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公開番号2024157712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072232
出願日2023-04-26
発明の名称ガイドワイヤ
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61M 25/09 20060101AFI20241031BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】狭窄部への高い挿通性を備えつつ、血管穿孔の発生を抑制可能なガイドワイヤを提供すること。
【解決手段】長尺なワイヤ本体110と、ワイヤ本体110の少なくとも一部を覆う潤滑性被覆層120と、を有し、ワイヤ本体110は、ワイヤ本体第1外径一定部111と、ワイヤ本体第1外径一定部111の基端に隣接配置されたワイヤ本体テーパー部112と、を含み、潤滑性被覆層120は、湿潤時に膨潤可能な材料で形成される第1被覆部121を含み、第1被覆部121が膨潤した状態において、ワイヤ本体テーパー部112における第1被覆部121の径方向の厚みd1が、基端から先端に向かって増加する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
長尺なワイヤ本体と、前記ワイヤ本体の少なくとも一部を覆う潤滑性被覆層と、を有するガイドワイヤであって、
前記ワイヤ本体は、ワイヤ本体第1外径一定部と、前記ワイヤ本体第1外径一定部の基端に隣接配置されたワイヤ本体テーパー部と、を含み、
前記潤滑性被覆層は、湿潤時に膨潤可能な材料で形成される第1被覆部を含み、
前記第1被覆部が膨潤した状態において、前記ワイヤ本体テーパー部における前記第1被覆部の径方向の厚みが、基端から先端に向かって増加する、ガイドワイヤ。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記ワイヤ本体は、前記ワイヤ本体テーパー部の基端に隣接配置されたワイヤ本体第2外径一定部を含み、
前記第1被覆部が膨潤した状態において、前記ワイヤ本体第1外径一定部における前記第1被覆部の径方向の厚みの最小値は、前記ワイヤ本体第2外径一定部における前記第1被覆部の径方向の厚みの最小値以上である、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項3】
前記第1被覆部が膨潤した状態において、前記ワイヤ本体テーパー部における前記第1被覆部の外径は、基端から先端に向かって減少する、請求項1に記載のガイドワイヤ。
【請求項4】
前記第1被覆部が膨潤した状態において、前記ワイヤ本体第1外径一定部における前記第1被覆部の外径の最大値は、前記ワイヤ本体第2外径一定部における前記第1被覆部の外径の最大値よりも小さい、請求項3に記載のガイドワイヤ。
【請求項5】
前記潤滑性被覆層は、前記ガイドワイヤの先端を形成する第2被覆部を含み、
前記第2被覆部は、前記湿潤時に膨潤可能な材料で形成され、
前記第1被覆部及び前記第2被覆部が膨潤した状態において、前記第2被覆部の長軸方向の厚みは、前記ワイヤ本体第1外径一定部における前記第1被覆部の径方向の厚みより大きい、請求項1~4の何れかに記載のガイドワイヤ。
【請求項6】
前記潤滑性被覆層は、前記ガイドワイヤの先端を形成する第2被覆部を含み、
前記第2被覆部は、疎水性ポリマーで形成されている、請求項1~4の何れかに記載のガイドワイヤ。
【請求項7】
前記ワイヤ本体は、長尺なコア部材と、前記コア部材の先端部の外周を覆うように配置されたコイルと、を含み、
少なくとも前記ワイヤ本体第1外径一定部及び前記ワイヤ本体テーパー部は、コイルによって形成されている、請求項1~4の何れかに記載のガイドワイヤ。
【請求項8】
前記ワイヤ本体は、長尺なコア部材と、前記コア部材の外周を被覆する樹脂層と、を含み、
少なくとも前記ワイヤ本体第1外径一定部の外周及び前記ワイヤ本体テーパー部の外周は、樹脂層によって形成されている、請求項1~4の何れかに記載のガイドワイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイドワイヤに関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
血管内に生じた病変の診断や治療では、カテーテルを用いる手技が行われる。術者は、血管内にガイドワイヤを挿入し、ガイドワイヤの先端を病変に到達させた後、ガイドワイヤに沿ってカテーテルを挿入する。
【0003】
ガイドワイヤは、血管の湾曲部や分岐部を進み、狭窄部を通過する必要がある。そのため、ガイドワイヤは、先端部に、柔軟性と狭窄部への挿通性とが要求されている。例えば、特許文献1には、操作性を損なうことなく狭窄部への高い挿通性を得るために、芯線と、芯線先端部に細径等径部とテーパー部とが設けられたコイルを有するガイドワイヤが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-319537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のガイドワイヤは、先端部に細径等径部やテーパー部を設けることでガイドワイヤの先端部を細径化することにより、狭窄部への高い挿通性を実現している。
【0006】
しかしながら、先端部が細径化されたガイドワイヤは、先端から基端に向かって外径が増加するテーパー部で狭窄部の入口に引っ掛かり、ガイドワイヤが破損することがある。
【0007】
更に、術者がガイドワイヤを狭窄部に挿入しようとして、必要以上に強い力で押し込むと、ガイドワイヤの先端部が意図せずに進行してしまい、狭窄部或いは狭窄部より抹消の血管壁を突き破る血管穿孔を生じることがある。
【0008】
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、具体的には、狭窄部への高い挿通性を備えつつ、血管穿孔の発生を抑制可能なガイドワイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記(1)~(8)の何れか1つによって達成される。
【0010】
(1)長尺なワイヤ本体と、前記ワイヤ本体の少なくとも一部を覆う潤滑性被覆層と、を有するガイドワイヤであって、前記ワイヤ本体は、ワイヤ本体第1外径一定部と、前記ワイヤ本体第1外径一定部の基端に隣接配置されたワイヤ本体テーパー部と、を含み、前記潤滑性被覆層は、湿潤時に膨潤可能な材料で形成される第1被覆部を含み、前記第1被覆部が膨潤した状態において、前記ワイヤ本体テーパー部における前記第1被覆部の径方向の厚みが、基端から先端に向かって増加する、ガイドワイヤ。
(【0011】以降は省略されています)

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