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公開番号2024156495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023071005
出願日2023-04-24
発明の名称半導体装置およびその製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類H01L 29/78 20060101AFI20241029BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】所望のしきい値と低抵抗の両立を図ることが可能なn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置を提供する。
【解決手段】チャネル領域6をそれぞれ異なるアクセプタ濃度に調整された第1チャネル領域6aおよび第2チャネル領域6bによって構成する。第1チャネル領域6aについては、しきい値の制御を第2チャネル領域6bから独立して行うことができ、縦型MOSFETとして好適なしきい値に設定できる。また、第2チャネル領域6bについては、第1チャネル領域6aよりも低アクセプタ濃度に設定できる。これにより、所望のしきい値と低抵抗の両立を図ることが可能な半導体装置にできる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
GaNで構成されるn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置であって、
表面(1a)および裏面(1b)を有するn型またはp型のGaN基板(1)と、
前記GaN基板の表面上に形成され、前記GaN基板よりも低ドナー濃度とされたn型のドリフト領域(2)と、
前記ドリフト領域の上に形成されたp型のベース領域(3)と、
前記ベース領域の上または該ベース領域の表層部に備えられたp型のコンタクト領域(4)と、
前記ベース領域の上に形成され、前記ドリフト領域よりも高いドナー濃度とされたn型のソース領域(5)と、
前記ベース領域の上に形成され、前記ソース領域を挟んで前記コンタクト領域と反対側に配置されたp型のチャネル領域(6)と、
前記ドリフト領域の上において、前記ベース領域および前記チャネル領域に接して配置されたJFET領域(7)と、
前記チャネル領域の上に形成されたゲート絶縁膜(8)と、
前記チャネル領域の上における前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(9)と、
前記コンタクト領域および前記ソース領域に接続されたソース電極(10)と、
前記GaN基板の裏面に接続されたドレイン電極(11)と、を有し、
前記チャネル領域は、前記コンタクト領域よりもアクセプタ濃度が低くされていると共に、チャネル長方向において、異なるアクセプタ濃度で構成された第1チャネル領域(6a)と第2チャネル領域(6b)とを含んでいる、半導体装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記チャネル領域は、Mgが導入されていることでp型GaNとされていると共にBが導入されており、前記第1チャネル領域よりも前記第2チャネル領域の方がBの導入量が多くされ、前記第1チャネル領域のアクセプタ濃度(P3)が前記第2チャネル領域のアクセプタ濃度(P4)よりも高くなっている、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記チャネル領域のうち前記ソース領域から前記JFET領域に向う方向の寸法をチャネル長として、該チャネル長の方向において、前記第2チャネル領域の寸法が前記第1チャネル領域の寸法よりも大きくされている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記チャネル領域のうち前記ソース領域から前記JFET領域に向う方向の寸法をチャネル長として、該チャネル長の方向において、前記第1チャネル領域の寸法が前記第2チャネル領域の寸法よりも大きくされている、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第2チャネル領域は前記ソース領域に接し、前記第1チャネル領域は前記JFET領域に接している、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1チャネル領域は前記ソース領域に接し、前記第2チャネル領域は前記JFET領域に接している、請求項2ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項7】
GaNで構成されるn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置の製造方法であって、
表面(1a)および裏面(1b)を有するn型またはp型のGaN基板(1)を用意することと、
前記GaN基板の表面上に、前記GaN基板よりも低ドナー濃度となるn型のドリフト領域(2)を形成することと、
前記ドリフト領域の上にp型のベース領域(3)を形成することと、
前記ベース領域の上に、または該ベース領域の表層部にて、p型のコンタクト領域(4)を形成することと、
前記ドリフト領域の上において、前記コンタクト領域の表面から前記ベース領域よりも深い位置までn型のJFET領域(7)を形成することと、
前記コンタクト領域に対してn型不純物をイオン注入し、前記ベース領域の上に、前記ドリフト領域よりも高いドナー濃度となるn型のソース領域(5)を形成することと、
前記コンタクト領域にBをイオン注入することで前記コンタクト領域のアクセプタ濃度を低くし、前記ベース領域の上における前記ソース領域を挟んだ前記コンタクト領域と反対側に、p型のチャネル領域(6)を形成することと、
前記チャネル領域の上にゲート絶縁膜(8)を形成することと、
前記チャネル領域の上における前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極(9)を形成することと、
前記コンタクト領域および前記ソース領域に接続されるソース電極(10)を形成することと、
