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公開番号2024146461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059366
出願日2023-03-31
発明の名称レンズの製造方法
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02C 7/12 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約【課題】偏光性湾曲積層体から、歩留まり良く信頼性に優れた眼鏡用のレンズを製造することができるレンズの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のレンズの製造方法は、偏光性積層体から湾曲形状の偏光性湾曲積層体を得る第1工程と、金型に偏光性湾曲積層体を密着させる第2工程と、偏光性湾曲積層体に樹脂層を形成する第3工程とを有し、金型の湾曲凹面の曲率半径RB1、曲率半径RB2と、偏光性湾曲積層体の湾曲凸面の曲率半径R1、曲率半径R2とが、第1工程において、関係式(A)、(B)のいずれか一方を満足し、かつ、関係式(C)を満足しないように、偏光性積層体を湾曲させる。
0.70≦RB1/R1≦1.00、かつ1.00≦RB2/R2≦1.40 …(A)
1.00≦RB1/R1≦1.40、かつ0.70≦RB2/R2≦1.00 …(B)
0.95<RB1/R1<1.06、かつ0.95<RB2/R2<1.06 …(C)
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
偏光膜と、前記偏光膜の一方の面側に設けられた第1樹脂層と、前記偏光膜の他方の面側に設けられた第2樹脂層とを備える、全体形状が平板状をなす偏光性積層体を、前記偏光性積層体の一方の面が湾曲凹面を、前記偏光性積層体の他方の面が湾曲凸面を構成するように、前記偏光性積層体を湾曲形状に湾曲させて偏光性湾曲積層体を得る第1工程と、
一方向における曲率半径R
B1
[mm]、前記一方向に直交する直交方向における曲率半径R
B2
[mm]の湾曲凹面を有する金型に、前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凸面とされた前記他方の面側を前記金型側として、前記偏光性湾曲積層体を密着させる第2工程と、
前記金型に前記偏光性湾曲積層体を密着させた状態を維持しつつ、前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凹面とされた前記一方の面側に、前記偏光性湾曲積層体に接合された樹脂層を形成する第3工程と、を有するレンズの製造方法であって、
前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凸面とされた前記他方の面において、前記一方向における曲率半径をR

[mm]とし、前記直交方向における曲率半径をR

[mm]としたとき、
前記第1工程において、下記関係式(A)と下記関係式(B)とのいずれか一方を満足し、かつ、下記関係式(C)を満足しないように、前記偏光性積層体を湾曲させて前記偏光性湾曲積層体を得ることを特徴とするレンズの製造方法。
0.70≦R
B1
/R

≦1.00、
かつ1.00≦R
B2
/R

≦1.40 … (A)
1.00≦R
B1
/R

≦1.40、
かつ0.70≦R
B2
/R

≦1.00 … (B)
0.95<R
B1
/R

<1.06、
かつ0.95<R
B2
/R

<1.06 … (C)
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記第1工程において、
前記関係式(A)を満足し、さらに、1.07<R

