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公開番号2024174655
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092593
出願日2023-06-05
発明の名称LiDAR送受信機
出願人株式会社デンソー,株式会社ミライズテクノロジーズ,トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類G01S 17/34 20200101AFI20241210BHJP(測定;試験)
要約【課題】FMCW-LiDARにおいて光源と光検出器を分離する技術において、光学系の構成が複雑化するのを抑制しつつIQ信号を取得できるようにする。
【解決手段】LiDAR送受信機は、光源1と、波長板23と、偏光ビームスプリッタ22と、第1光検出器3aと、第2光検出器3bと、を備えると共に、コート24を備える。コート24は、出射光Lpの経路における偏光ビームスプリッタ22とターゲットTRの間に配置され、第1ビームLb1におけるターゲット反射光Ltrと参照光Lrとの位相差である第1位相差と、第2ビームLb2におけるターゲット反射光Ltrと参照光Lrとの位相差である第2位相差とを異ならせるようなターゲット反射光Ltrまたは参照光Lrの進行方向に沿った厚みを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基準波長の光に対して周波数変調された出射光(Lp)を出射する光源(1)と、
前記出射光を、前記出射光の経路に沿って前記光源からターゲット(TG)に向かう側である第1の側に通過させることで偏光方向を変化させ、前記出射光の一部が前記ターゲットで反射した後のターゲット反射光(Ltr)と前記出射光の他の一部が前記ターゲットに当たる前に反射した後の参照光(Lr)とを含む干渉光(Lb)を、前記第1の側とは反対の第2の側に通過させることで前記干渉光(Lb)の偏光方向を変化させる波長板(23)と、
前記出射光の経路における前記光源と前記波長板の間に配置され、前記出射光の偏光状態に従って前記出射光を前記波長板に出射すると共に、前記干渉光の偏光状態に従って前記干渉光を前記光源に戻る向きとは異なる向きに出す偏光ビームスプリッタ(22)と、
前記干渉光に含まれる第1ビームを、前記第1ビームが前記偏光ビームスプリッタから出た後で検出する第1光検出器(3a)と、
前記干渉光に含まれる第2ビームを、前記第2ビームが前記偏光ビームスプリッタから出た後で検出する第2光検出器(3b)と、を備え、
前記第1ビームと前記第2ビームは、互いにずれた位置を並進し、
当該LiDAR送受信機は、前記出射光の経路における前記偏光ビームスプリッタと前記ターゲットの間に配置され、前記第1ビームにおける前記ターゲット反射光と前記参照光との位相差である第1位相差と、前記第2ビームにおける前記ターゲット反射光と前記参照光との位相差である第2位相差とを異ならせるような前記ターゲット反射光または前記参照光の進行方向に沿った厚みを有する厚み形成部品(23、24、25、30)を含む、LiDAR送受信機。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記参照光が前記厚み形成部品を透過する際に前記参照光のうち前記第1ビームを構成する部分と前記第2ビームを構成する部分との間に光路長の差が生じること、および前記ターゲット反射光が前記厚み形成部品を透過する際に前記ターゲット反射光のうち前記第1ビームを構成する部分と前記第2ビームを構成する部分との間に光路長の差が生じることの、いずれか一方または両方が実現するよう、前記厚み形成部品の前記厚みが構成されている、請求項1に記載のLiDAR送受信機。
【請求項3】
前記厚み形成部品は、前記波長板の前記第1の側の面に取り付けられたコート(24)を含み、
前記コートの前記第1の側の面において前記出射光の前記他の一部が反射することで前記参照光が生じ、
前記第1ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記コートの厚みと前記第2ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記コートの厚みとが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項1に記載のLiDAR送受信機。
【請求項4】
前記厚み形成部品は前記波長板を含み、
前記波長板の前記第1の側の面において前記出射光の前記他の一部が反射することで前記参照光が生じ、
前記第1ビームを構成する前記参照光が前記波長板を通るときの光路長と前記第2ビームを構成する前記参照光が前記波長板を通るときの光路長とが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項1に記載のLiDAR送受信機。
【請求項5】
前記波長板は、板状の基材(231)と、前記基材の前記第2の側の面に形成されて通過する光を複屈折させる複屈折部(232)と、を有し、
前記基材の前記第1の側の面において前記出射光の前記他の一部が反射することで前記参照光が生じ、
前記第1ビームを構成する前記参照光が前記基材を通るときの光路長と前記第2ビームを構成する前記参照光が前記基材を通るときの光路長とが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項4に記載のLiDAR送受信機。
【請求項6】
前記厚み形成部品は、前記波長板と空間を隔てて前記波長板の前記第1の側に設けられる表面反射光学素子(30、24)を含み、
前記表面反射光学素子の前記第1の側の面において前記出射光の前記他の一部が反射することで前記参照光が生じ、
前記第1ビームを構成する前記参照光が前記表面反射光学素子を通るときの光路長と前記第2ビームを構成する前記参照光が前記表面反射光学素子を通るときの光路長とが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項1に記載のLiDAR送受信機。
【請求項7】
前記表面反射光学素子は、基材(30)と、前記基材の前記第1の側の面および前記第2側の面の一方または両方を被覆するコート(24)と、を有し、
前記コートの前記第1の側の面において前記出射光の前記他の一部が反射することで前記参照光が生じ、
