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公開番号2024132148
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042828
出願日2023-03-17
発明の名称二酸化炭素回収システム、二酸化炭素循環システム、および、二酸化炭素回収方法
出願人株式会社豊田中央研究所,株式会社豊田自動織機,トヨタ自動車株式会社,株式会社アイシン,株式会社デンソー,豊田通商株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 53/04 20060101AFI20240920BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 二酸化炭素回収システムにおいて、二酸化炭素回収率の低下を抑制する技術を提供する。
【解決手段】 二酸化炭素回収システムは、二酸化炭素と水分と硫黄化合物とを含む混合ガスから水分と硫黄化合物が除去された処理ガスを排出するガス処理部と、処理ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収器と、を備え、ガス処理部は、混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第1吸着器と第2吸着器とを有し、二酸化炭素回収システムは、混合ガスの供給先を第1吸着器または第2吸着器に切り替える上流側切替弁と、第1吸着器の出口ガスを二酸化炭素回収器に排出するか、または、第2吸着器の出口ガスを二酸化炭素回収器に排出するか、を切り替える下流側切替弁と、処理ガスの水分濃度を検出する水分濃度検出部と、水分濃度検出部が検出する水分濃度に応じて、上流側切替弁と下流側切替弁による切り替えを制御する制御部と、を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素回収システムであって、
ガス供給源から二酸化炭素と水分と硫黄化合物とを含む混合ガスが供給され、前記混合ガスから水分と硫黄化合物の少なくとも一部が除去された処理ガスを排出するガス処理部と、
二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着材を収容しており、前記ガス処理部が排出する前記処理ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収器と、を備え、
前記ガス処理部は、
脱水機能と脱硫機能とを備える第1吸着材を収容しており、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第1吸着器と、
脱水機能と脱硫機能とを備える第2吸着材を収容しており、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第2吸着器と、を有し、
前記二酸化炭素回収システムは、さらに、
前記ガス供給源と前記ガス処理部との間に設けられ、前記ガス供給源が供給する前記混合ガスを、前記第1吸着器に供給するか、または、前記第2吸着器に供給するか、を切り替える上流側切替弁と、
前記ガス処理部と前記二酸化炭素回収器との間に設けられ、前記第1吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に排出するか、または、前記第2吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に排出するか、を切り替える下流側切替弁と、
前記処理ガスの水分濃度を検出する水分濃度検出部と、
前記水分濃度検出部が検出する水分濃度に応じて、前記上流側切替弁と前記下流側切替弁による切り替えを制御する制御部と、を備える、
二酸化炭素回収システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記第1吸着材および前記第2吸着材のそれぞれの硫黄化合物の破過時間は、水分の破過時間より長い、
二酸化炭素回収システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記水分濃度検出部は、露点計である、
二酸化炭素回収システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記第1吸着器は、前記第1吸着材として、ナトリウムを含むY型ゼオライトを収容しており、
前記第2吸着器は、前記第2吸着材として、ナトリウムを含むY型ゼオライトを収容している、
二酸化炭素回収システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素回収システムであって、
前記二酸化炭素回収器は、前記二酸化炭素吸着材として、ナトリウムを含むX型ゼオライトを収容している、
二酸化炭素回収システム。
【請求項6】
二酸化炭素循環システムであって、
請求項1または請求項2に記載の二酸化炭素回収システムと、
メタン化触媒を収容しており、前記二酸化炭素回収器で回収された二酸化炭素と水素とを用いて、メタンを生成するメタン生成器と、を備える、
二酸化炭素循環システム。
【請求項7】
二酸化炭素回収システムを用いて、二酸化炭素と水分と硫黄化合物とを含む混合ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収方法であって、
ガス供給源が供給する前記混合ガスから水分と硫黄化合物の少なくとも一部を除去し、処理ガスを生成するガス処理工程と、
二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着材を収容する二酸化炭素回収器を用いて、前記ガス処理工程において生成された前記処理ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収工程と、を備え、
前記ガス処理工程は、
脱水機能と脱硫機能とを備える第1吸着材を収容する第1吸着器を用いて、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第1吸着工程と、
脱水機能と脱硫機能とを備える第2吸着材を収容する第2吸着器を用いて、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第2吸着工程と、
前記処理ガスの水分濃度を検出する水分濃度検出工程と、
前記水分濃度検出工程において検出される水分濃度に応じて、前記ガス供給源が供給する前記混合ガスを、前記第1吸着器に供給するか、または、前記第2吸着器に供給するか、を切り替える上流側切替工程と、
