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公開番号2024132113
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042774
出願日2023-03-17
発明の名称車両用主電動機
出願人東洋電機製造株式会社
代理人弁理士法人青莪
主分類H02K 9/06 20060101AFI20240920BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】複数の風孔13cが形成される回転子5を備える車両用主電動機11であって、回転子5が停止した状態でも、台車から取り外すことなく、各風孔13内の塵埃を取り除くことができるものを提供すること。
【解決手段】回転軸4は、その軸方向一方の端部から第2回転子押え5bのカラー部51bが外挿される部分までのびる内部通路41と、内部通路41の端部から径方向外方にのびて回転軸4の外周面に開口する連通路42とを有する。第2回転子押え5bのカラー部51bに、内周面から外周面に亘って貫通して、内周面側の端部が連通路42と連通する貫通孔531が、第2回転子押え5bに形成された複数の風穴13bと同数形成され、内部通路41の軸方向一方の端部から導入された空気が、内部通路41、連通路42及び貫通孔531を通って風孔に導入されるようにする。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸と、一方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第1回転子押えと、他方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第2回転子押えと、第1回転子押えと第2回転子押えとの間に挟持され、回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子と、電動機ケースと回転子及び固定子との間の内部空間の一方の軸受側の部分に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備える車両用主電動機であって、
第1回転子押えから第2回転子押えに向かう軸方向を軸方向一方とし、第1回転子押え、回転子及び第2回転子押えに、回転軸の軸方向に貫通する複数の風孔が周方向に間隔を存して形成されて、第2回転子押えは、風孔の形成位置よりも径方向内方で軸方向一方に突出するように設けられて回転軸に外挿されるカラー部を有するものにおいて、
回転軸は、その軸方向一方の端部から第2回転子押えのカラー部が外挿される部分までのびる内部通路と、内部通路の端部から径方向外方にのびて回転軸の外周面に開口する連通路とを有し、
第2回転子押えのカラー部に、内周面から外周面に亘って貫通して、内周面側の端部が連通路と連通する貫通孔が、第2回転子押えに形成された複数の風孔と同数形成され、内部通路の軸方向一方の端部から導入された空気が、内部通路、連通路及び貫通孔を通って風孔に導入されるようにすることを特徴とする車両用主電動機。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記第2回転子押えのカラー部の内周面及び前記回転軸の第2回転子押えのカラー部が外挿される部分の外周面の少なくとも一方に環状溝が形成され、
前記貫通孔の内周面側の端部が、環状溝を介して前記連通路と連通することを特徴とする請求項1記載の車両用主電動機。
【請求項3】
前記第2回転子押えから前記第1回転子押えに向かう軸方向を軸方向他方とし、前記貫通孔が径方向に対して軸方向他方に向けて傾斜して形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用主電動機。
【請求項4】
請求項1又は2記載の車両用主電動機であって、
前記一対の軸受のうち他方の軸受を保持する軸受ホルダーを備えるものにおいて、
前記貫通孔が径方向外方に沿うように形成され、
軸受ホルダーは、前記第2回転子押えに形成された複数の風孔と対向する位置に、各貫通孔から排出された空気が各風孔内に送風されるようにガイドするガイド部を有することを特徴とする車両用主電動機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子とを備える車両用主電動機に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
