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公開番号2024136264
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047336
出願日2023-03-23
発明の名称圧電デバイス、センサー、アクチュエーター、及び生体情報取得デバイス
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H10N 30/60 20230101AFI20240927BHJP()
要約【課題】良好な圧電感度が維持される圧電デバイス、センサー、アクチュエーター、及び生体情報取得デバイスを提供する。
【解決手段】圧電基材と、前記圧電基材の外周部を覆う保護部材と、を備えた圧電デバイスであって、前記圧電基材は長尺状の内部導体と、前記内部導体の外周面を覆う圧電体と、を備え、前記圧電体は、光学活性ポリペプチドからなる繊維を含み、前記圧電体の長さ方向と、前記光学活性ポリペプチドの主配向方向とが略平行であり、X線回折測定から下記式(a)によって求められる前記光学活性ポリペプチドからなる繊維の配向度Fが0.50以上1.00未満であり、前記保護部材の表面積の85%以上に相当する部分の水蒸気透過率が0.5g/m²/day以下である、圧電デバイス。式(a)中、αは配向由来のピークの半値幅(°)を表す。
配向度F=(180°-α)/180° … 式(a)
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項１】
圧電基材と、前記圧電基材の外周部を覆う保護部材と、を備えた圧電デバイスであって、
前記圧電基材は長尺状の内部導体と、
前記内部導体の外周面を覆う圧電体と、を備え、
前記圧電体は、光学活性ポリペプチドからなる繊維を含み、
前記圧電体の長さ方向と、前記光学活性ポリペプチドの主配向方向とが略平行であり、
Ｘ線回折測定から下記式（ａ）によって求められる前記光学活性ポリペプチドからなる繊維の配向度Ｆが０．５０以上１．００未満であり、
前記保護部材の表面積の８５％以上に相当する部分の水蒸気透過率が０．５ｇ／ｍ
２
／ｄａｙ以下である、圧電デバイス。
配向度Ｆ＝（１８０°－α）／１８０° … 式（ａ）
〔式（ａ）中、αは配向由来のピークの半値幅（°）を表す。〕
続きを表示（約 660 文字）【請求項２】
前記圧電基材の表面積の８５％以上に相当する部分が、水蒸気透過率が０．５ｇ／ｍ
２
／ｄａｙ以下である材料で覆われている、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項３】
前記保護部材は水蒸気に対するバリア性を示す層を含む、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項４】
前記層は無機酸化物、無機窒化物、無機フッ化物及びダイヤモンドライクカーボンからなる群より選択される少なくとも１種を含む、請求項３に記載の圧電デバイス。
【請求項５】
前記保護部材は金属を含む、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項６】
前記圧電基材の内部導体と電気的に接続された配線部材をさらに備え、
前記保護部材が前記圧電基材の全体と前記配線部材の少なくとも１部の外周部を覆っている、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項７】
前記保護部材はチューブ状物の端部が接着した状態、又は一対のシート状物が互いに接着した状態のいずれかである、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項８】
前記光学活性ポリペプチドがβシート構造を有する、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項９】
前記光学活性ポリペプチドがフィブロインを含む、請求項１に記載の圧電デバイス。
【請求項１０】
請求項１～請求項９のいずれか１項に記載の圧電デバイスを備える、センサー。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、圧電デバイス、センサー、アクチュエーター、及び生体情報取得デバイスに関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、光学活性を有するポリペプチド（以下、「光学活性ポリペプチド」という。）を含む圧電体を、センサーやアクチュエーター等の圧電デバイスに応用することが検討されている。また、光学活性ポリペプチドとしてシルクのような繊維状の光学活性ポリペプチドの使用が検討されている。
