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公開番号2024155215
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069707
出願日2023-04-21
発明の名称インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法
出願人日置電機株式会社
代理人個人
主分類G01R 27/02 20060101AFI20241024BHJP(測定;試験)
要約【課題】四端子測定の際における測定対象に対する各ソース端子および各センス端子の接続状態を示す経路インピーダンスを個別かつ正確に算出する。
【解決手段】ソース端子Hcと、測定対象DUTと、ソース端子Lcとを含む第1の電流経路IR1に検出用電流Itaを供給すると共に、センス端子Hpと、測定対象DUTと、センス端子Lpとを含む第2の電流経路IR2に検出用電流Itbを供給し、検出用電流Ita,Itbの供給時において、ソース端子Hcとセンス端子Hpとの間に生じる電圧、およびソース端子Lcとセンス端子Lpとの間に生じる電圧を検出電圧として検出し、検出した各検出電圧に基づいて、各ソース端子Hc,Lcおよび各センス端子Hp,Lpと測定対象DUTの一端および他端との間の各経路の各経路インピーダンスを算出する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
Hi側のソース端子およびHi側のセンス端子に一端が接続されると共にLo側のソース端子およびLo側のセンス端子に他端が接続される測定対象に当該各ソース端子を介して交流測定用電流を供給する測定用信号源と、
前記Hi側のソース端子と前記測定対象の前記一端との間の経路の経路インピーダンス、Lo側のソース端子と前記測定対象の前記他端との間の経路の経路インピーダンス、前記Hi側のセンス端子と前記測定対象の前記一端との間の経路の経路インピーダンス、およびLo側のセンス端子と前記測定対象の前記他端との間の経路の経路インピーダンスを検出するための検出用電流を供給する検出用信号源と、
前記交流測定用電流の供給によって前記測定対象の前記一端および当該測定対象の前記他端間に生じる交流電圧を前記各センス端子を介して検出すると共に前記検出用電流の供給によって前記各経路に生じる各電圧を検出電圧として検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記交流電圧の電圧値と前記交流測定用電流の電流値とに基づいて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記検出部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する処理部とを備えているインピーダンス測定装置であって、
前記検出用信号源は、前記Hi側のソース端子と、前記測定対象と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子のうちのいずれか一方の端子とを含む第1の電流経路に前記検出用電流としての第1の検出用電流を供給すると共に、前記Hi側のセンス端子と、前記測定対象と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子のうちの他方の端子とを含む第2の電流経路に前記検出用電流としての第2の検出用電流を供給可能に構成され、
前記検出部は、前記第1の検出用電流および前記第2の検出用電流の供給時において、前記Hi側のソース端子と前記Hi側のセンス端子との間に生じる電圧、および前記Lo側のソース端子と前記Lo側のセンス端子との間に生じる電圧を前記検出電圧として検出し、
前記処理部は、前記検出部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出するインピーダンス測定装置。
続きを表示(約 4,800 文字)【請求項2】
Hi側のソース端子およびHi側のセンス端子に一端が接続されると共にLo側のソース端子およびLo側のセンス端子に他端が接続される測定対象に当該各ソース端子を介して交流測定用電流を供給する測定用信号源と、
前記Hi側のソース端子と前記測定対象の前記一端との間の経路の経路インピーダンス、Lo側のソース端子と前記測定対象の前記他端との間の経路の経路インピーダンス、前記Hi側のセンス端子と前記測定対象の前記一端との間の経路の経路インピーダンス、およびLo側のセンス端子と前記測定対象の前記他端との間の経路の経路インピーダンスを検出するための検出用電流を供給する検出用信号源と、
前記交流測定用電流の供給によって前記測定対象の前記一端および当該測定対象の前記他端間に生じる交流電圧を前記各センス端子を介して検出すると共に前記検出用電流の供給によって前記各経路に生じる各電圧を検出電圧として検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記交流電圧の電圧値と前記交流測定用電流の電流値とに基づいて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記検出部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する処理部とを備えているインピーダンス測定装置であって、
前記検出用信号源は、前記Hi側のソース端子および前記Hi側のセンス端子を含み、前記測定対象を含まない第1の電流経路に前記検出用電流としての第1の検出用電流を供給すると共に、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子を含み、前記測定対象を含まない第2の電流経路に前記検出用電流としての第2の検出用電流を供給可能に構成され、