この種の車両用主電動機として、一方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第1回転子押えと、他方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第2回転子押えと、電動機ケースと回転子及び固定子との間の内部空間の一方の軸受側の部分に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備え、回転子が第1回転子押えと第2回転子押えとの間に挟持されるものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような、いわゆる開放型の車両用主電動機(以下、単に「主電動機」という)は、その作動時に冷却ファンを回転させ、外気を電動機ケース内に取り入れて循環させることで、主電動機の作動に伴い発熱する回転子及び固定子を冷却する。また、第1回転子押え、回転子及び第2回転子押えには、回転軸の軸方向に貫通する複数の風孔が周方向に間隔を存して形成され、これらの風孔に冷却ファンの回転により流動する空気の一部を通過させて、回転子を冷却している。尚、第1回転子押えから第2回転子押えに向かう軸方向を軸方向一方とし、第2回転子押えは、風孔の形成位置よりも径方向内方で軸方向一方に突出するように設けられて回転軸に外挿されるカラー部を有している。
【0004】
ところで、外気を電動機ケース内に取り入れる際、外気と共に塵埃も取り込まれ、この塵埃が各風孔内に蓄積する。蓄積した塵埃は、各風孔への外気の流れを阻害し、回転子の冷却性能を低下させることから、定期的に清掃作業を行い、各風孔内の塵埃を取り除く必要がある。このため、上記従来例のものは、電動機ケースに圧縮空気を吹き付ける気吹きノズルを設け、回転子を回転させて、回転する回転子の風孔に向けて気吹きノズルから圧縮空気を吹き付けることで、各風孔内の塵埃を取り除いている。
【0005】
しかしながら、このものは、回転子が回転した状態でなければ、気吹きノズルからの圧縮空気が複数の風孔全てに行き渡らず、回転子が停止した状態では、各風孔内の塵埃を取り除くことができない。また、主電動機の作動が停止した状態で、塵埃を取り除くために回転子を回転させるには、主電動機を台車(車両)から取り外す必要があり、清掃作業が煩雑になるという問題がある。また、回転子が停止した状態でも、圧縮空気を複数の風孔全てに行き渡らせるため、電動機ケースの各風孔と対向する位置に、風孔と同数の気吹きノズルを設けることも考えられるが、コストアップを招来するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平08-237908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は、以上の点に鑑み、回転子が停止した状態でも、台車から取り外すことなく、回転子の各風孔内の塵埃を取り除くことができる車両用主電動機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、電動機ケースと、電動機ケース内で対向して配置される一対の軸受に軸支される回転軸と、一方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第1回転子押えと、他方の軸受側の回転軸の部分に外挿される第2回転子押えと、第1回転子押えと第2回転子押えとの間に挟持され、回転軸に固定される回転子と、回転子を囲うように電動機ケース内に固定される固定子と、電動機ケースと回転子及び固定子との間の内部空間の一方の軸受側の部分に配置され、回転軸に固定される冷却ファンとを備える車両用主電動機であって、第1回転子押えから第2回転子押えに向かう軸方向を軸方向一方とし、第1回転子押え、回転子及び第2回転子押えに、回転軸の軸方向に貫通する複数の風孔が周方向に間隔を存して形成されて、第2回転子押えは、風孔の形成位置よりも径方向内方で軸方向一方に突出するように設けられて回転軸に外挿されるカラー部を有するものにおいて、回転軸は、その軸方向一方の端部から第2回転子押えのカラー部が外挿される部分までのびる内部通路と、内部通路の端部から径方向外方にのびて回転軸の外周面に開口する連通路とを有し、第2回転子押えのカラー部に、内周面から外周面に亘って貫通して、内周面側の端部が連通路と連通する貫通孔が、第2回転子押えに形成された複数の風孔と同数形成され、内部通路の軸方向一方の端部から導入された空気が、内部通路、連通路、環状溝及び貫通孔を通って風孔に導入されるようにすることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、第2回転子押えのカラー部に、回転子の風孔と同数の貫通孔を設けるとともに、これらの貫通孔と回転軸の内部通路とを連通させたことで、内部通路に圧縮空気を導入すれば、貫通孔から各風孔全てに圧縮空気が導入される。このため、回転子が停止した状態でも、主電動機を台車から取り外すことなく、回転子の各風孔内の塵埃を取り除くことができる。
【0010】
本発明において、第2回転子押えのカラー部の内周面及び回転軸の第2回転子押えのカラー部が外挿される部分の外周面の少なくとも一方に環状溝が形成され、貫通孔の内周面側の端部が、環状溝を介して連通路と連通することが好ましい。これによれば、回転軸に形成する連通路の数を少なくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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