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公開番号2024141524
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053231
出願日2023-03-29
発明の名称人工血管の製造方法
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61F 2/06 20130101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】所望の耐キンク性を備えることのできる人工血管の製造方法を提供する。
【解決手段】人工血管1の製造方法は、筒状基材21の軸方向に第1のピッチP1にて連続するひだを筒状基材に形成しかつ筒状基材の軸方向の両端を固定した第1の固定状態で、筒状基材に対して熱を加えることで形状付けを行う第1の形状付け工程と、筒状基材に形成したひだを、第1のピッチよりも間隔が広い第2のピッチP2となるように調整する調整工程と、第2の固定状態で、筒状基材を構成する材料のガラス転移点温度以上、かつ第1の形状付け工程の温度以上で、筒状基材に対して形状付けを行う第2の形状付け工程と、を有する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
筒状基材を有する人工血管の製造方法であって、
前記筒状基材の軸方向に第1のピッチにて連続するひだを前記筒状基材に形成しかつ前記筒状基材の前記軸方向の両端を固定した第1の固定状態で、前記筒状基材に対して熱を加えることで形状付けを行う第1の形状付け工程と、
前記筒状基材に形成した前記ひだを、前記第1のピッチよりも間隔が広い第2のピッチとなるように調整するとともに、前記ひだを前記第2のピッチに調整した前記筒状基材の前記両端を固定した第2の固定状態とする調整工程と、
前記第2の固定状態で、前記筒状基材を構成する材料のガラス転移点温度以上、かつ前記第1の形状付け工程の温度以上で、前記筒状基材に対して形状付けを行う第2の形状付け工程と、を有する、人工血管の製造方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1の形状付け工程において、前記筒状基材に第1の心棒を挿入した状態で前記筒状基材の外周に糸を巻き付けるとともに、前記筒状基材の前記両端のそれぞれを前記第1の心棒との間で挟持するための一対の第1の固定部材を前記両端に取り付け、前記一対の第1の固定部材同士を近づけて前記筒状基材を前記軸方向に圧縮し、圧縮した前記筒状基材に前記第1の心棒を挿入したまま前記糸を取り外すことにより、前記筒状基材の前記両端を前記第1の固定部材で固定した前記第1の固定状態とし、前記第1の心棒を挿入したまま前記第1の固定状態にある前記筒状基材に対して熱を加え、
前記調整工程において、前記一対の第1の固定部材を取り外すとともに前記第1の心棒を前記筒状基材から引き抜き、前記第1の心棒よりも外径の小さい第2の心棒を前記筒状基材に挿入するとともに、前記筒状基材の前記両端のそれぞれを前記第2の心棒との間で挟持するための一対の第2の固定部材を前記両端に取り付け、前記筒状基材に形成した前記ひだのピッチを前記第2のピッチとなるように調整することにより、前記第2の固定状態とし、
前記第2の形状付け工程において、前記第2の心棒を挿入したまま前記第2の固定状態にある前記筒状基材に対して形状付けを行う、請求項1に記載の人工血管の製造方法。
【請求項3】
前記筒状基材は、
繊維を主材料とした第1層と、
熱可塑性エラストマーを含み前記第1層よりも外側に配置された第2層と、
繊維を主材料とし、前記第2層よりも外側に配置された第3層と、を有する、請求項1または2に記載の人工血管の製造方法。
【請求項4】
前記第1の形状付け工程では、温度が68~73℃、時間が55分~65分で前記筒状基材に対する形状付けが行われ、
前記第2の形状付け工程では、温度が80~85℃、時間が150~300分で前記筒状基材に対する形状付けが行われる、請求項3に記載の人工血管の製造方法。
【請求項5】
前記人工血管は、
側面に開口を有する本管と、
前記本管の前記開口に接続される分枝管と、を有し、
前記分枝管の筒状基材は、前記第1の形状付け工程、前記調整工程、および前記第2の形状付け工程が行われることによって製造される、請求項1または2に記載の人工血管の製造方法。
【請求項6】
前記人工血管は、
側面に開口を有する本管と、
前記本管の前記開口に接続される分枝管と、を有し、
前記分枝管の筒状基材は、前記第1の形状付け工程、前記調整工程、および前記第2の形状付け工程が行われることによって製造される、請求項3に記載の人工血管の製造方法。
【請求項7】
前記人工血管は、
側面に開口を有する本管と、
前記本管の前記開口に接続される分枝管と、を有し、
