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公開番号2024160231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-13
出願番号2024112302,2021527077
出願日2024-07-12,2019-11-20
発明の名称カール状繊維の製造方法
出願人ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
代理人個人,個人,個人
主分類D01F 8/06 20060101AFI20241106BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】強化されたカール性を有する繊維の形成プロセスを提供する。
【解決手段】少なくとも第1の領域および第2の領域をそれぞれ有する繊維を形成することを含むプロセスであり、第1の領域は、密度が0.930~0.965g/cm3の範囲であり、メルトインデックス(I2)が10~60g/10分の範囲であり、分子量分布が1.5~2.6の範囲であり、1ラジアン/秒におけるタンデルタが少なくとも45であり、改善されたコモノマー組成分布(ICCD)法による溶出プロフィール上の低温ピークおよび高温ピーク、および高温ピークの半値全幅が6.0℃未満であり、繊維を少なくとも20%の伸びまで延伸し、それによって繊維のカール性を増加させることを特徴とするエチレン/αオレフィンインターポリマー組成物を含むプロセスを提供する。このプロセスは、繊維から不織布を形成することをさらに含み得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも第1の領域および第2の領域をそれぞれ有する繊維を形成することを含む
プロセスであり、前記第1の領域は、0.930~0.965g/cm

の範囲の密度、
10~60g/10分の範囲のメルトインデックス(I2)を特徴とするエチレン/αオ
レフィンインターポリマー組成物を含み、前記I2は、ASTM D1238によって、
190C、2.16kgで測定され、GPCにより測定された重量平均分子量と数平均分
子量の比(M
w(GPC)
/M
n(GPC)
)として表される分子量分布が1.5~2.
6の範囲であり、1ラジアン/秒におけるタンデルタが少なくとも45であり、改善され
たコモノマー組成分布(ICCD)法による溶出プロフィール上の低温ピークおよび高温
ピーク、および高温ピークの半値全幅が6.0℃未満であり、前記繊維を少なくとも20
%の伸びまで延伸し、それによって前記繊維のカール性を増加させる、プロセス。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記エチレン/αオレフィンインターポリマー組成物は、以下:密度が0.930~
0.940g/cm

の範囲にある、前記エチレン/α-オレフィンインターポリマー組
成物が60~80℃の範囲の低温ピークのピーク温度、25~65%の低温ピークの重量
分率、90℃を超える高温ピークのピーク温度、および35~75%の高温ピークの重量
分率、のうちの1つ以上を有することを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記第1の領域は第1の2%割線モジュラスE

および第1の降伏応力σ
y1
を有し
、前記第2の領域は第2の2%割線モジュラスE

および第2の降伏応力σ
y2
を有し、
前記第1の2%割線モジュラスE

は前記第2の2%割線モジュラスE

と異なるか、ま
たは前記第1の降伏強度σ
y1
は前記第2の降伏強度σ
y2
と異なるか、またはその両方
である、請求項1~2のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項4】
前記第1および第2の領域の材料の降伏応力の差を、前記第2の領域の降伏応力で割
った値は、少なくとも0.4である、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記第1および第2の領域の材料の2%割線モジュラスの差を、第2の領域の2%割
線モジュラスで割った値は少なくとも0.4である、請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
|σ
y1
/E

-σ
y2
/E

|/(σ
y2
/E

)は、少なくとも0.01である
、請求項3に記載のプロセス。
【請求項7】
前記第2の領域は、前記第1の領域の前記エチレン/αオレフィンインターポリマー
組成物とは異なるポリオレフィンまたはポリエステルを含む、請求項1~6のいずれか一
項に記載のプロセス。
【請求項8】
前記第2の領域はポリプロピレンを含む、請求項7に記載のプロセス。
【請求項9】
前記第1の領域は、前記第2の領域のコアの周りのシースであるか、または前記第2
の領域は、前記第1の領域のコアの周りのシースである、請求項1~8のいずれか一項に
記載のプロセス。
【請求項10】
延伸の前または後に前記繊維を加熱することをさらに含む、請求項1~9のいずれか
一項に記載のプロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年11月20日に出願された米国出願第62/769618号の
利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,600 文字)【0002】
本発明の分野は、カール状繊維およびそのような繊維を有する不織布を製造する方法
であり、この方法は延伸を含む。
【背景技術】
【0003】
ポリエチレン系繊維は、消費者製品、特に不織布に使用される。このような繊維は、
そのドレープ性および平滑性のために望ましい。不織布には、フィルター、医療用途の使
い捨て材料、おむつストックなど、さまざまな用途がある。最終製品の重量を減らすため
に、繊維の捲縮またはカーリングが提案されている。
【0004】
強化されたカール性(捲縮としても知られている)を有する繊維を形成し、それを効
率的に行うことができることが依然として望まれている。
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは、多成分繊維で使用するための特定の材料を選択することによって、ま
たそれらの繊維を伸ばすことによって、カール性または捲縮が強化されることを発見した
。したがって、本明細書に開示されるのは、少なくとも第1の領域および第2の領域をそ
れぞれ有する繊維を形成することを含むプロセスであり、第1の領域は、0.930~0
.965g/cm

