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公開番号
2024141499
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023053192
出願日
2023-03-29
発明の名称
コアワイヤ、及びバルーンカテーテル
出願人
テルモ株式会社
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
A61M
25/00 20060101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】シャフト部の耐キンク性を向上させつつ、シャフト部の流体ルーメン内における流体の流通性の向上を図ることができるコアワイヤ、及びバルーンカテーテルを提供する。
【解決手段】コアワイヤ200は、軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる先端部201と、先端部よりも基端側に位置し、先端部よりも大きな断面積を備え、かつ軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる基端部203と、先端部と基端部とを繋ぐ移行部205と、を有し、移行部は、基端部から先端部に向けて断面積が漸減する複数のテーパー部を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
カテーテルのシャフト部の内部に配置される補強用のコアワイヤであって、
軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる先端部と、
前記先端部よりも基端側に位置し、前記先端部よりも大きな断面積を備え、かつ前記軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる基端部と、
前記先端部と前記基端部とを繋ぐ移行部と、を有し、
前記移行部は、前記基端部から前記先端部に向けて前記断面積が漸減する複数のテーパー部を有する、コアワイヤ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記移行部は、第1テーパー部と、前記第1テーパー部よりも前記軸方向の基端側に配置された第2テーパー部と、を少なくとも有し、
前記第1テーパー部における前記移行部の前記断面積の減少率は、前記第2テーパー部における前記移行部の前記断面積の減少率よりも大きい、請求項1に記載のコアワイヤ。
【請求項3】
前記第2テーパー部は、前記第1テーパー部よりも前記軸方向の長さが長い、請求項2に記載のコアワイヤ。
【請求項4】
前記第1テーパー部は、前記第2テーパー部よりも前記軸方向の長さが長い、請求項2に記載のコアワイヤ。
【請求項5】
前記基端部の中心軸は、当該コアワイヤの先端と当該コアワイヤの基端を結ぶ中心軸と平行である、請求項1に記載のコアワイヤ。
【請求項6】
前記先端部の中心軸は、当該コアワイヤの先端と当該コアワイヤの基端を結ぶ中心軸と平行である、請求項1に記載のコアワイヤ。
【請求項7】
前記移行部は、前記先端部よりも前記軸方向の長さが短い、請求項1に記載のコアワイヤ。
【請求項8】
前記第1テーパー部の外径は、0.11mm以上0.26mm以下であり、
前記第2テーパー部の外径は、0.19mm以上、0.35mm以下である、請求項2に記載のコアワイヤ。
【請求項9】
前記第2テーパー部の断面二次モーメントは、6.3×10
-5
mm
4
以上7.4×10
-4
mm
4
以下であり、
前記第1テーパー部の断面二次モーメントは、7.1×10
-6
mm
4
以上2.2×10
-4
mm
4
以下である、請求項8に記載のコアワイヤ。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載されたコアワイヤと、
前記コアワイヤが内部に配置された前記シャフト部と、
前記シャフト部の先端部に配置されたバルーンと、を備えるバルーンカテーテルであって、
前記シャフト部は、
ガイドワイヤを挿通可能なガイドワイヤルーメンと、前記ガイドワイヤルーメンの基端部に配置されたガイドワイヤポートと、を備える内側シャフトと、
前記内側シャフトとの間に前記バルーンを拡張させるための流体が流通可能な流体ルーメンを区画するように配置された外側シャフトと、を有し、
前記コアワイヤの前記移行部の基端部は、前記ガイドワイヤポートよりも基端側に配置されており、
前記コアワイヤの前記先端部及び前記移行部は、前記内側シャフトとの間にクリアランスを設けた状態で配置されている、バルーンカテーテル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルの補強用のコアワイヤ、及びコアワイヤを備えるバルーンカテーテルに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
血管や臓器等の生体器官内において使用される医療器具として、中空な管状のシャフト部を備える種々のカテーテルが広く知られている。
【0003】
カテーテルは、生体内の目的部位までの送達を行う際にシャフト部にキンクが生じることを防止するために、補強用のコアワイヤをシャフト部内に配置することがある。例えば、下記特許文献1には、シャフト部と、シャフト部の先端部付近に配置されたバルーンと、シャフト部内のバルーンよりも基端側の位置に配置されたコアワイヤと、を備えるバルーンカテーテルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-95924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、コアワイヤをシャフト部内に配置してシャフト部を補強することにより、シャフト部の耐キンク性の向上を図ることが可能になる。しかしながら、コアワイヤをシャフト部内に配置した場合、次のような課題が生じることが懸念される。
【0006】
シャフト部の内部には各種の流体(例えば、生体内に放出される薬剤や造影剤、バルーンを拡張させるための加圧媒体等)を流通させるための流体ルーメンが設けられる。流体ルーメン内にコアワイヤを配置すると、流体が流通可能な断面積が狭まるため、流体ルーメン内で流体を流通させるための時間が長くなる。例えば、バルーンカテーテルでは、バルーンの拡張及び収縮時に、流体ルーメン内のコアワイヤが配置された箇所の周囲を流体が流通するため、バルーンを拡張及び収縮させるための操作時間が長くなる。
【0007】
一方で、上記のような流体の流通性を考慮してコアワイヤを細径化した場合、コアワイヤによる十分な補強効果が発揮され難くなる。特に、カテーテルを使用した手技において比較的大きな応力が作用するような部分(例えば、複数のシャフトが接続されたような部分)に対しては、他の部分と比較してより大きな補強効果を持たせることが求められるが、細径化したコアワイヤでは十分な補強効果を期待することができない。
【0008】
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、シャフト部の耐キンク性を向上させつつ、シャフト部の流体ルーメン内における流体の流通性の向上を図ることができるコアワイヤ、及びコアワイヤを備えるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、下記の(1)~(10)のいずれかの手段によって達成され得る。
【0010】
(1)カテーテルのシャフト部の内部に配置される補強用のコアワイヤであって、軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる先端部と、前記先端部よりも基端側に位置し、前記先端部よりも大きな断面積を備え、かつ前記軸方向に沿って所定の長さで略直線状に延びる基端部と、前記先端部と前記基端部とを繋ぐ移行部と、を有し、前記移行部は、前記基端部から前記先端部に向けて前記断面積が漸減する複数のテーパー部を有する、コアワイヤ。
(【0011】以降は省略されています)
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