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公開番号
2024170269
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023110834,2023087008
出願日
2023-07-05,2023-05-26
発明の名称
ポリビニルアセタール樹脂及びセラミックグリーンシート用樹脂組成物
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
弁理士法人WisePlus
主分類
C08F
8/28 20060101AFI20241129BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】セラミック粉末の分散性及び分散安定性に優れるとともに、強度が高く、乾燥時のデラミネーションや寸法変化が生じにくいセラミックグリーンシートを得ることができ、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを作製可能なポリビニルアセタール樹脂及びセラミックグリーンシート用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】Z平均分子量(Mz)が700,000以上、2,500,000以下であり、LоgM=6.00における分子量微分分布値が5.00以上、110.0以下である、ポリビニルアセタール樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Z平均分子量(Mz)が700,000以上、2,500,000以下であり、
LоgM=6.00における分子量微分分布値が5.00以上、110.0以下である、ポリビニルアセタール樹脂。
続きを表示(約 220 文字)
【請求項2】
前記Z平均分子量に対する水酸基量(水酸基量/Z平均分子量)が、1.30×10
-5
以上である、請求項1に記載のポリビニルアセタール樹脂。
【請求項3】
アセタール基量が50~83モル%である、請求項1又は2記載のポリビニルアセタール樹脂。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のポリビニルアセタール樹脂と、可塑剤とを含む、セラミックグリーンシート用樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリビニルアセタール樹脂及びセラミックグリーン用樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、種々の電子機器に搭載される電子部品の小型化、積層化が進んでおり、多層回路基板、積層コイル、積層セラミックコンデンサ等の積層型電子部品が広く使用されている。
なかでも、積層セラミックコンデンサは、一般に次のような工程を経て製造されている。
まず、ポリビニルブチラール樹脂やポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂等のバインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に可塑剤、分散剤等を添加した後、セラミック原料粉末を加え、ビーズミル、ボールミル等の混合装置により均一に混合し、脱泡後に一定粘度を有するセラミックスラリー組成物を得る。このスラリー組成物をドクターブレード、リバースロールコーター等を用いて、離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム、又はSUSプレート等の支持体面に流延して、これを加熱等により、溶剤等の揮発分を溜去させた後、支持体から剥離してセラミックグリーンシートを得る。
次に、得られたセラミックグリーンシート上に、内部電極となる導電ペーストをスクリーン印刷により塗布したものを交互に複数枚積み重ね、加熱圧着して積層体を作製する。その後、積層体中に含まれるバインダー樹脂成分等を熱分解して除去する処理、いわゆる脱脂処理を行い、焼成して得られるセラミック焼結体の端面に外部電極を焼結する工程を経て積層セラミックコンデンサが得られる。
【0003】
セラミックグリーンシートの作製に用いられるセラミックグリーンシート用樹脂組成物は、一般にメチルエチルケトン、トルエン、アルコール及びこれらの混合物等の有機溶剤にポリビニルアセタール樹脂を溶解した溶液として用いられる。しかしながら、従来のポリビニルアセタール樹脂は、有機溶剤に溶解した場合に微量の未溶解物が生じていた。このような未溶解物が存在すると、積層セラミックコンデンサに用いた場合に、脱脂工程及び焼成工程においてボイドが残りやすくなったり、セラミック粉末等の分散性が低下したりすることにより、得られる製品の電気特性が低下していた。
このため、ポリビニルアセタール樹脂をセラミックグリーンシートの用途に使用する際には、有機・無機化合物等を配合し、有機溶剤で溶解した後、濾過工程を行うことにより、未溶解物を除去する必要があった。
【0004】
これに対して、特許文献1では、メチルエチルケトン及び/又はトルエンとエタノールとの1:1混合溶剤に溶解して5重量%溶液としたポリビニルアセタール樹脂溶液を、目開き5μmのフィルタを用い、濾過温度25℃、濾過圧10mmHgの条件で濾過したときの濾過流量の低下率が10%未満であるポリビニルアセタール樹脂が提案されている。また、このようなポリビニルアセタール樹脂を用いることで、有機溶剤に溶解した場合に未溶解物が少なく、濾過時間を短縮できることにより、生産性を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-325342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、近年では、電子機器の多機能化、小型化に伴い、積層セラミックコンデンサは、大容量化小型化が求められており、セラミックグリーンシートにも更なる薄層化が求められている。
しかしながら、特許文献1に記載のポリビニルアセタール樹脂を用いた場合、得られるセラミックグリーンシートの強度が不充分なものになるという問題があった。
また、セラミックグリーンシートを積層、乾燥する工程において、デラミネーション(層間剥離)や寸法変化が生じることがあった。セラミックグリーンシートの薄層化に伴い、デラミネーションや寸法変化が生じると、積層体を切断後の外観不良が発生するという問題がある。
【0007】
本発明は、セラミック粉末の分散性及び分散安定性に優れるとともに、強度が高く、乾燥時のデラミネーションや寸法変化が生じにくいセラミックグリーンシートを得ることができ、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを作製可能なポリビニルアセタール樹脂及びセラミックグリーンシート用樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示(1)は、Z平均分子量(Mz)が700,000以上、2,500,000以下であり、LоgM=6.00における分子量微分分布値が5.00以上、110.0以下である、ポリビニルアセタール樹脂である。
本開示(2)は、前記Z平均分子量に対する水酸基量(水酸基量/Z平均分子量)が、1.30×10
-5
以上である、本開示(1)に記載のポリビニルアセタール樹脂である。
本開示(3)は、アセタール基量が50~83モル%である、本開示(1)又は(2)に記載のポリビニルアセタール樹脂である。
本開示(4)は、本開示(1)~(3)の何れかに記載のポリビニルアセタール樹脂と、可塑剤とを含む、セラミックグリーンシート用樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明者らは、鋭意検討の結果、Z平均分子量及びLоgM=6.00における分子量微分分布値が所定の範囲内であるポリビニルアセタール樹脂は、セラミック粉末の分散性及び分散安定性に優れるとともに、強度が高く、乾燥時のデラミネーションや寸法変化が生じにくいセラミックグリーンシートを得ることができ、信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを作製できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
本発明のポリビニルアセタール樹脂は、Z平均分子量(Mz)が700,000以上、2,500,000以下であり、LоgM=6.00における分子量微分分布値が5.00以上、110.0以下である。
このようなポリビニルアセタール樹脂を含有することで、強度が高く、乾燥時のデラミネーションや寸法変化が生じにくいセラミックグリーンシートを得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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