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公開番号2024160186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-13
出願番号2021152293
出願日2021-09-17
発明の名称カテーテルおよび塞栓物装填済みカテーテル
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61B 17/135 20060101AFI20241106BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】プライミング操作時にカテーテルに装填された塞栓物の意図しない飛び出しを防止するカテーテルおよび塞栓物装填済みカテーテルを提供する。
【解決手段】カテーテルは、塞栓物10を装填可能に構成される装填用ルーメンと、装填用ルーメンの先端と連通した先端開口部を含む先端部を有するカテーテル本体21と、カテーテル本体の先端部に設けられた先端部材70を備える。先端部材は、装填用ルーメンに装填された塞栓物の先端部に当接することによって、塞栓物の先端部を除く本体部分が先端開口部から突出することを抑制するように構成された抑制部と、プライミング液をカテーテル本体の先端部から排出可能な流路を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
生体内の瘤内に挿入され留置される塞栓物を装填可能に構成される装填用ルーメンと、前記装填用ルーメンの先端と連通した先端開口部を含む先端部と、を有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の前記先端部に設けられた先端部材と、を備え、
前記先端部材は、
前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物の先端部に当接することによって、前記塞栓物の前記先端部を除く本体部分の前記カテーテル本体の前記先端開口部からの突出を抑制するように構成された抑制部と、
前記抑制部が前記塞栓物の前記本体部分の前記先端開口部からの突出を抑制している状態において、前記装填用ルーメンを基端側から先端側に向かって移動する前記プライミング液を前記カテーテル本体の前記先端部から排出可能に構成される流路と、を有し、
(a)前記先端部材を前記カテーテル本体から取り外す、または、(b)前記抑制部に向かって押し出される前記塞栓物によって前記抑制部を変形させて前記流路を含む前記塞栓物が通過可能な塞栓物排出口を形成する、のいずれかにより、前記先端開口部を介して前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物を前記カテーテル本体から排出可能となる、カテーテル。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記先端部材は、前記カテーテル本体の前記軸方向に交差するように配置される本体部と、前記本体部から延在し、前記カテーテル本体の前記先端部の側面を覆うように配置される延在部と、を備え、
前記抑制部は、前記本体部に形成され、前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物の前記先端部が、前記プライミング操作時に生じる前記水圧によって当接するように構成される、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記流路は、前記本体部に形成される1つ以上の第1孔部からなる第1排出口を含む、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項4】
前記第1孔部の大きさは、前記カテーテル本体の前記軸方向に交差する方向から視たときに、前記塞栓物の大きさよりも小さいことを特徴とする、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項5】
前記流路は、前記延在部に形成される1つ以上の第2孔部からなる第2排出口を含み、
前記第2排出口は、前記カテーテル本体の前記軸方向及び/又は周方向に沿って形成される、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項6】
前記流路は、前記本体部と前記カテーテル本体との間に形成され、前記装填用ルーメンと連通する第1内部空間と、前記延在部と前記カテーテル本体の前記先端部の外周面との間に形成され、前記第1内部空間と連通する1つ以上の第2内部空間と、前記第2内部空間の各々と連通する第3排出口を含む、請求項2に記載のカテーテル。
【請求項7】
前記先端部材は、前記カテーテル本体と別体に構成され、取り付け可能、又は取り外し可能に構成される、請求項2~5のいずれか1項に記載のカテーテル。
【請求項8】
前記抑制部に当接した前記塞栓物が前記流路の前記断面サイズを規定する前記抑制部を変形させて前記流路を含む前記塞栓物排出口を形成することにより、前記先端開口部を介して前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物を前記カテーテル本体から排出可能であり、
前記先端部材は、前記第1孔部から延在する1つ以上の切込み部を備え、
前記抑制部は、前記切込み部によって前記本体部に画成され、前記流路の前記断面サイズを規定するフラップ部を備え、
前記フラップ部は、前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物の前記先端部が前記プライミング操作時に生じる前記水圧によって当接するとともに、前記フラップ部の基端面への前記水圧よりも強い外力の付与により変形し、前記第1孔部を含む前記塞栓物排出口を形成するように構成される、請求項3に記載のカテーテル。
【請求項9】
前記カテーテル本体の先端側の少なくとも一部は、送達用カテーテルの基端部に設けられたシースハブの連通路に挿入可能であり、
