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公開番号2024164669
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023080325
出願日2023-05-15
発明の名称物品の乾燥度を推定する推定装置、乾燥システム、制御方法、及びプログラム
出願人学校法人上智学院
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類G01N 22/04 20060101AFI20241120BHJP(測定;試験)
要約【課題】環境の変化を考慮して物品の乾燥度を正確に推定すること。
【解決手段】測定装置は、マルチキャリア信号である無線信号が放射される位置から見て乾燥度を測定する対象の物品を挟む位置において、放射された無線信号の第1の検出を行い、無線信号が放射される位置から、物品を挟まない見通し位置に配置され、放射された無線信号の第2の検出を行い、無線信号に含まれる複数のキャリアのそれぞれについての、第1の検出において検出された第1の位相と第2の検出において検出された第2の位相との位相差を特定し、複数のキャリアのそれぞれにおいて特定された位相差に基づいて、物品の乾燥度を推定する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
マルチキャリア信号である無線信号を放射する放射手段から見て乾燥度を測定する対象の物品を挟む位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第1の検出を行う第1の検出手段と、
前記放射手段から見て前記物品を挟まない見通し位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第2の検出を行う第2の検出手段と、
前記無線信号に含まれる複数のキャリアのそれぞれについての、前記第1の検出において検出された第1の位相と前記第2の検出において検出された第2の位相との位相差を特定する特定手段と、
前記複数のキャリアのそれぞれにおいて特定された複数の前記位相差に基づいて、前記物品の乾燥度を推定する推定手段と、
を有することを特徴とする測定装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記無線信号は、IEEE802.11規格に準拠して生成された直交周波数分割多重(OFDM)信号である、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記特定手段は、前記無線信号に含まれる複数のキャリアのそれぞれについての、前記第1の検出において検出された第1の振幅と前記第2の検出において検出された第2の振幅との振幅差をさらに特定し、
前記推定手段は、特定された前記振幅差および前記位相差に基づいて、前記物品の乾燥度を推定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項4】
前記放射手段をさらに有する、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項5】
前記物品は洗濯物である、ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の測定装置と、
当該測定装置によって推定された前記洗濯物の乾燥度に基づいて乾燥器具を制御する制御装置と、
を含んだ乾燥システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記乾燥器具の、風量、風向、風の温度、除湿能力の少なくともいずれかを制御する、ことを特徴とする請求項6に記載の乾燥システム。
【請求項8】
物品の乾燥度を測定する測定装置によって実行される制御方法であって、
マルチキャリア信号である無線信号を放射する放射手段から見て乾燥度を測定する対象の物品を挟む位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第1の検出を行うことと、
前記放射手段から見て前記物品を挟まない見通し位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第2の検出を行うことと、
前記無線信号に含まれる複数のキャリアのそれぞれについての、前記第1の検出において検出された第1の位相と前記第2の検出において検出された第2の位相との位相差を特定することと、
前記複数のキャリアのそれぞれにおいて特定された複数の前記位相差に基づいて、前記物品の乾燥度を推定することと、
を含むことを特徴とする制御方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1から5のいずれか1項に記載の測定装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の乾燥度の推定技術に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
布などの洗濯物の乾燥度を測定する技術が知られている。特許文献1には、接触型のセンサを使用して、洗濯物の表裏にそれぞれ設けられた電極間のインピーダンスを観測することにより、洗濯物の乾き具合を確認する技術が記載されている。また、特許文献2には、電磁波を物品に照射して、その電磁波の位相や振幅の変化に応じて物品の水分量を特定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-173142号公報
特開2015-161597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、乾燥度を測定するために使用者が電極で洗濯物を挟む必要があるため煩雑である。特許文献2に記載の技術は、非常に狭い空間において電磁波の照射が行われるものであり、洗濯物が干されるような広い空間において十分な精度での水分量の測定ができないことが想定される。洗濯物は、例えば、一定の広さを有し、洗濯物の乾燥機能を有する浴室に干されることが想定される。ここで、浴室は、入浴後には非常に湿度が高い環境にあり、また、季節の変化によって温度などの環境も変化しうる。このため、特許文献2に記載の発明では、十分な測定品質を担保することができないことが想定される。
【0005】
本発明は、環境の変化を考慮して物品の乾燥度を正確に推定するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による測定装置は、マルチキャリア信号である無線信号を放射する放射手段から見て乾燥度を測定する対象の物品を挟む位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第1の検出を行う第1の検出手段と、前記放射手段から見て前記物品を挟まない見通し位置において、前記放射手段から放射された前記無線信号の第2の検出を行う第2の検出手段と、前記無線信号に含まれる複数のキャリアのそれぞれについての、前記第1の検出において検出された第1の位相と前記第2の検出において検出された第2の位相との位相差を特定する特定手段と、前記複数のキャリアのそれぞれにおいて特定された複数の前記位相差に基づいて、前記物品の乾燥度を推定する推定手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、環境の変化を考慮して物品の乾燥度を正確に推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
乾燥システムの構成例を示す図である。
無線信号の位相差と洗濯物の乾燥度との関係の例を説明する図である。
洗濯物の乾燥度を推定するための学習済みモデルを取得するための機械学習を説明する図である。
学習済みモデルを用いた洗濯物の乾燥度の推定を説明する図である。
推定装置のハードウェア構成例を示す図である。
推定装置の機能構成例を示す図である。
推定装置が実行する処理の流れの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
(システム構成)
図1に、本実施形態に係る乾燥システムの構成を示す。乾燥システムは、例えば、乾燥器具141を用いて、洗濯物111を乾燥させるためのシステムである。乾燥システムは、例えば、送信器101と、測定装置121と、制御装置131と、乾燥器具141とを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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