、6以下であってもよく、さらに、前記円弧線の数は5または6が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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