前記水分濃度検出工程において検出される水分濃度に応じて、前記第1吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に供給するか、または、前記第2吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に供給するか、を切り替える下流側切替工程と、を備える、
二酸化炭素回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素回収システム、二酸化炭素循環システム、および、二酸化炭素回収方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、CO
2
を含むガスからCO
2
を回収する二酸化炭素回収システムが知られている。例えば、特許文献1には、セメント製造の排ガスに含まれるCO
2
を回収する二酸化炭素回収システムが開示されている。特許文献1の二酸化炭素回収システムは、固体吸着材を用いて排ガスに含まれるCO
2
を回収する二酸化炭素分離部と、二酸化炭素分離部の上流側に設けられ、固体吸着材の二酸化炭素吸着能を低下させる硫黄化合物などの有害成分を排ガスから除去する有害成分除去部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-195270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような先行技術によっても、二酸化炭素回収システムにおいて、二酸化炭素回収率の低下を抑制する技術については、なお、改善の余地があった。例えば、特許文献1の二酸化炭素回収システムでは、有害成分除去部の除去能力が低下すると、有害成分を除去しきれなくなる。このため、有害成分除去部で除去されなかった有害成分が二酸化炭素分離部に到達し、固体吸着材の二酸化炭素吸着能を低下させるおそれがある。固体吸着材の二酸化炭素吸着能が低下すると、二酸化炭素分離部による二酸化炭素回収率が低下する。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、二酸化炭素回収システムにおいて、二酸化炭素回収率の低下を抑制する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
【0007】
(1)本発明の一形態によれば、二酸化炭素回収システムが提供される。この二酸化炭素回収システムは、ガス供給源から二酸化炭素と水分と硫黄化合物とを含む混合ガスが供給され、前記混合ガスから水分と硫黄化合物の少なくとも一部が除去された処理ガスを排出するガス処理部と、二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着材を収容しており、前記ガス処理部が排出する前記処理ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収器と、を備え、前記ガス処理部は、脱水機能と脱硫機能とを備える第1吸着材を収容しており、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第1吸着器と、脱水機能と脱硫機能とを備える第2吸着材を収容しており、前記混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去する第2吸着器と、を有し、前記二酸化炭素回収システムは、さらに、前記ガス供給源と前記ガス処理部との間に設けられ、前記ガス供給源が供給する前記混合ガスを、前記第1吸着器に供給するか、または、前記第2吸着器に供給するか、を切り替える上流側切替弁と、前記ガス処理部と前記二酸化炭素回収器との間に設けられ、前記第1吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に排出するか、または、前記第2吸着器の出口ガスを前記処理ガスとして前記二酸化炭素回収器に排出するか、を切り替える下流側切替弁と、前記処理ガスの水分濃度を検出する水分濃度検出部と、前記水分濃度検出部が検出する水分濃度に応じて、前記上流側切替弁と前記下流側切替弁による切り替えを制御する制御部と、を備える。
【0008】
この構成によれば、ガス処理部は、それぞれが脱水機能と脱硫機能とを備える2つの吸着器を備える。二酸化炭素回収システムでのガスの流れにおいて、2つの吸着器の上流側には、混合ガスの供給先を2つの吸着器のいずれとするかを切り替える上流側切替弁が設けられており、2つの吸着器の下流側には、2つの吸着器のいずれかの出口ガスを二酸化炭素回収器に排出する処理ガスとするかを切り替える下流側切替弁が設けられている。制御部は、水分濃度検出部が検出する水分濃度に応じて、上流側切替弁と下流側切替弁による切り替えを制御する。これにより、例えば、第1吸着器に収容されている第1吸着材が混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去しきれなくなっても、上流側切替弁と下流側切替弁とを切り替えて、第2吸着器に収容されている第2吸着材を用いて、混合ガスに含まれる水分と硫黄化合物とを回収することができる。したがって、水分と硫黄化合物とが二酸化炭素回収器に到達することで、二酸化炭素回収器に収容されている二酸化炭素吸着材の二酸化炭素吸着能が低下することを抑制することができるため、二酸化炭素回収率の低下を抑制することができる。
【0009】
(2)上記形態の二酸化炭素回収システムにおいて、前記第1吸着材および前記第2吸着材のそれぞれの硫黄化合物の破過時間は、水分の破過時間より長くてもよい。この構成によれば、第1吸着材および第2吸着材のそれぞれは、硫黄化合物の破過時間が水分の破過時間よりも長い。すなわち、2つの吸着器において、混合ガスから水分と硫黄化合物とを除去するとき、硫黄化合物は、水分に比べ長い時間、除去されることとなる。これにより、処理ガスにおける硫黄化合物濃度のモニタリングが不要となるため、硫黄化合物の濃度を検出するための検出機器が不要となる。したがって、二酸化炭素回収率の低下を抑制しつつ、二酸化炭素回収システムの製造コストを低減することができる。
【0010】
(3)上記形態の二酸化炭素回収システムにおいて、前記水分濃度検出部は、露点計であってもよい。この構成によれば、二酸化炭素回収システムは、水分濃度を検出する機器として比較的安価な露点計を備えている。これにより、二酸化炭素回収率の低下を抑制しつつ、二酸化炭素回収システムの製造コストを低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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