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公開番号2024137144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-07
出願番号2023048544
出願日2023-03-24
発明の名称組成物および製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C07C 267/00 20060101AFI20240927BHJP(有機化学)
要約【課題】一時的に高温環境下(例えば、90℃で3時間など)におかれた場合でも、重合性二重結合含有カルボジイミドの重合を抑制可能な組成物、および方法を提供する。
【解決手段】重合性二重結合含有カルボジイミド(A)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含む組成物(X):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024137144000009.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">20</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">161</com:WidthMeasure> </com:Image> 式(1)中、R1およびR2は、水素原子、または置換基を有してもよい炭化水素基である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重合性二重結合含有カルボジイミド(A)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含む組成物(X):
TIFF
2024137144000006.tif
19
159
式(1)中、R
1
およびR
2
は、水素原子、または置換基を有してもよい炭化水素基である。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記重合性二重結合含有カルボジイミド(A)が下記式(2)で表される化合物(A1)である、請求項1に記載の組成物(X):
JPEG
2024137144000007.jpg
47
160
【請求項3】
前記R
3
はメチル基であり、R
4
は、分岐を有し、かつ、環を有さないアルキル基であり、mは2である、請求項2に記載の組成物(X)。
【請求項4】
前記組成物(X)100質量%に対して、N,N'-ジ(メタ)アクリロイルオキシアルキルカルボジイミドの含有量が3.0質量%以下である、請求項3に記載の組成物(X)。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物(X)を減圧下で蒸留する、前記重合性二重結合含有カルボジイミド(A)の精製方法。
【請求項6】
重合性二重結合含有カルボジイミド(A)を含む粗生成物と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含む組成物(X)を準備する工程(I)と、
前記組成物(X)を減圧下で蒸留する工程(II)と
を含む、重合性二重結合含有カルボジイミド精製物の製造方法。
TIFF
2024137144000008.tif
20
158
式(1)中、R
1
およびR
2
は、水素原子、または、置換基を有してもよい炭化水素基である。
【請求項7】
前記工程(I)は、重合性二重結合含有イソシアネートとH
2
N-Rで表わされるアミン(ただし、Rは置換基を有してもよい炭化水素基である。)との反応を用いて、前記粗生成物を準備する工程(Ia)を含む、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記工程(Ia)は、
前記重合性二重結合含有イソシアネートと前記アミンとを反応させて、前記粗生成物を準備する工程(Ia-1)と、
前記粗生成物に、前記化合物(B)を添加して前記組成物(X)を得る工程(Ia-2)と
を含む、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記工程(I)は、重合性二重結合含有アミンとR-NCOで表わされるイソシアネート(ただし、Rは置換基を有してもよい炭化水素基である。)との反応を用いて、前記粗生成物を準備する工程(Ib)を含む、請求項6に記載の製造方法。
【請求項10】
前記工程(Ib)は、
前記重合性二重結合含有アミンと前記イソシアネートとを反応させて、前記粗生成物を準備する工程(Ib-1)と、
前記粗生成物に、前記化合物(B)を添加して前記組成物(X)を得る工程(Ib-2)と
を含む、請求項9に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物および製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンは、機械的強度、剛性、耐熱性、耐油性、透明性、低温での耐衝撃性等に優れており、これらの特性を利用して、フィルム、シート、ボトル等の包装材料・被覆材料、又は壁紙等の装飾材料として広く用いられている。しかし、ポリオレフィンは分子中に極性基を含まないため、極性樹脂との相溶性や、金属、ガラス、紙、または、前記極性樹脂などとの接着性が乏しく、これらの材料とブレンドして利用すること、および、これらの材料に積層して利用することが制限されていた。
【0003】
このような問題を解決するために、ポリオレフィンに極性基含有モノマーをグラフトして、前記相溶性や接着性を向上させる方法が広く用いられている。前記極性基含有モノマーとして、重合性二重結合とカルボジイミド基を含有する化合物が知られている。
【0004】
重合性二重結合とカルボジイミド基とを含有する化合物(以下、「重合性二重結合含有カルボジイミド」と記載することがある。)の製造方法については、いくつかの方法が知られている。例えば、特許文献1には、重合性二重結合を含むイソシアネート化合物と、イソシアネート基を分子内に有する化合物を特定の触媒の共存下で脱炭酸反応させることにより、重合性二重結合含有カルボジイミドを製造する方法が記載されている。特許文献2には、重合性二重結合を含むイソシアネート化合物とアミンとを反応させて尿素誘導体を合成し、得られた尿素誘導体を脱水することにより、重合性二重結合含有カルボジイミドを製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-048127号公報
米国特許第5371148号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
重合性二重結合含有カルボジイミドは、加熱すると容易に重合性二重結合の重合が起こるが、特許文献1、2のいずれの方法であっても、精製の過程などでこのような重合を抑制することは困難であった。このため、例えば、製造した重合性二重結合含有カルボジイミドを精製するための蒸留の際に、重合性二重結合の重合が起こることで蒸留の後に残る釜残が固化してしまい、釜残の除去が難しいという問題があった。また、重合性二重結合の重合が起こると、このような重合が起こらなければ精製できたはずの重合性二重結合含有カルボジイミドが得られなくなるので、重合性二重結合含有カルボジイミドの収率も低下してしまう。
【0007】
本発明は、一時的に高温環境下(例えば、90℃で3時間など)におかれた場合でも、重合性二重結合含有カルボジイミドの重合を抑制可能な組成物、および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が研究を進めた結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出した。本発明の構成例は、以下の通りである。本発明の構成例は、以下の[1]~[10]に示す通りである。
なお、本明細書では、数値範囲を示す「A~B」は、A以上B以下を示す。
【0009】
[1] 重合性二重結合含有カルボジイミド(A)と、下記式(1)で表される化合物(B)とを含む組成物(X):
TIFF
2024137144000001.tif
21
161
式(1)中、R
1
およびR
2
は、水素原子、または置換基を有してもよい炭化水素基である。
【0010】
[2] 前記重合性二重結合含有カルボジイミド(A)が下記式(2)で表される化合物(A1)である、[1]に記載の組成物(X):
JPEG
2024137144000002.jpg
46
161
(【0011】以降は省略されています)

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