前記検出部は、前記第1の検出用電流および前記第2の検出用電流の供給時において、前記Hi側のソース端子と前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子のうちのいずれか一方の端子との間に生じる電圧、並びに前記Hi側のセンス端子と前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子のうちの他方の端子との間に生じる電圧を前記検出電圧として検出し、
前記処理部は、前記検出部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出するインピーダンス測定装置。
【請求項3】
前記検出用信号源は、交流電流の前記第1検出用電流および前記第2検出用電流を供給し、
前記検出部は、前記各端子間に生じる各電圧を前記各検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記各検出電圧として検出する検波部を備えて構成され、
前記処理部は、前記検波部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項1記載のインピーダンス測定装置。
【請求項4】
前記検出用信号源は、交流電流の前記第1検出用電流および前記第2検出用電流を供給し、
前記検出部は、前記各端子間に生じる各電圧を前記各検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記各検出電圧として検出する検波部を備えて構成され、
前記処理部は、前記検波部によって検出された前記各検出電圧に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項2記載のインピーダンス測定装置。
【請求項5】
前記検出用信号源は、前記Hi側のソース端子、前記測定対象および前記Lo側のソース端子を含む電流経路を前記第1の電流経路として前記第1の検出用電流を供給すると共に、前記Hi側のセンス端子、前記測定対象および前記Lo側のセンス端子を含む電流経路を前記第2の電流経路として前記第2の検出用電流を供給可能に構成され、
前記検波部は、前記Hi側のセンス端子およびLo側のセンス端子間に生じる前記交流電圧を前記交流測定用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して第1の検波信号を生成する第1の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Hi側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第2の検波信号を生成する第2の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Hi側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第3の検波信号を生成する第3の同期検波回路と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第4の検波信号を生成する第4の同期検波回路と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第5の検波信号を生成する第5の同期検波回路とを備えて構成され、
前記処理部は、前記第1の検波信号の電圧値を前記検出部によって検出された交流電圧の電圧値として用いて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記第2の検波信号、前記第3の検波信号、前記第4の検波信号および前記第5の検波信号に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項3記載のインピーダンス測定装置。
【請求項6】
前記検出用信号源は、前記Hi側のソース端子、前記測定対象および前記Lo側のセンス端子を含む電流経路を前記第1の電流経路として前記第1の検出用電流を供給すると共に、前記Hi側のセンス端子、前記測定対象および前記Lo側のソース端子を含む電流経路を前記第2の電流経路として前記第2の検出用電流を供給可能に構成され、
前記検波部は、前記Hi側のセンス端子およびLo側のセンス端子間に生じる前記交流電圧を前記交流測定用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して第1の検波信号を生成する第1の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Hi側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第2の検波信号を生成する第2の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Hi側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第3の検波信号を生成する第3の同期検波回路と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第4の検波信号を生成する第4の同期検波回路と、前記Lo側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第5の検波信号を生成する第5の同期検波回路とを備えて構成され、
前記処理部は、前記第1の検波信号の電圧値を前記検出部によって検出された交流電圧の電圧値として用いて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記第2の検波信号、前記第3の検波信号、前記第4の検波信号および前記第5の検波信号に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項3記載のインピーダンス測定装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記第1の検出用電流および前記第2の検出用電流の供給時において、前記Hi側のソース端子と前記Lo側のソース端子との間に生じる電圧、および前記Hi側のセンス端子と前記Lo側のセンス端子との間に生じる電圧を前記検出電圧として検出し、