例えば、特許文献１には繊維状の光学活性ポリペプチドであるシルクを圧電体として用いた圧電基材が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１８／０９２８８６号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載されている圧電基材で圧電体として使用されている繊維状の光学活性ポリペプチドは水分を吸収しやすいため、圧電感度が時間の経過とともに低下するおそれがある。したがって、圧電体と空気中の水蒸気との接触を抑制することで圧電感度の低下が抑制されると考えられる。
【０００５】
上記事情に鑑み、本開示の一実施形態における目的は、良好な圧電感度が維持される圧電デバイス、センサー、アクチュエーター、及び生体情報取得デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
＜１＞圧電基材と、前記圧電基材の外周部を覆う保護部材と、を備えた圧電デバイスであって、
前記圧電基材は長尺状の内部導体と、
前記内部導体の外周面を覆う圧電体と、を備え、
前記圧電体は、光学活性ポリペプチドからなる繊維を含み、
前記圧電体の長さ方向と、前記光学活性ポリペプチドの主配向方向とが略平行であり、
Ｘ線回折測定から下記式（ａ）によって求められる前記光学活性ポリペプチドからなる繊維の配向度Ｆが０．５０以上１．００未満であり、
前記保護部材の表面積の８５％以上に相当する部分の水蒸気透過率が０．５ｇ／ｍ
２
／ｄａｙ以下である、圧電デバイス。
配向度Ｆ＝（１８０°－α）／１８０° … 式（ａ）
〔式（ａ）中、αは配向由来のピークの半値幅（°）を表す。〕
＜２＞前記圧電基材の表面積の８５％以上に相当する部分が、水蒸気透過率が０．５ｇ／ｍ
２
／ｄａｙ以下である材料で覆われている、＜１＞に記載の圧電デバイス。
＜３＞前記保護部材は水蒸気に対するバリア性を示す層を含む、＜１＞又は＜２＞に記載の圧電デバイス。
＜４＞前記層は無機酸化物、無機窒化物、無機フッ化物及びダイヤモンドライクカーボンからなる群より選択される少なくとも１種を含む、＜３＞に記載の圧電デバイス。
＜５＞前記保護部材は金属を含む、＜１＞～＜４＞のいずれか１項に記載の圧電デバイス。
＜６＞前記圧電基材の内部導体と電気的に接続された配線部材をさらに備え、
前記保護部材が前記圧電基材の全体と前記配線部材の少なくとも１部の外周部を覆っている、＜１＞～＜５＞のいずれか１項に記載の圧電デバイス。
＜７＞前記保護部材はチューブ状物の端部が接着した状態、又は一対のシート状物が互いに接着した状態のいずれかである、＜１＞～＜６＞のいずれか１項に記載の圧電デバイス。
＜８＞前記光学活性ポリペプチドがβシート構造を有する、＜１＞～＜７＞のいずれか１項に記載の圧電デバイス。
＜９＞前記光学活性ポリペプチドがフィブロインを含む、＜１＞～＜８＞のいずれか１項に記載の圧電デバイス。
＜１０＞＜１＞～＜９＞のいずれか１項に記載の圧電デバイスを備える、センサー。
＜１１＞＜１＞～＜９＞のいずれか１項に記載の圧電デバイスを備える、アクチュエーター。
＜１２＞＜１＞～＜９＞のいずれか１項に記載の圧電デバイスを備える、生体情報取得デバイス。
【０００７】
本開示によれば、良好な圧電感度が維持される圧電デバイス、センサー、アクチュエーター、及び生体情報取得デバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本開示の一実施形態に係る圧電基材の外観を示す概略側面図である。
図１ＡのＩＢ－ＩＢ線断面図である。
本開示の一実施形態に係る圧電基材の外観を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
本開示において、「～」を用いて表される数値範囲は、「～」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【００１０】
＜圧電デバイス＞
本開示の圧電デバイスは、圧電基材と、前記圧電基材の外周部を覆う保護部材と、を備えた圧電デバイスであって、
前記圧電基材は長尺状の内部導体と、
前記内部導体の外周面を覆う圧電体と、を備え、
前記圧電体は、光学活性ポリペプチドからなる繊維を含み、
前記圧電体の長さ方向と、前記光学活性ポリペプチドの主配向方向とが略平行であり、
Ｘ線回折測定から下記式（ａ）によって求められる前記光学活性ポリペプチドからなる繊維の配向度Ｆが０．５０以上１．００未満であり、
前記保護部材の表面積の８５％以上に相当する部分の水蒸気透過率が０．５ｇ／ｍ
２
／ｄａｙ以下である。
配向度Ｆ＝（１８０°－α）／１８０° … 式（ａ）
〔式（ａ）中、αは配向由来のピークの半値幅（°）を表す。〕
（【００１１】以降は省略されています）

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