/R

<1.68となる関係を満足するように、または、
前記関係式(B)を満足し、さらに、0.59<R

/R

<0.93となる関係を満足するように、前記偏光性積層体を湾曲させる請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項3】
前記第1工程において、
さらに、下記関係式(1)を満足するように、前記偏光性積層体を湾曲させる請求項2に記載のレンズの製造方法。
JPEG
2024146461000009.jpg
21
131
【請求項4】
前記曲率半径R
B1
、前記曲率半径R
B2
は、それぞれ独立して、58mm以上523mm以下である請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項5】
前記偏光性湾曲積層体の前記一方向は、MDであり、前記偏光性湾曲積層体の前記直交方向は、TDである請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項6】
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、ポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂を主材料として構成される請求項1に記載のレンズの製造方法。
【請求項7】
前記主材料のガラス転移点は、100℃以上190℃以下である請求項6に記載のレンズの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂等を主材料として構成される被覆層で偏光膜の両面を被覆した構成をなす偏光性積層体(樹脂基板)を備える眼鏡用のレンズが提案されている。
【0003】
このレンズ(眼鏡用レンズ)は、例えば、全体形状が平板状をなす偏光性積層体の両面に保護フィルムを貼付した状態で、平面視で円形状等の所定の形状に、偏光性積層体を打ち抜く。その後、この偏光性積層体に加熱下で熱曲げ加工を施すことで、熱曲げにより湾曲形状とされた偏光性湾曲積層体とする。そして、偏光性湾曲積層体から、保護フィルムを剥離させた後に、湾曲形状とされた凹部を備える金型に、金型の凹部と偏光性湾曲積層体の凸部とが当接するようにして、偏光性湾曲積層体を吸着させた状態で、インサート射出成形法を用いて、この偏光性湾曲積層体の凹面にポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂等の樹脂材料を主材料として構成される樹脂層を形成することにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このようなレンズの製造方法では、一般的に、熱曲げにより湾曲形状とされた偏光性湾曲積層体は、その凸部の曲率半径が、インサート射出成形法に用いられる金型の凹部の曲率半径に対して、ほぼ同一の大きさに設定されており、これにより、金型に偏光性湾曲積層体が吸着した状態とされる。
【0005】
しかしながら、偏光性湾曲積層体の凸部の曲率半径と、インサート射出成形法に用いられる金型の凹部の曲率半径とを、ほぼ同一の大きさに設定すると、インサート射出成形法によりレンズを製造する際、すなわち、偏光性湾曲積層体の凹面に樹脂層を形成する際に、金型に対する偏光性湾曲積層体の設置位置の微妙なズレや偏光性湾曲積層体を吸着させる環境等により、金型に対して偏光性湾曲積層体を十分な吸着性をもって吸着させ得ないことに起因して、金型から偏光性湾曲積層体が脱落してしまい、その結果、製造されるレンズの歩留まりの低下を招くと言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-294445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、偏光性湾曲積層体から、歩留まり良く信頼性に優れた眼鏡用のレンズを製造することができるレンズの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、下記(1)~(7)に記載の本発明により達成される。
(1) 偏光膜と、前記偏光膜の一方の面側に設けられた第1樹脂層と、前記偏光膜の他方の面側に設けられた第2樹脂層とを備える、全体形状が平板状をなす偏光性積層体を、前記偏光性積層体の一方の面が湾曲凹面を、前記偏光性積層体の他方の面が湾曲凸面を構成するように、前記偏光性積層体を湾曲形状に湾曲させて偏光性湾曲積層体を得る第1工程と、
一方向における曲率半径R
B1
[mm]、前記一方向に直交する直交方向における曲率半径R
B2
[mm]の湾曲凹面を有する金型に、前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凸面とされた前記他方の面側を前記金型側として、前記偏光性湾曲積層体を密着させる第2工程と、
前記金型に前記偏光性湾曲積層体を密着させた状態を維持しつつ、前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凹面とされた前記一方の面側に、前記偏光性湾曲積層体に接合された樹脂層を形成する第3工程と、を有するレンズの製造方法であって、
前記偏光性湾曲積層体の前記湾曲凸面とされた前記他方の面において、前記一方向における曲率半径をR

[mm]とし、前記直交方向における曲率半径をR

[mm]としたとき、
前記第1工程において、下記関係式(A)と下記関係式(B)とのいずれか一方を満足し、かつ、下記関係式(C)を満足しないように、前記偏光性積層体を湾曲させて前記偏光性湾曲積層体を得ることを特徴とするレンズの製造方法。
0.70≦R
B1
/R

≦1.00、
かつ1.00≦R
B2
/R

≦1.40 … (A)
1.00≦R
B1
/R

≦1.40、
かつ0.70≦R
B2
/R

≦1.00 … (B)
0.95<R
B1
/R

<1.06、
かつ0.95<R
B2
/R

<1.06 … (C)
【0009】
(2) 前記第1工程において、
前記関
係式(A)を満足し、さらに、1.07<R

/R

<1.68となる関係を満足するように、または、
前記関係式(B)を満足し、さらに、0.59<R

/R

<0.93となる関係を満足するように、前記偏光性積層体を湾曲させる上記(1)に記載のレンズの製造方法。
【0010】
(3) 前記第1工程において、
さらに、下記関係式(1)を満足するように、前記偏光性積層体を湾曲させる請求項2に記載のレンズの製造方法。
JPEG
2024146461000002.jpg
21
131
(【0011】以降は省略されています)

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