前記第1ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記コートの厚みと前記第2ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記コートの厚みとが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項6に記載のLiDAR送受信機。
【請求項8】
前記第1ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記表面反射光学素子の厚みと前記第2ビームを構成する前記参照光が通る位置の前記表面反射光学素子の厚みとが異なることにより、前記第1位相差と前記第2位相差とが異なる、請求項6に記載のLiDAR送受信機。
【請求項9】
前記コートは、前記第1ビームが通る経路と前記第2ビームが通る経路のうち前記第1ビームが通る経路にのみ配置され、
前記コートの厚みをt1とし、前記コートの屈折率をn1とし、奇数をmとし、前記基準波長をλとし、空気の屈折率をnairとすると、m×λ/4=(n1+nair)×t1の関係が満足される、請求項3または7に記載のLiDAR送受信機。
【請求項10】
前記基材のうち、前記第1ビームが通る位置の厚みをts1とし、前記第2ビームが通る位置の厚みをts2とし、前記基材の屈折率をns1とし、奇数をmとし、前記基準波長をλとし、空気の屈折率をnairとすると、m×λ/4=(ns1+nair)×|ts1-ts2|の関係が満足される、請求項5に記載のLiDAR送受信機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、LiDAR送受信機に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光源から周波数が連続変調された出射光が出射され、その出射光がターゲットで反射して生じたターゲット反射光と出射光に由来する参照光とを干渉させ、得られた干渉光に基づいてターゲットを検出するFMCW-LiDARの技術が知られている。このFMCW-LiDARに適用可能な送受信機として、偏光ビームスプリッタと波長板を用いて光源から光検出器を分離できる送受信機が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2022-505179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明者は、上記技術において、光検出器で受信する干渉光からIQ信号を取得するようにすると、干渉光の瞬時周波数や瞬時位相情報を得ることができると考えた。しかし、上記文献では、IQ信号を取得する構成が開示されておらず、そのような構成を単純に実現しようとすると、偏光ビームスプリッタの数や波長板の数が膨大になり、光学系の構成が非常に複雑になってしまう。
【0005】
本開示は上記点に鑑み、FMCW-LiDARにおいて光源と光検出器を分離する技術において、光学系の構成が複雑化するのを抑制しつつIQ信号を取得できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
基準波長の光に対して周波数変調された出射光(Lp)を出射する光源(1)と、
前記出射光を、前記出射光の経路に沿って前記光源からターゲット(TG)に向かう側である第1の側に通過させることで偏光方向を変化させ、前記出射光の一部が前記ターゲットで反射した後のターゲット反射光(Ltr)と前記出射光の他の一部が前記ターゲットに当たる前に反射した後の参照光(Lr)とを含む干渉光(Lb)を、前記第1の側とは反対の第2の側に通過させることで前記干渉光(Lb)の偏光方向を変化させる波長板(23)と、
前記出射光の経路における前記光源と前記波長板の間に配置され、前記出射光の偏光状態に従って前記出射光を前記波長板に出射すると共に、前記干渉光の偏光状態に従って前記干渉光を前記光源に戻る向きとは異なる向きに出す偏光ビームスプリッタ(22)と、
前記干渉光に含まれる第1ビームを、前記第1ビームが前記偏光ビームスプリッタから出た後で検出する第1光検出器(3a)と、
前記干渉光に含まれる第2ビームを、前記第2ビームが前記偏光ビームスプリッタから出た後で検出する第2光検出器(3b)と、を備えたLiDAR送受信機であり、
前記第1ビームと前記第2ビームは、互いにずれた位置を並進し、
前記出射光の経路における前記偏光ビームスプリッタと前記ターゲットの間に配置され、前記第1ビームにおける前記ターゲット反射光と前記参照光との位相差である第1位相差と、前記第2ビームにおける前記ターゲット反射光と前記参照光との位相差である第2位相差とを異ならせるような前記ターゲット反射光または前記参照光の進行方向に沿った厚みを有する厚み形成部品(23、24、25、30)を、当該LiDAR送受信機が含む。
【0007】
このように、光学系において、厚み形成部品のターゲット反射光または参照光の進行方向に沿った厚みが調整されることで、IQ信号の取得に必要な第1位相差と第2位相差の違いが設けられる。これにより、光学系の部品点数が抑えられ、ひいては、光学系の複雑化が抑えられる。
【0008】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係るLiDAR送受信機の構成図である。
光学系の詳細を示す図である。
波長板、コート、光路長補償素子の構成を示す図である。
第2実施形態における光学系の詳細を示す図である。
波長板および光路長補償素子の構成を示す図である。
第3実施形態における光学系の詳細を示す図である。
第4実施形態における波長板の構成を示す図である。
第5実施形態における光学系の詳細を示す図である。
表面反射光学素子の詳細を示す図である。
第6実施形態における表面反射光学素子の詳細を示す図である。
第7実施形態における光学系の詳細を示す図である。
波長板および位相差発生素子の構成を示す図である。
第8実施形態における波長板および位相差発生素子の構成を示す図である。
第9実施形態における波長板および位相差発生素子の構成を示す図である。
第10実施形態における光学系の詳細を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係るLiDAR送受信機は、FMCW-LiDAR方式を用いてターゲットTGの位置、形状、速度等を特定する。特定される位置および速度は、それぞれ、ターゲットTGのLiDAR送受信機に対する相対位置および相対速度である。FMCWは、Frequency Modulated Continuous Waveの略である。
(【0011】以降は省略されています)

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