前記先端部材は、前記カテーテル本体の前記先端部が前記シースハブの前記連通路に挿入されるときに、前記シースハブと当接することにより、前記フラップ部が前記カテーテル本体の前記先端開口部の先端側に配置された第1の位置から、前記フラップ部が前記カテーテル本体の前記先端開口部の基端側に配置された第2の位置まで、前記カテーテル本体の軸に沿って移動可能であり、
前記先端部材が前記第1の位置から前記第2の位置まで移動するときに、前記カテーテル本体の前記先端部が前記フラップ部の前記基端面に前記外力を及すことによって、前記塞栓物排出口が形成され、
前記カテーテル本体の前記先端開口部は、前記塞栓物排出口を通過することによって前記抑制部の先端側に突出するように構成される、請求項8に記載のカテーテル。
【請求項10】
前記抑制部に当接した前記塞栓物が前記流路の前記断面サイズを規定する前記抑制部を変形させて前記流路を含む前記塞栓物排出口を形成することにより、前記先端開口部を介して前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物を前記カテーテル本体から排出可能であり、
前記先端部材の前記本体部は、前記第1孔部と前記カテーテル本体の前記先端開口部とを連通する第3内部空間と、前記第3内部空間の少なくとも一部を画成するテーパ部と、をさらに備え、
前記抑制部は、前記テーパ部に形成され、前記テーパ部が前記本体部の先端に向かって前記第3内部空間の前記カテーテル本体の前記軸方向と直交する方向における最小径を漸減するように構成されることによって、前記装填用ルーメンに装填された前記塞栓物の前記先端部が前記プライミング操作時に生じる前記水圧によって当接するように構成され、かつ、前記水圧よりも強い先端方向への外力が前記テーパ部に付与されることによって前記第3内部空間の前記最小径を拡大するように変形し、前記第1孔部および前記第3内部空間を含む前記塞栓物排出口を形成するように構成される、請求項3に記載のカテーテル。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルおよび塞栓物装填済みカテーテルに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
患者の大動脈に生じた瘤(大動脈瘤)は、瘤径の増大、破裂を防ぐ薬物的治療はなく、破裂の危険を伴う瘤径のものに対しては、一般的に外科的療法(手術)が行われる。また、大動脈瘤の手術は、従来、開腹または開胸して人工血管を移植する人工血管置換術が主流であったが、近年では、より低侵襲なステントグラフト内挿術(Endovascular Aneurysm Repair;EVAR)の適用が急速に拡大しつつある。
【0003】
一例として、腹部大動脈瘤(AAA:Abdominal aortic aneurysm)に対するステントグラフト内挿術においては、先端にステントグラフトを収納したカテーテルを患者の末梢血管から挿入し、ステントグラフトを動脈瘤患部に展開・留置することにより、動脈瘤への血流が遮断されて動脈瘤の破裂が防止され得る。
【0004】
一般的に、ステントグラフト内挿術で使用されるステントグラフトは、略Y字状に分岐した分岐部を備える「主本体部」と、分岐部に装着されると共に右腸骨動脈および左腸骨動脈にそれぞれ装着される「脚部」の2種類の部材を組み立てられる構造を有している。
【0005】
そのため、ステントグラフト内挿術において、内挿したステントグラフトの密着不足によるステントグラフト周囲からの血液漏れ、動脈瘤から枝分れした細い血管(分枝血管)からの血液の逆流などにより、動脈瘤内に血流が残存する、所謂「エンドリーク」が生じることがある。この場合、動脈瘤内に浸入した血流によって動脈瘤壁に圧がかかってしまうため、動脈瘤破裂の危険性が潜在する。
【0006】
下記特許文献1には、エンドリークを起因とする大動脈瘤内への血流残存を遮断するため、圧縮した比較的細長なスポンジ(塞栓物)をその管腔内に保持可能なカテーテルと、カテーテル内に保持された塞栓物を血液で満たされた動脈瘤内に押し出すプランジャーとを備えたデバイスについて開示されている。このデバイスに使用されるスポンジは、血液に曝されると直ちに拡張するため、動脈瘤内に押し出されて瘤内の血液を吸収すると膨張(膨潤)し、その状態で動脈瘤内に留置されて血流を遮断して破裂を防止するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許第9561096号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示されるデバイスのような管腔に塞栓物を装填した状態のカテーテルは、管腔内に空気が存在する場合があり、瘤内に塞栓物を吐出した際、空気も一緒に排出されることがある。瘤内に排出された空気は、瘤の側枝血管に流れ込んでエアーエンボリズムを引き起こす可能性がある。そのため、術者は、塞栓物を装填した状態のカテーテルに対し、生理食塩水などのプライミング液をカテーテル内に注入して管腔内の空気を排出させるプライミング操作を行う。
【0009】
しかし、特許文献1に開示されるデバイスでは、カテーテルに塞栓物を装填した状態でプライミング操作を行うと、プライミング液の押圧力(水圧)によって塞栓物がカテーテルから意図せず飛び出してしまうことがある。塞栓物を装填するカテーテルは、血管などの生体管腔内に挿入して使用するため径サイズが小さく、一度カテーテルから飛び出た塞栓物を再び装填し直すのは困難であり、かつ、塞栓物を破損するリスクもあり、また、飛び出した塞栓物を再装填することは衛生的にも好ましくなく、改善の余地がある。
【0010】
本発明の少なくとも一実施形態は、上記課題に鑑みてなされたものであり、プライミング操作時にカテーテルに装填された塞栓物の意図しない飛び出しを防止できるカテーテルおよび塞栓物装填済みカテーテルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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