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公開番号2024145484
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057856
出願日2023-03-31
発明の名称ロールイン用油脂組成物、およびロールイン用油脂組成物を含有するペストリー
出願人日油株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類A23D 7/00 20060101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の課題は、焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、ボリューム感のある良好な浮きとサクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを得ることのできるロールイン用油脂組成物を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、レシチンを3.0~10.0質量%含有するロールイン用油脂組成物を提供する。本発明のロールイン用油脂組成物によれば、ボリューム感のある良好な浮きと焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、サクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
レシチンを3.0~10.0質量%含有するロールイン用油脂組成物。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
請求項1に記載のロールイン用油脂組成物と、ペストリー用穀粉生地が層状に配置された多層構造を有するペストリー生地。
【請求項3】
請求項2に記載のペストリー生地を焼成してなるペストリー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は多層構造を有するペストリー製造時のペストリー用穀粉生地に対して使用されるロールイン用油脂組成物、およびこれを用いたペストリー生地およびペストリーに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
パイ、デニッシュ、クロワッサンに代表されるペストリーとは、一般のパンとは異なり薄いペストリー用穀粉生地の膜から形成される多層構造を有するベーカリー製品である。ペストリーの製造工程では、まず、小麦粉、砂糖、食塩、イースト、水などを練り込み用油脂組成物とともに捏和してペストリー用穀粉生地を製造する。製造したペストリー用穀粉生地にロールイン用油脂組成物を乗せ、その上にペストリー用穀粉生地を折り返してロールイン用油脂組成物を挟み込んだ後、圧延と折りたたみの操作を繰り返すことで、ロールイン用油脂とペストリー用穀粉生地の積層構造を形成させる。この多層構造を有するものをペストリー生地といい、これを焼成、または発酵、焼成することによりペストリーが得られる。ペストリーの焼成工程では、ペストリー用穀粉生地の間に挟み込まれた薄い油脂層が急激に溶解し、ペストリー生地中の水分が膨張して生じた水蒸気をペストリー用穀粉生地部分が保持することで、ペストリー用穀粉生地1枚1枚が大きく浮き上がり空隙構造が形成される。製造されたペストリーは、浮きに優れボリューム感があり、ペストリー特有のサクサクとした歯切れが良い食感であることを特徴としている。
【0003】
ペストリーは「浮きのばらつき」と呼ばれる現象により、焼成品の歩留まりが低下してしまうことがある。浮きのばらつきとは、焼成中にペストリー生地が大きく浮き上がることで得られた良好なボリュームのペストリーに比べて、焼成中のペストリー生地の浮き上がりが小さくボリュームが劣ったペストリーが一定頻度で生じる現象を指す。ボリュームが劣ったペストリーは外観不良品として商品価値が損なわれるため、焼成品の歩留まりが低下する。また、ペストリーは「焼き縮み」と呼ばれる現象により、反りや縮みが生じた不均一な形状のペストリーが生じることがある。焼き縮みとは、分割後のペストリー生地の重量に差異がない場合であっても、ペストリー生地が焼成中に大きく収縮し、分割時のサイズよりも焼成品のサイズが大きく縮んでしまう現象を指す。反りや縮みが生じた不均一な形状のペストリーは外観不良品として商品価値が損なわれる。
【0004】
浮きのばらつきを抑制するための方法として、特許文献1には、各種乳化剤とアスコルビン酸及び/又はその塩を含んだ練り込み用油脂組成物を使用する方法が記載されている。
焼き縮みを抑制するための方法として、特許文献2には、生地中にプロテアーゼを含有させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-174992号公報
特開2017-70226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし特許文献1の方法では、焼き縮みが発生しやすく、ペストリーが外観不良となりやすい。また、特許文献2の方法では、ペストリーの浮きのばらつきを抑制することができない。以上のように、ペストリーに関わる既存の改善方法は、焼成品の浮きのばらつき抑制、焼成品の焼き縮み抑制、ボリューム感のある良好な浮き、サクサクとした歯切れの良い食感に関する全てを満たすものではない。そのため、焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、ボリューム感のある良好な浮きとサクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを製造する方法が求められている。
【0007】
そこで、本発明の課題は、焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、ボリューム感のある良好な浮きとサクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを得ることのできるロールイン用油脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ロールイン油脂組成物中のレシチンの含有量を特定の割合とすることにより、焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、ボリューム感のある良好な浮きとサクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを得ることのできるロールイン用油脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は以下の〔1〕~〔3〕である。
〔1〕レシチンを3.0~10.0質量%含有するロールイン用油脂組成物。
〔2〕〔1〕に記載のロールイン用油脂組成物と、ペストリー用穀粉生地が層状に配置された多層構造を有するペストリー生地。
〔3〕〔2〕に記載のペストリー生地を焼成してなるペストリー。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、焼成品の浮きのばらつきと焼き縮みを抑制し、ボリューム感のある良好な浮きとサクサクとした歯切れの良い食感を有したペストリーを得ることのできるロールイン用油脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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