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公開番号2024143857
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056771
出願日2023-03-30
発明の名称ガスリーク検査方法及び柱状ハニカム構造フィルタの製造方法
出願人日本碍子株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類G01N 15/08 20060101AFI20241003BHJP(測定;試験)
要約【課題】柱状ハニカム構造体に対して製膜工程を実施する前のガスリーク検査方法を提供する。
【解決手段】第一のOリング及び第二のOリングを有する載置治具を準備する工程、柱状ハニカム構造体を把持可能なチャック機構と、ガス入口と、下面に設けられたガス出口と、ガス入口及びガス出口を連通するガス通路とを有するホルダーを準備する工程、前記ホルダーのチャック機構によって柱状ハニカム構造体を把持する工程、ガス出口が第一のOリングと第二のOリングの間に位置することを条件として、柱状ハニカム構造体を把持しているホルダーの下面を、載置治具の第一のOリング及び第二のOリングに押し付ける工程、前記押し付ける工程を維持しながら、前記ホルダーのガス入口からガスを供給し、当該ガスの流量を流量計で測定する工程、流量計で測定された流量が予め定めた閾値を超えるか否か判定する工程を含む検査方法。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
柱状ハニカム構造体に対して製膜工程を実施する前のガスリーク検査方法であって、
柱状ハニカム構造体は、外周側壁と、外周側壁の内周側に配置され、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、外周側壁の内周側に配置され、入口側底面から出口側底面まで延び、入口側底面に目封止部を有し、出口側底面が開口する複数の第2セルとを備え、複数の第1セルと複数の第2セルは多孔質隔壁を挟んで交互に隣接配置されており、
チャンバーの上端に設置されており、開口を有する載置面と、前記載置面から一部が上方に突出するようにして埋め込まれ、前記開口の外周側を周回する第一のOリングと、前記載置面から一部が上方に突出するようにして埋め込まれ、第一のOリングから外周側に間隔を空けて周回する第二のOリングとを有する載置治具を準備する工程、
上下方向に延びる貫通穴を有し、当該貫通穴に挿通された柱状ハニカム構造体を外周側壁側から把持可能なチャック機構と、ガス入口と、下面に設けられたガス出口と、ガス入口及びガス出口を連通するガス通路とを有するホルダーを準備する工程、
前記ホルダーのチャック機構によって柱状ハニカム構造体を把持する工程、
ガス出口が第一のOリングと第二のOリングの間に位置することを条件として、柱状ハニカム構造体を把持しているホルダーの下面を、載置治具の第一のOリング及び第二のOリングに押し付ける工程、
前記押し付ける工程を維持しながら、前記ホルダーのガス入口からガスを供給し、当該ガスの流量を流量計で測定する工程、
流量計で測定された流量が予め定めた閾値を超えるか否か判定する工程、
を含む方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記ホルダーのガス入口からガスを供給する際のガス入口におけるガス圧が0.01~0.05MPaGである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記予め定めた閾値は、1気圧・20℃の状態に換算して0~0.10L/minの範囲の何れかの値に設定される請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ガスが空気である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記載置面の開口及び前記チャック機構の貫通穴が同軸状である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
第一のOリング及び第二のOリングの線径が5.57~5.83mmである請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
第一のOリング及び第二のOリングは前記載置面から上方に1.27~1.58mm突出するように埋め込まれている請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
前記押し付ける工程では、第一のOリング及び第二のOリングを0.3mm以上押しつぶす請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
第一のOリング及び第二のOリングのJIS K6253-3:2012に準拠して測定されるタイプAデュロメータ硬さが65~75である請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
