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公開番号2024129569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023038873
出願日2023-03-13
発明の名称吸引式患者固定具用リークモニタリングシステム
出願人エンジニアリングシステム株式会社
代理人個人
主分類A61N 5/10 20060101AFI20240919BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】医療機関における実際の運用に沿った吸引式患者固定具のリークを検出するシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】圧力センサーと表示装置を備え、吸引式患者固定具内部の圧力を継続して測定可能な吸引式患者固定具リークモニタリングシステムを構築した。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
圧力センサーと表示装置を備え、
吸引式患者固定具内部の圧力を継続して測定することを特徴とする吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
制御部を備えていることを特徴とする請求項1記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
【請求項3】
少なくとも1つの圧力センサーと、圧力センサーと同数のセンサー接続部、及び表示部を備えていることを特徴とする請求項2記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
【請求項4】
セットアップ時から継続して圧力を測定し、
所定時間内のリファレンスとの差が所定の値よりも大きい場合には吸引式患者固定具の変形が生じるリスクがあると予測する請求項2又は3記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
【請求項5】
樹脂製であることを特徴とする請求項1記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
【請求項6】
固定具収納棚と一体となっている請求項2又は3記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
【請求項7】
電磁バルブに接続された吸引ポンプを備え、
圧力センサーで測定された圧力値は制御部に送信され、
圧力値が所定の値を超えた場合には制御部に接続された電磁バルブの流路が開放され、
吸引ポンプによって固定具内の圧力値が所定値以下になるまで吸引されることを特徴とする請求項4記載の吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
CT、MRIなどの画像診断や放射線治療などの医療行為の際に、被験者あるいは患者の体位保持及び再現を目的とした吸引式患者固定具における空気のリークをモニターする機器及びシステムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
画像診断を行う際には、明瞭な画像を取得するために、被験者の体位を固定し保持する必要がある。また、放射線治療を行う際には、施術中に患者が適切な体位を保持するように、患者の特定の部位を位置決め固定し、治療期間中再現する必要がある。長期にわたる放射線治療の間、患者の体位を位置決めしたように毎回再現することは治療効果を得るうえでも、有害事象の減少のうえでも重要である。
【0003】
放射線治療は、腫瘍の形に合わせてリニアックの照射野の形をコンピュータ制御によって変化させ、腫瘍に放射線を集中して照射する強度変調放射線治療(Intensity modulated radiation therapy:IMRT)や回転型強度変調放射線治療(volumetric modulated arc therapy:VMAT)を行う施設が増加している。IMRTやVMATは、計画標的体積(planning target volume)や危険臓器(organ at risk:OAR)の形状に合わせた急峻な線量分布を形成可能な照射技術であり、それら照射技術の使用によってOARの線量低減や有害事象の減少が報告されている。
【0004】
放射線治療は、がんの部位、正常組織の部位を考慮して、線量分布を計算し治療計画を立てて行われる。通常、週5日間、何週かにわたって治療を行うことになるが、毎回の照射の際に、正確に照射部位に放射線を照射する必要がある。特に、IMRTやVMATで形成される線量分布は線量勾配が急峻であるため、照射野が少しでもずれると腫瘍に放射線が照射されず、周囲の正常部位に放射線が照射されることになる。そのため、IMRTやVMATでは、適切な位置に照射を行うことがより重要になってくる。
【0005】
定位置に放射線を照射するために、患者に一定の体位を再現してもらい放射線照射の準備をすることを患者セットアップ、あるいは単にセットアップという。小さなセットアップエラーが大きな線量変化をもたらすことがあるため、治療期間中、照射時の体位が常に同じになるように再現する必要がある。数週間にわたる治療期間中、照射時の体位を一定にするために、吸引式患者固定具が多くの施設で利用されている。
【0006】
従来より種々のタイプの固定具が用いられているが、例えば、ガスバリア性を有する樹脂フィルムを袋状に加工し、その内部に発砲樹脂ビーズを封入した吸引式患者固定具がある(特許文献1)。この固定具は、ポンプ等に接続可能なコネクタバルブを有し、その流路を通じて袋内部の空気を吸引することで、患者の体位に合わせた任意の形状に形成することができるとともに、数週間にわたる治療期間であってもその形状を維持することができる。
【0007】
吸引式患者固定具に微小な穿孔がある場合、吸引によって一時は形状が保たれるが、徐々に空気が流入し、陰圧が低下することにより軟化し形状の変化が生じる場合がある。非特許文献1には、前立腺癌に対する放射線治療において、水硬化性ポリウレタン樹脂製の患者固定具と吸引式患者固定具のinter-fractional setup errorを比較している。治療回数20回目以降では固定具の違いによって2.5mmのセットアップエラーが発生し、このセットアップエラーは吸引式患者固定具のリークが原因であると結論付けている。吸引式患者固定具のリークによるセットアップエラーを検出するために、吸引式患者固定具リーク検出器が開発されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2017-080155号公報
特開2022-092179号公報
Inui S., et al.,2018, J. Med. Phys. Vol. 43(4), pp.230-235.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2のリーク検出器は、吸引式患者固定具を使用する際に、医師や放射線技師などの医療者である使用者が、都度リーク確認作業を行うことが前提とされている。しかし、使用者が治療開始直前にリーク確認作業により、リークを検出した場合には、吸引式患者固定具を再度患者に合わせてセットアップしたり、照射部位のシミュレーションを再度行う必要が生じる。そのため、予定した時間に治療を開始することができないといったトラブルが生じていた。医療機関における実際の運用に照らし合わせれば、トラブル防止及びトラブル発生後の善後策のため、常に圧力値を監視することが望ましい。具体的には、リークが発生したタイミング、あるいは患者の体位を保持する上で必要な圧力閾値を下回ったタイミングで使用者が認識できることが望ましく、さらに、必要な圧力閾値を下回るタイミングを予測できることがより望ましい。しかしながら、現在までそのような装置やシステムは存在していない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は以下の吸引式患者固定具の圧力値を監視するシステムに関する。
(1)圧力センサーと表示装置を備え、吸引式患者固定具内部の圧力を継続して測定することを特徴とする吸引式患者固定具リークモニタリングシステム。
本システムは、継続して吸引式患者固定具の内部の圧力を測定するシステムである。医療従事者は、表示装置に表示された圧力値を確認することにより吸引式患者固定具が患者の体位を維持するうえで必要な圧力を下回った場合には、即座にこれを検知することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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