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公開番号
2024149268
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023063045
出願日
2023-04-07
発明の名称
果肉除去装置
出願人
株式会社フードリボン
代理人
個人
主分類
D01B
9/00 20060101AFI20241010BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】高圧ジェット水を用いて果肉を除去する場合において、果肉の除去された後の繊維の暴れを防止できるようにした果肉除去装置を提供する。
【解決手段】パイナップルの葉8を載置して搬送させる搬送部3と、当該搬送部3に載置されたパイナップルの葉8を搬送部3上に押圧させながら周回する押圧周回部材5と、当該押圧周回部材5によって前記搬送部3上に押圧させた状態で搬送された植物に対して、高圧ジェット水を噴射させて果肉し、前記押圧周回部材5から搬送部3を介して高圧ジェット水や果肉を貫通させる第一高圧ジェット器61や第二高圧ジェット器62と、を備えてなる果肉除去装置1において、第一高圧ジェット水を噴射させる噴射領域の下流側において、搬送部3を円筒状の回転部材63で構成して、最上部35を介して押圧周回部材5との隙間を小さくするようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
果肉の間に長繊維を有する植物の葉を載置して搬送させる搬送部と、
当該搬送部に載置された前記植物を搬送部上に押圧させながら周回する押圧周回部材と、
当該押圧周回部材によって前記搬送部上に押圧させた状態で搬送された植物に対して、高圧ジェット水を噴射させて果肉し、前記押圧周回部材から搬送部を介して高圧ジェット水や果肉を貫通させる高圧ジェット器と、
を備えてなる果肉除去装置において、
前記高圧ジェット水を噴射させる噴射領域の下流側において、前記搬送部と押圧周回部材との隙間を小さくする再押圧手段を設けるようにしたことを特徴とする果肉除去装置。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記再押圧手段が、前記噴射領域よりも下流側の搬送部の上面側を隆起させて押圧周回部材との隙間を小さくするように構成されたものである請求項1に記載の果肉除去装置。
【請求項3】
前記搬送部が、円筒状の回転部材で構成されるものであり、
前記高圧ジェット器が、前記円筒状の搬送部の外周面の最上部よりも上流側で果肉を除去するように高圧ジェット水を噴射させるものであり、
前記押圧周回部材が、前記円筒状の搬送部の外周面に沿って上流側下方と下流側下方に向けて周回するワイヤー状の部材で構成されるものである請求項1に記載の果肉除去装置。
【請求項4】
前記搬送部が、円筒状の回転部材で構成されるものであり、前記植物の葉の長手方向を回転部材の回転軸方向に沿うように植物の葉を載置させるものである請求項1に記載の果肉除去装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、パイナップルの葉、芭蕉、バナナの仮茎などから果肉を除去して、長繊維のみを抽出できるようにした果肉除去装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、パイナップルの葉や、芭蕉、バナナの仮茎などから50cm以上の長い葉脈長繊維(以下「長繊維」と称する)を抽出する方法として、高圧ジェット水を当てて果肉を除去し、長繊維を抽出する方法が提案されている(非特許文献1)。この方法は、平板上に植物の葉を載置し、その上から高圧ジェット水を当てて果肉を除去して長繊維を抽出する方法であり、物理的にスクレイパーなどを用いて果肉を擦り取る従来の方法と比べて、効果的に果肉を除去することができるようになる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
J. of Eng. Fibers and Fabrics, Vol.15, (2020) pp.1-7 (doi: 101177/1558925050940109)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この方法を用いて果肉を除去する場合、平板に載置された植物の葉に高圧ジェット水を当てるようにしているため、高圧ジェット水が平板で跳ね返り、効率よく果肉を除去することができない。また、大量の長繊維が必要な場合、都度、平板上に次の葉を載せて果肉を除去し、その果肉の除去された長繊維を平板から取り除く作業をしなければならず作業効率が悪くなる。
【0005】
一方、この平板に代えてメッシュ状の部材などの上に植物の葉を載置させながら搬送し、連続的に上から高圧ジェット水を当てるようにすることもできるが、このようにした場合、高圧ジェット水によって果肉の除去された葉や繊維が暴れてしまい、効率よく果肉を除去することができないばかりでなく、果肉の除去された繊維同士が絡まってしまうといった問題を有する。
【0006】
これに対して、図7に示すように、メッシュ状の部材の上から押圧ベルト50を用いて植物の葉を固定し、この状態で上から高圧ジェット水を当てるようにしてもよいが、このようにした場合、図中に示すように、果肉の肉厚によって押圧ベルト50が浮き上がってしまう一方、高圧ジェット水が当たった直後の繊維だけになった部分については、果肉の肉厚によって浮き上がった押圧ベルト50との隙間で遊んでしまい、高圧ジェット水やその周りの気流によって暴れてしまうといった問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、高圧ジェット水を用いて果肉を除去する場合において、果肉の除去された後の繊維の暴れを防止できるようにした果肉除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の果肉除去装置は、上記課題を解決するために、果肉の間に長繊維を有する植物の葉を載置して搬送させる搬送部と、当該搬送部に載置された前記植物を搬送部上に押圧させながら周回する押圧周回部材と、当該押圧周回部材によって前記搬送部上に押圧させた状態で搬送された植物に対して、高圧ジェット水を噴射させて果肉し、前記押圧周回部材から搬送部を介して高圧ジェット水や果肉を貫通させる高圧ジェット器と、を備えてなる果肉除去装置において、前記高圧ジェット水を噴射させる噴射領域の下流側において、前記搬送部と押圧周回部材との隙間を小さくする再押圧手段を設けるようにしたものである。
【0009】
このように構成すれば、果肉の厚みによって押圧周回部材が浮いている状態であっても、高圧ジェット水によって果肉の除去された繊維については、再押圧手段によって搬送部側に押さえ込むことができるため、高圧ジェット水やその周りの気流によって長繊維が暴れるようなことがなくなる。
【0010】
また、このような発明において、前記再押圧手段を設ける場合、前記噴射領域よりも下流側の搬送部を上方に隆起させて押圧周回部材との隙間を小さくする。
(【0011】以降は省略されています)
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