の範囲の密度、10~60g/10分の範囲のメルトインデックス(
I2)を特徴とするエチレン/αオレフィンインターポリマー組成物を含み、I2は、A
STM D1238によって、190C、2.16kgで測定され、GPCにより測定さ
れた重量平均分子量と数平均分子量の比(M
w(GPC)
/M
n(GPC)
)として表さ
れる分子量分布が1.5~2.6の範囲であり、1ラジアン/秒におけるタンデルタが少
なくとも45であり、改善されたコモノマー組成分布(ICCD)法による溶出プロフィ
ール上の低温ピークおよび高温ピーク、および高温ピークの半値全幅が6.0℃未満であ
り、繊維を少なくとも20%の伸びまで延伸し、それによって繊維のカール性を増加させ
る。このプロセスは、繊維から不織布を形成することをさらに含むことができ、繊維の延
伸は、不織布の形成の前または後に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、試料1のエチレン/α-オレフィン組成物のICCD溶出プロットである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
第1の領域および第2の領域を有する繊維から繊維および/または不織布を製造する
ための効率的な方法が本明細書に開示され、これらの領域は、延伸後に繊維のカールまた
は捲縮が増加するように、延伸および弛緩に対する異なる応答によって特徴付けられる。
この領域のうちの1つは、特定の他のエチレン系樹脂系と比較した場合に驚くほど良好な
カールまたは捲縮を提供するエチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物を含む。
延伸は、不織布の形成の前または後に行い得る。
【0008】
このプロセスで有用な繊維は、少なくとも第1の領域および第2の領域を有するとい
う点で多成分繊維である。繊維は二成分繊維であり得るか、または繊維は3つ以上の成分
(多成分繊維)を有し得る。繊維は、繊維の断面が、別の領域であるシースに囲まれた1
つの領域であるコアを示すコアシース構成を有することができる。多成分繊維中には、1
つ以上の内部コア、1つ以上の内部シースおよび外部シースが存在し得る。繊維は、繊維
の断面が一部、例えば、断面の4分の1、3分の1、半分を占める1つの領域を示し、第
2の領域が断面の残りを占めるセグメント化されたパイ構成を有することができる。多成
分繊維では、第3または第4の領域がパイ断面の一部を占める場合がある。多成分繊維で
は、コアシース構成は、セグメント化されたパイと組み合わせられ得る。例えば、コアは
、シースで囲まれたセグメント化されたパイ構造内に2つの成分を有し得る。多成分系で
は、第3の成分は、海島構造の第1または第2の領域内に含まれ得る。例えば、第3の成
分は、コアを形成し、シースによって囲まれる第1の領域内に別個の領域を形成し得る。
繊維の各領域には重心を有し、繊維自体も重心を有する。本明細書で使用される場合、重
心は、繊維の断面の領域または繊維の特定の領域の全ての点の算術平均を意味する。同心
コアシースの場合、コアとシースの重心は同じである。第1および第2の領域は、同じ重
心を有することができる。第1および第2の領域の重心は、繊維全体の重心と同じであっ
てもよい。あるいは、第1および第2の領域は、重心が異なっていてもよい。この構成は
偏心と呼ばれる。この領域の少なくとも1つは、繊維の重心とは異なる重心を有すること
ができる。
【0009】
各領域は、それぞれ、2%割線モジュラスE、および降伏応力σ

を有する異なる材
料を含む。各領域の2%割線モジュラス、各領域の降伏強度、またはその両方が互いに異
なる。第1および第2の領域の材料の降伏応力を第2の領域の降伏応力で割った差は、少
なくとも0.4、または少なくとも0.45、または少なくとも0.5、または少なくと
も0.55または少なくとも0.6であってよく、1.0以下であってもよい。第1およ
び第2領域の材料の2%割線モジュラスを第2領域の2%割線モジュラスで割った差は、
少なくとも0.4または少なくとも0.45、または少なくとも0.5または少なくとも
0.55であってよく、1.0以下であってもよい。第1の降伏応力を第1の2%割線モ
ジュラスで割った商から第2の降伏応力を第2の2%割線モジュラスで割った商を引いた
ものの絶対値、|σ
y1
/E

-σ
y2
/E

|/(σ
y2
/E

)は、少なくとも0.
01、または少なくとも0.02、または少なくとも0.05、または少なくとも0.0
7、または少なくとも0.1であってよく、1.0以下、または0.8以下、または0.
7以下、または0.5以下、または0.4以下、または0.3以下であってもよく、ここ
で、E

は第1の領域材料の2%割線モジュラスであり、E

は第2の領域材料の2%割
線モジュラスであり、σ
y1
は第1の領域材料の降伏応力であり、σ
y2
は第2の領域材
料の降伏応力である。2%割線モジュラスと降伏応力は、ASTM D638に従って射
出成形された試料で測定される。
【0010】
エチレン/α-オレフィンインターポリマー組成物
インターポリマーとは、ポリマーが2つ、3つ、またはそれ以上のモノマーのポリマ
ー、すなわちコポリマー、ターポリマーなどであることを意味する。この場合、最初のモ
ノマーはエチレンである。2番目のモノマーはα-オレフィンである。このようなα-オ
レフィンは、少なくとも3個の炭素原子を有し、例えば、最大20個、最大10個、また
は最大8個の炭素原子を有し得る。例示的なα-オレフィンコモノマーとしては、プロピ
レン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノ
ネン、1-デセン、および4-メチル-1-ペンテンが挙げられるが、これらに限定され
ない。任意で、第3、第4、またはそれ以上のモノマーは、α-オレフィンであり得る。
インターポリマー組成物は二峰性であり、以下により詳細に記載されるように、異なる分
子量および/または異なる密度および/またはICCD溶出における少なくとも2つの異
なるピークを有する2つのエチレン/αオレフィンインターポリマーを組み合わせること
によって簡便に作製することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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