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公開番号
2024160719
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-15
出願番号
2023075920
出願日
2023-05-02
発明の名称
スチレン系エラストマー組成物、未硬化樹脂フィルム、硬化樹脂フィルム、接着フィルム、封止材及び基板
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類
C08L
53/02 20060101AFI20241108BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ワニス状で濁りや分離がなく、優れた誘電特性を有し、LCPやMPIなどの有機樹脂及び銅に対しても強い接着力を有するスチレン系エラストマー組成物並びにそれからなる未硬化樹脂フィルム、硬化樹脂フィルム、接着剤、封止材、及びスチレン系エラストマー組成物を含む基板の提供。
【解決手段】
(A)スチレン系エラストマー:100質量部、
(B)1分子中に少なくとも1つのダイマー酸骨格を有するマレイミド化合物:1~50質量部、及び、
(C)有機過酸化物:0.01~10質量部
を含むスチレン系エラストマー組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)スチレン系エラストマー:100質量部、
(B)下記式(1)で示される、1分子中に少なくとも1つのダイマー酸骨格を有するマレイミド化合物:1~50質量部、及び、
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2024160719000017.tif
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134
(式(1)中、
Aは独立して環状構造を有する4価の有機基であり、
Bは独立して炭素数6~200の2価炭化水素基であり、
Qは独立して下記式(2)
TIFF
2024160719000018.tif
30
132
(式(2)中、R
1
は独立して、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基であって、x1及びx2はそれぞれ独立に0~10の数である。)
で示されるシクロヘキサン骨格を有する炭素数6~60の2価の脂環式炭化水素基であり、
WはB又はQであり、
nは0~100であり、mは0~200であるが、n及びmは同時に0とはならず、
n及びmで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互であっても、ブロックであっても、ランダムであってもよい。)
(C)有機過酸化物:0.01~10質量部
を含むスチレン系エラストマー組成物。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
(A)成分のスチレン系エラストマーが、スチレンと、炭素-炭素の二重結合を有する化合物との共重合体である請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物。
【請求項3】
式(1)中のAが下記構造式で示される4価の有機基のいずれかである請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物。
TIFF
2024160719000019.tif
120
128
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
【請求項4】
さらに(D)成分として接着助剤を含有する請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる未硬化樹脂フィルム。
【請求項6】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物の硬化物を含有する硬化樹脂フィルム。
【請求項7】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる接着フィルム。
【請求項8】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる接着剤。
【請求項9】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる封止材。
【請求項10】
請求項1に記載のスチレン系エラストマー組成物の硬化物を有する基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチレン系エラストマー組成物、その組成物を含有する未硬化並びに硬化樹脂フィルム、接着フィルム、接着剤、封止材及びスチレン系エラストマー組成物を含む基板に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、5Gという次世代の移動通信システムが流行しており、高速、大容量、低遅延通信を実現しようとしている。これらを実現するためには、高周波帯用の材料が必要であり、ノイズ対策として伝送損失の低減が必須となるために、誘電特性の優れた(低比誘電率かつ低誘電正接の)絶縁材料の開発が求められている。
【0003】
その中でも基板用途で、このような誘電特性の優れた絶縁材料が求められている。リジッド基板やフレキシブル基板などの基板に対して誘電特性の優れた絶縁材料が求められており、リジッド基板では反応性ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、フレキシブルプリント基板(FPC)では液晶ポリマー(LCP)や特性を改良した変性ポリイミド(MPI)と呼ばれる製品が使用されるようになってきている。
【0004】
上記のFPCを製造する際、ベースフィルムやカバーレイフィルムを、配線部分を有する面などに熱プレス等を用いて貼りつけるための接着剤が必要である。従来は、エポキシ樹脂を主に使用した接着剤を用いているが、最近は接着剤も誘電特性の優れた材料が求められるようになってきている。
【0005】
このような背景から、誘電特性が優れる接着剤が報告されているが(例えば、特許文献1~4)、その多くは、エポキシ樹脂、その他の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の組合せである。これらの組成は周波数10GHz以下の領域では優れた誘電特性を有するが、5Gではさらにミリ波と呼ばれる28GHz以上の周波数領域での誘電特性を有することが求められており、従来の誘電特性に優れると言われた接着剤は、現在ではまだ十分な誘電特性とは言えないものが多い。
【0006】
また、特殊なマレイミド化合物と熱可塑性樹脂とを含有する樹脂組成物が優れた高周波特性を備え、導体との接着性をも高い水準で備える組成物として開示されている(特許文献5)。
しかしながら、特許文献5に記載の樹脂組成物は、ワニス状で互いの樹脂の相溶性がなく、ワニスの分離が生じてしまい、樹脂フィルムが得られなかったり、仮に樹脂フィルムが得られても接着性が発現しなかったりすることが確認され、基板用途に適さないことがわかってきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-248141号公報
特開2011-68713号公報
国際公開第2016/17473号
特開2016-79354号公報
国際公開第2018/16489号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、ワニス状で濁りや分離がなく、優れた誘電特性を有し、LCPやMPIなどの有機樹脂及び銅に対しても強い接着力を有するスチレン系エラストマー組成物並びにそれからなる未硬化樹脂フィルム、硬化樹脂フィルム、接着剤、封止材、及びスチレン系エラストマー組成物を含む基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記スチレン系エラストマー組成物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
<1>
(A)スチレン系エラストマー:100質量部、
(B)下記式(1)で示される、1分子中に少なくとも1つのダイマー酸骨格を有するマレイミド化合物:1~50質量部、及び、
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2024160719000001.tif
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132
(式(1)中、
Aは独立して環状構造を有する4価の有機基であり、
Bは独立して炭素数6~200の2価炭化水素基であり、
Qは独立して下記式(2)
TIFF
2024160719000002.tif
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132
(式(2)中、R
1
は独立して、水素原子又は炭素数1~10のアルキル基であって、x1及びx2はそれぞれ独立に0~10の数である。)
で示されるシクロヘキサン骨格を有する炭素数6~60の2価の脂環式炭化水素基であり、
WはB又はQであり、
nは0~100であり、mは0~200であるが、n及びmは同時に0とはならず、
n及びmで括られた各繰り返し単位の順序は限定されず、結合様式は、交互であっても、ブロックであっても、ランダムであってもよい。)
(C)有機過酸化物:0.01~10質量部
を含むスチレン系エラストマー組成物。
<2>
(A)成分のスチレン系エラストマーが、スチレンと、炭素-炭素の二重結合を有する化合物との共重合体である<1>に記載のスチレン系エラストマー組成物。
<3>
式(1)中のAが下記構造式で示される4価の有機基のいずれかである<1>に記載のスチレン系エラストマー組成物。
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2024160719000003.tif
120
128
(上記構造式中の置換基が結合していない結合手は、式(1)において環状イミド構造を形成するカルボニル炭素と結合するものである。)
<4>
さらに(D)成分として接着助剤を含有する<1>~<3>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物。
<5>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる未硬化樹脂フィルム。
<6>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物の硬化物を含有する硬化樹脂フィルム。
<7>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる接着フィルム。
<8>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる接着剤。
<9>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物からなる封止材。
<10>
<1>~<4>のいずれか1項に記載のスチレン系エラストマー組成物の硬化物を有する基板。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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