前記分枝管の筒状基材は、前記第1の形状付け工程、前記調整工程、および前記第2の形状付け工程が行われることによって製造される、請求項4に記載の人工血管の製造方法。
【請求項8】
前記分枝管は、前記本管の中心軸に対して略垂直な方向に延びるように、前記本管の前記開口に接続されている、請求項5に記載の人工血管の製造方法。
【請求項9】
前記第2の形状付け工程において、前記筒状基材を構成する材料の融点未満の温度で前記筒状基材に対して形状付けを行う、請求項1に記載の人工血管の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、人工血管の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
種々の疾病などにより、生体の血管、特に大動脈のような太い血管を人工血管に置き換える必要がある場合がある。このような人工血管としては、本管と、本管に接続された分枝管と、を有するものが知られている(例えば下記の特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平7-429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、弓部大動脈置換術においてトランスロケート法が増えている。この方法は、オープンステントやエレファントトランクを併用した低侵襲な治療の際に、末梢側吻合をより近位側で行うことができ、また十分なランディングゾーンを確保することができるというメリットがある。一方で、トランスロケート法を用いることで、分枝管が長くなるとともにその根本が吻合先の血管に向けて急峻な角度で曲がる構成となり、分枝管の根元においてキンクが発生する可能性がある。また、分枝管に限らず、本管のキンクを抑制することも求められている。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、所望の耐キンク性を備える人工血管の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)
筒状基材を有する人工血管の製造方法であって、
前記筒状基材の軸方向に第1のピッチにて連続するひだを前記筒状基材に形成しかつ前記筒状基材の前記軸方向の両端を固定した第1の固定状態で、前記筒状基材に対して熱を加えることで形状付けを行う第1の形状付け工程と、
前記筒状基材に形成した前記ひだを、前記第1のピッチよりも間隔が広い第2のピッチとなるように調整するとともに、前記ひだを前記第2のピッチに調整した前記筒状基材の前記両端を固定した第2の固定状態とする調整工程と、
前記第2の固定状態で、前記筒状基材を構成する材料のガラス転移点温度以上、かつ前記第1の形状付け工程の温度以上で、前記筒状基材に対して形状付けを行う第2の形状付け工程と、を有する、人工血管の製造方法。
【0008】
(2)
前記第1の形状付け工程において、前記筒状基材に第1の心棒を挿入した状態で前記筒状基材の外周に糸を巻き付けるとともに、前記筒状基材の前記両端のそれぞれを前記第1の心棒との間で挟持するための一対の第1の固定部材を前記両端に取り付け、前記一対の第1の固定部材同士を近づけて前記筒状基材を前記軸方向に圧縮し、圧縮した前記筒状基材に前記第1の心棒を挿入したまま前記糸を取り外すことにより、前記筒状基材の前記両端を前記第1の固定部材で固定した前記第1の固定状態とし、前記第1の心棒を挿入したまま前記第1の固定状態にある前記筒状基材に対して熱を加え、
前記調整工程において、前記一対の第1の固定部材を取り外すとともに前記第1の心棒を前記筒状基材から引き抜き、前記第1の心棒よりも外径の小さい第2の心棒を前記筒状基材に挿入するとともに前記筒状基材の前記両端のそれぞれを前記第2の心棒との間で挟持するための一対の第2の固定部材を前記両端に取り付け、前記筒状基材に形成した前記ひだのピッチを前記第2のピッチとなるように調整することにより、前記第2の固定状態とし、
前記第2の形状付け工程において、前記第2の心棒を挿入したまま前記第2の固定状態にある前記筒状基材に対して形状付けを行う、(1)に記載の人工血管の製造方法。
【0009】
(3)
前記筒状基材は、
繊維を主材料とした第1層と、
熱可塑性エラストマーを含み前記第1層よりも外側に配置された第2層と、
繊維を主材料とし、前記第2層よりも外側に配置された第3層と、を有する、(1)または(2)に記載の人工血管の製造方法。
【0010】
(4)
前記第1の形状付け工程では、温度が68~73℃、時間が55分~65分で前記筒状基材に対する形状付けが行われ、
前記第2の形状付け工程では、温度が80~85℃、時間が150~300分で前記筒状基材に対する形状付けが行われる、(1)~(3)のいずれか1つに記載の人工血管の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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