第一のOリング及び第二のOリングの材質はニトリルゴムである請求項1又は2に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は柱状ハニカム構造体に対して製膜工程を実施する前のガスリーク検査方法に関する。また、本発明は柱状ハニカム構造フィルタの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジン及びガソリンエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中にはスス等の粒子状物質(以下、PM:Particulate Matterと記す。)が含まれる。ススは人体に対し有害であり排出が規制されている。現在、排ガス規制に対応するために、通気性のある小細孔隔壁に排ガスを通過させ、スス等のPMを濾過するDPF及びGPFに代表されるフィルタが幅広く用いられている。
【0003】
PMを捕集するためのフィルタとしては、入口側底面から出口側底面まで高さ方向に延び、入口側底面が開口して出口側底面に目封止部を有する複数の第1セルと、第1セルに隔壁を挟んで隣接配置されており、入口側底面から出口側底面まで高さ方向に延び、入口側底面に目封止部を有し出口側底面が開口する複数の第2セルとを備えたウォールフロー式の柱状ハニカム構造フィルタが知られている。
【0004】
近年、排ガス規制強化に伴い、より厳しいPMの排出基準(PN規制:Particle Matterの個数規制)が導入されており、フィルタにはPMの高捕集性能(PN高捕集効率)が要求されている。そこで、セルの表面にPMを捕集するための層(以下、「多孔質膜」又は「捕集層」ともいう。)を形成することが提案されている。多孔質膜の形成方法としては、柱状ハニカム構造体の入口側底面に向かって、セラミックス粒子を含有するエアロゾルを供給し、第1セルの表面に付着させた後、熱処理を行う方法が知られている。
【0005】
特許文献1には、柱状ハニカム構造体の入口側底面に向かって、セラミックス粒子を含有するエアロゾルを供給するための粒子付着装置が記載されている。具体的には、当該粒子付着装置は、柱状ハニカム構造体を保持するためのホルダーと、柱状ハニカム構造体の出口側底面に吸引力を与えるためのブロアと、セラミックス粒子を含有するエアロゾルを、入口側底面に対して垂直な方向から入口側底面に向かって噴射し、第1セルの表面にセラミックス粒子を付着させるためのエアロゾルジェネレータと、エアロゾルジェネレータのノズル及び入口側底面の間に設けられ、エアロゾルにその内部を通過させて案内するためのチャンバーとを備える。特許文献1によると、ホルダーはチャンバーの側壁の下流側端部に連結されている。また、特許文献1には、ホルダーは柱状ハニカム構造体の外周側壁を把持する為のバルーンチャックのようなチャック機構を有することが記載されている。
【0006】
特許文献1によれば、粒子付着装置のエアロゾルジェネレータから噴射されたエアロゾルは、ブロアからの吸引力によりチャンバー内部を通過した後、ホルダーに保持された柱状ハニカム構造体の入口側底面から柱状ハニカム構造体の第1セル内に吸い込まれる。第1セル内に吸い込まれたエアロゾル中のセラミックス粒子は第1セルの表面に付着する。
【0007】
一方、特許文献2には、原子炉に関する技術であるが、リング部材と蓋体との間に漏れの発生を検知するリーク検知機構が、蓋体に設けられていることを特徴とする原子炉容器アクセス部の開閉装置が記載されている。リーク検知機構によれば、蓋体をリング部材に押し付けた状態においてポンプから配管にエアーを供給すると、このエアーが検知ポートを通してリング部材の一端面に取り付けられた大径Oリングと小径Oリングとの間の空間に供給される。ここで、異物の付着によって端面大径Oリング及び端面小径Oリングの少なくとも何れかのシール効果が低下している場合、液面センサが検知ポートへの水の浸入を検知することにより、蓋体とリング部材との間に漏れが生じているのを検知することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-157612号公報
特開2012-145479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
柱状ハニカム構造フィルタの生産効率及び粒子付着装置のメンテナンス性を考慮すると、セラミックス粒子を含有するエアロゾルを供給するための粒子付着装置において、ホルダーはチャンバーに対して着脱自在であることが望ましい。一方で、ホルダーがチャンバーに対して着脱自在であると、両者の間に異物が噛み込むことで隙間が生じる場合がある。また、ホルダーやチャンバーに傷や歪みが生じたりすることでも両者の間に隙間が生じる場合がある。
【0010】
ホルダーとチャンバーの間に隙間が生じると、隙間から入り込んだ空気によってエアロゾルの流れが乱れる。また、隙間から入り込んだ空気も柱状ハニカム構造体の入口側底面に流入する。これらの事象により、第1セルの表面へのセラミックス粒子の付着量に偏りが発生し、所望の箇所にセラミックス粒子が十分に付着しないことで、柱状ハニカム構造フィルタの捕集効率に悪影響を及ぼすことが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

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