前記GaN基板の裏面に接続されるドレイン電極(11)を形成することと、を含み、
前記チャネル領域を形成することは、
前記コンタクト領域よりもアクセプタ濃度が低くされ、チャネル長方向において、異なるアクセプタ濃度となるように第1チャネル領域(6a)と第2チャネル領域(6b)とを形成することであり、
前記コンタクト領域のうちの前記チャネル領域の形成予定領域にBのイオン注入を行うことで前記第1チャネル領域を形成し、さらに、前記第1チャネル領域のうち前記第2チャネル領域の形成予定領域にさらにBのイオン注入を行って前記第2チャネル領域を形成する、半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記コンタクト領域を形成することでは、前記ベース領域のアクセプタ濃度を前記コンタクト領域のアクセプタ濃度に合せることで前記ベース領域の表層部によって前記コンタクト領域を構成する、請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記チャネル領域を形成することでは、前記第2チャネル領域が前記ソース領域に接し、前記第1チャネル領域が前記JFET領域に接するように、前記第1チャネル領域および前記第2チャネル領域を形成するためのBのイオン注入を行う、請求項7または8に記載の半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化ガリウム(以下、GaNという)で構成されるn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
GaNを用いたn型チャネルのプレーナ型の縦型MOSFETでは、チャネル領域を構成するp型領域の不純物濃度を高くすることでしきい値を高くできるが、不純物濃度が高くなるために移動度が低下してチャネル抵抗を増加させることになる。
【0003】
一方、特許文献1において、トレンチゲート構造の縦型MOSFETにおいて、高いしきい値を得つつ、チャネル抵抗を低減した構造が開示されている。この縦型MOSFETは、n型の基板の上に第1n層、第1p層、第2p層、第2n層を順にエピタキシャル成長させ、第2n層の表面から第1n層に至るトレンチを形成し、このトレンチ内にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成した構造とされている。下層側の第1p層を低アクセプタ濃度とし、上層側の第2p層を高アクセプタ濃度とすることで、高アクセプタ濃度の第2p層にて高いしきい値を得つつ、低アクセプタ濃度の第1p層でチャネル抵抗の低減が図れるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-190578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術をプレーナ型の縦型半導体MOSFETに適用しようとすると、以下の課題が発生する。
【0006】
まず、各層をエピタキシャル成長によって形成しているが、プレーナ型の縦型MOSFETに採用しようとすると、チャネル部分を高アクセプタ濃度の第2p層のエピタキシャル層で構成することになる。その場合、先にチャネル部分の両側に形成したn型のソース領域の間に凹部を形成し、その凹部内にエピタキシャル層を埋め込むことで第1p層を構成することになり、凹部形成時に意図しないn型不純物が導入される。したがって、所望のしきい値に設定することが難しく、また、低抵抗にできなくなる。
【0007】
また、スイッチング損失低減の観点からp型コンタクトの低抵抗化が必須である。特許文献1の縦型MOSFETの場合、第2p層がp型コンタクトとしても機能することになるが、アクセプタ濃度を高くするために不純物濃度を増やしすぎると、しきい値が必要以上に高くなり、移動度が低下して低抵抗にできなくなる。
【0008】
本開示は、所望のしきい値と低抵抗の両立を図ることが可能なn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の観点は、GaNで構成されるn型チャネルのプレーナ型の縦型半導体素子を有する半導体装置であって、
表面(1a)および裏面(1b)を有するn型またはp型のGaN基板(1)と、
GaN基板の表面上に形成され、GaN基板よりも低ドナー濃度とされたn型のドリフト領域(2)と、
ドリフト領域の上に形成されたp型のベース領域(3)と、
ベース領域の上または該ベース領域の表層部に備えられたp型のコンタクト領域(4)と、
ベース領域の上に形成され、ドリフト領域よりも高いドナー濃度とされたn型のソース領域(5)と、
ベース領域の上に形成され、ソース領域を挟んでコンタクト領域と反対側に配置されたp型のチャネル領域(6)と、
ドリフト領域の上において、ベース領域およびチャネル領域に接して配置されたJFET領域(7)と、
チャネル領域の上に形成されたゲート絶縁膜(8)と、
チャネル領域の上におけるゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(9)と、
コンタクト領域およびソース領域に接続されたソース電極(10)と、
GaN基板の裏面に接続されたドレイン電極(11)と、を有し、
チャネル領域は、コンタクト領域よりもアクセプタ濃度が低くされていると共に、チャネル長方向において、異なるアクセプタ濃度で構成された第1チャネル領域(6a)と第2チャネル領域(6b)とを含んでいる。
【0010】
このように、第1チャネル領域および第2チャネル領域をそれぞれ異なるアクセプタ濃度に調整している。このため、第1チャネル領域については、しきい値の制御を第2チャネル領域から独立して行うことができ、縦型半導体素子として好適なしきい値に設定可能となる。また、第2チャネル領域については、第1チャネル領域よりも低アクセプタ濃度に設定できる。このため、第2チャネル領域については、縦型半導体素子をオンさせたときのチャネル抵抗を低減することができ、高い移動度を得ることが可能となる。よって、所望のしきい値と低抵抗の両立を図ることが可能な半導体装置にできる。
(【0011】以降は省略されています)

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