前記検波部は、前記Hi側のセンス端子およびLo側のセンス端子間に生じる前記交流電圧を前記交流測定用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して第1の検波信号を生成する第1の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Lo側のソース端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第2の検波信号を生成する第2の同期検波回路と、前記Hi側のセンス端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第3の検波信号を生成する第3の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Lo側のソース端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第4の検波信号を生成する第4の同期検波回路と、前記Hi側のセンス端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第5の検波信号を生成する第5の同期検波回路とを備えて構成され、
前記処理部は、前記第1の検波信号の電圧値を前記検出部によって検出された交流電圧の電圧値として用いて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記第2の検波信号、前記第3の検波信号、前記第4の検波信号および前記第5の検波信号に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項4記載のインピーダンス測定装置。
【請求項8】
前記検出部は、前記第1の検出用電流および前記第2の検出用電流の供給時において、前記Hi側のソース端子と前記Lo側のセンス端子との間に生じる電圧、および前記Hi側のセンス端子と前記Lo側のソース端子との間に生じる電圧を前記検出電圧として検出し、
前記検波部は、前記Hi側のセンス端子およびLo側のセンス端子間に生じる前記交流電圧を前記交流測定用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して第1の検波信号を生成する第1の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第2の検波信号を生成する第2の同期検波回路と、前記Hi側のセンス端子および前記Lo側のソース端子間に生じる電圧を前記第1の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第3の検波信号を生成する第3の同期検波回路と、前記Hi側のセンス端子および前記Lo側のソース端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第4の検波信号を生成する第4の同期検波回路と、前記Hi側のソース端子および前記Lo側のセンス端子間に生じる電圧を前記第2の検出用電流の周波数と同じ周波数の同期信号で同期検波して前記検出電圧としての第5の検波信号を生成する第5の同期検波回路とを備えて構成され、
前記処理部は、前記第1の検波信号の電圧値を前記検出部によって検出された交流電圧の電圧値として用いて前記測定対象のインピーダンスを算出すると共に前記第2の検波信号、前記第3の検波信号、前記第4の検波信号および前記第5の検波信号に基づいて前記各経路インピーダンスを算出する請求項4記載のインピーダンス測定装置。
【請求項9】
前記測定用信号源は、前記検出用信号源としても作動して、前記第1の検出用電流を供給する請求項5記載のインピーダンス測定装置。
【請求項10】
前記第1の検出用電流の周波数および前記第2の検出用電流の周波数は、互いに異なる値に規定されている請求項3から9のいずれかに記載のインピーダンス測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象に接続される一対のソース端子(電流供給端子)と一対のセンス端子(電圧検出端子)とを有する4線式の(インピーダンスを4端子法で測定する)インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、この種のインピーダンス測定装置として下記の特許文献1に開示された4つのインピーダンス測定装置が知られている。このインピーダンス測定装置のうちの1つのインピーダンス測定装置は、測定部と処理部とを備えて構成されて、測定用信号源の電源系における第1グランドと測定部の電源系における第2グランドとが電気的に分離されている。この場合、測定部は、Hi側のセンス端子と第2グランドに接続されたLo側のセンス端子との間に接続される測定対象に交流検査電流を供給する検査用信号源と、Hi側のソース端子に接続されて、Hi側のソース端子からLo側のソース端子を介して第1グランドに至る経路に流れる交流測定電流に基づいてHi側のソース端子に生じる電圧を、第2グランドを基準として検出して第1検出電圧として出力する第1検出部と、Lo側のソース端子に接続されて、交流測定電流に基づいてLo側のソース端子に生じる電圧を、第2グランドを基準として検出して第2検出電圧として出力する第2検出部と、Lo側のソース端子に接続されて、交流検査電流に基づいてLo側のソース端子に生じる電圧を、第2グランドを基準として検出して第3検出電圧として出力する第3検出部と、Hi側のセンス端子に接続されて、交流測定電流に基づいてHi側のセンス端子に生じる電圧を、第2グランドを基準として検出して第4検出電圧として出力する第4検出部と、Hi側のセンス端子に接続されて、交流検査電流に基づいてHi側のセンス端子に生じる電圧を、第2グランドを基準として検出して第5検出電圧として出力する第5検出部とを備えて構成されている。また、処理部は、第1検出電圧、第2検出電圧、第3検出電圧、第4検出電圧、第5検出電圧、交流測定電流および交流検査電流に基づいて、Hi側のソース端子と測定対象との間の接触抵抗RHCの抵抗値、Lo側のソース端子と測定対象との間の接触抵抗RLCの抵抗値、Hi側のセンス端子と測定対象との間の接触抵抗RHPの抵抗値、およびLo側のセンス端子と測定対象との間の接触抵抗RLPの抵抗値を算出している。
【0003】
この場合、ソース端子Hcに生じる電圧についての第1検出電圧の電圧値は、測定対象の内部抵抗Rxと接触抵抗RHCの直列合成抵抗(Rx+RHC)の抵抗値に比例する値となっている。また、ソース端子Lcに生じる電圧についての第2検出電圧の電圧値は、接触抵抗RLCの抵抗値に比例する値となっている。また、ソース端子Lcに生じる電圧についての第3検出電圧の電圧値は、接触抵抗RLPの抵抗値に比例する値となっている。また、センス端子Hpに生じる電圧についての第4検出電圧の電圧値は、内部抵抗Rxの抵抗値に比例する値となっている。また、センス端子Hpに生じる電圧についての第5検出電圧の電圧値は、接触抵抗RHPと内部抵抗Rxと接触抵抗RLPの直列合成抵抗(RHP+Rx+RLP)の抵抗値に比例する値となっている。
【0004】
したがって、処理部は、第1検出電圧の電圧値を交流測定電流の既知の電流値で除算して直列合成抵抗(Rx+RHC)の抵抗値を算出し、第2検出電圧の電圧値を交流測定電流の既知の電流値で除算して接触抵抗RLCの抵抗値を算出し、第3検出電圧の電圧値を交流検査電流の既知の電流値で除算して接触抵抗RLPの抵抗値を算出し、第4検出電圧の電圧値を交流測定電流の既知の電流値で除算して内部抵抗Rxの抵抗値を算出し、第5検出電圧の電圧値を交流検査電流の既知の電流値で除算して直列合成抵抗(RHP+Rx+RLP)の抵抗値を算出する。
【0005】
次いで、処理部は、算出した直列合成抵抗(Rx+RHC)の抵抗値から算出した内部抵抗Rxの抵抗値を減算することで、接触抵抗RHCの抵抗値を算出する。また、処理部は、算出した直列合成抵抗(RHP+Rx+RLP)の抵抗値から算出した内部抵抗Rxの抵抗値および接触抵抗RLPの抵抗値を減算することで、接触抵抗RHPの抵抗値を算出する。これにより、4つの経路インピーダンスとしての接触抵抗RHC,RLC,RHP,RLPの各抵抗値がすべて算出される。
【0006】
このように、このインピーダンス測定装置では、各接触抵抗の抵抗値を求めるための検査用信号源および検出部を備えたことにより、Hi側とLo側の信号供給用の各ソース端子、およびHi側とLo側の信号検出用の各センス端子と測定対象における対応する電極との間の接触抵抗(RHC,RLC,RHP,RLP)の各抵抗値を個別に測定することが可能となっている。
【0007】
また、他の3つのインピーダンス測定装置でも、上記のインピーダンス測定装置と同様にして、5つの検出部を備えて、処理部が、その5つの検出部によって検出された第1検出電圧、第2検出電圧、第3検出電圧、第4検出電圧、第5検出電圧、交流測定電流および交流検査電流に基づいて、Hi側のソース端子、Lo側のソース端子、Hi側のセンス端子およびLo側のセンス端子のそれぞれと測定対象との間の各接触抵抗の抵抗値を算出することにより、Hi側とLo側の信号供給用の各ソース端子、およびHi側とLo側の信号検出用の各センス端子と測定対象における対応する電極との間の接触抵抗(RHC,RLC,RHP,RLP)の各抵抗値を個別に測定することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第7154958号公報(第8-28頁、第1~4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記のインピーダンス測定装置では、各検出電圧から最終的に接触抵抗(RHC,RLC,RHP,RLP)の各抵抗値を算出する際に、各検出電圧に基づいて検出対象の4つの接触抵抗RHC,RLC,RHP,RLPの各抵抗値を直接的に算出することはできず、少なくとも1つの接触抵抗の抵抗値を算出する際には、必ず減算処理が必要となっている。つまり、これらのインピーダンス測定装置では、その少なくとも1つの接触抵抗の抵抗値を算出する際に、測定対象の内部抵抗Rxの抵抗値や算出対象以外の接触抵抗の抵抗値を先に算出して、その算出結果を利用して減算処理することにより、算出対象の接触抵抗の抵抗値を算出している。具体的には、例えば、接触抵抗RHPを検出対象としてその抵抗値を算出する際には、先に算出した直列合成抵抗(RHP+Rx+RLP)の抵抗値から、他の演算によって先に算出した内部抵抗Rxの抵抗値および他の接触抵抗RLPの抵抗値を減算処理することにより、接触抵抗RHPの抵抗値を算出している。したがって、これらのインピーダンス測定装置では、各接触抵抗の抵抗値を算出するにあたり、減算処理が必ず必要となるため、他の演算結果における演算誤差が加算されて累積されている。このため、これらのインピーダンス測定装置には、各接触抵抗についての抵抗値算出の誤差が大きくなる結果、この点の改善が求められている。
【0010】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、四端子測定の際における測定対象に対するHi側のソース端子、Hi側のセンス端子、Lo側のソース端子およびLo側のセンス端子のそれぞれの接続状態を示す経路インピーダンス(抵抗値)を個別かつ正確に測定(算出)し得るインピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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