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公開番号2024126603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035093
出願日2023-03-07
発明の名称構造部材
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類B60G 7/00 20060101AFI20240912BHJP(車両一般)
要約【課題】アーム部材及び補強部材の面外変形を抑制し、複数の向きの外力に対する強度を確保することができる構造部材を提供する。
【解決手段】構造部材(100)は、取付け部(11,12,13)と、アーム部材(20)と、補強部材(30)とを備える。補強部材(30)は、補強部材本体(31)と、フランジ(32)とを含む。補強部材本体(31)において、枝部(312a)は、基部(311)から取付け部(12)側に延在し、枝部(312b)は、枝部(312a)と分かれて基部(311)から取付け部(13)側に延在する。補強部材本体(31)の端縁(314)のうち枝部(312a,312b)を接続する部分である分岐部(313)は、平面視で取付け部(11)側に凹の湾曲形状を有する。フランジ(32)は、その少なくとも一部が分岐部(313)に沿って配置されるように端縁(314)に連続して設けられる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
自動車用の構造部材であって、
他の部材を取り付けるための第1取付け部、第2取付け部、及び第3取付け部と、
前記第1取付け部側から前記第2取付け部側に延在する第1側縁と、前記第1取付け部側から前記第3取付け部側に延在し、前記構造部材の平面視で内側に凹に湾曲する第2側縁とを含む天板と、前記第1側縁に連続して設けられ、前記第1側縁に沿って延在する第1縦壁と、前記第2側縁に連続して設けられ、前記第2側縁に沿って延在する第2縦壁とを含むアーム部材と、
前記天板と対向するように配置される補強部材本体と、前記補強部材本体から前記天板に向かって突出し、前記天板から隙間を空けて配置されるフランジとを含む補強部材と、
を備え、
前記補強部材本体は、
前記第2取付け部及び前記第3取付け部に対して前記第1取付け部側に配置され、前記第1縦壁及び前記第2縦壁に接合される基部と、
前記基部から前記第2取付け部側に前記第1縦壁に沿って延在し、前記第1縦壁に接合される第1枝部と、
前記第1枝部と分かれて前記基部から前記第3取付け部側に前記第2縦壁に沿って延在し、前記第2縦壁に接合される第2枝部と、
を含み、
前記補強部材本体の端縁のうち前記第1枝部と前記第2枝部とを接続する部分である分岐部は、前記構造部材の平面視で前記第1取付け部側に凹の湾曲形状を有し、
前記フランジは、当該フランジの少なくとも一部が前記分岐部に沿って配置されるように前記端縁に連続して設けられる、構造部材。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
請求項1に記載の構造部材であって、
前記分岐部は、前記第2縦壁の延在方向の中央近傍に位置している、構造部材。
【請求項3】
請求項1に記載の構造部材であって、
前記フランジの少なくとも一部は、前記分岐部において当該分岐部の頂点から前記第2枝部側の領域に配置されている、構造部材。
【請求項4】
請求項1に記載の構造部材であって、
前記天板から前記補強部材本体までの距離をH

、前記フランジの突出高さをHとしたとき、H/H

は0.40以上である、構造部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、自動車用の構造部材に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、自動車の車体は、複数の構造部材を連結して形成されている。各構造部材には、自動車の走行時や衝突時において外力が作用する。
【0003】
例えば、特許文献1では、自動車用の構造部材について、外力が作用したときに生じる応力集中を低減するための技術が提案されている。特許文献1では、構造部材の一種としてロアアームが例示されている。特許文献1のロアアームは、アーム部材(主部材)と、補強部材と、取付け部材とを備えている。アーム部材は、入力部と、取付け部とを含む。入力部は、ロアアームのうち外力が作用する部分であり、ボールジョイントを介してステアリングナックルに取り付けられる。ロアアームは、アーム部材の取付け部、及びアーム部材に溶接された取付け部材を介し、車体を構成するサスペンションメンバに取り付けられる。
【0004】
特許文献1のロアアームにおいて、アーム部材は、天板と、複数の縦壁とを含む。補強部材は、アーム部材の天板に対向している。補強部材は、アーム部材の各縦壁に接合され、アーム部材とともに閉断面を構成する。補強部材のうちアーム部材の取付け部の近傍の端縁は、平面視で取付け部から遠ざかる方向に凹の形状を有し、且つ天板側又は天板の反対側に折り曲げられている。特許文献1によれば、これにより、取付け部近傍の端縁での補強部材の曲げ剛性が増加するため、車両衝突に伴う衝撃力がアーム部材の入力部に作用したとき、当該端縁で発生しやすい応力集中が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-109388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に開示される構造部材は、平面視で湾曲形状を有している。このような構造部材では、構造部材に外力が入力された際、湾曲部の近傍で座屈が生じる可能性がある。構造部材が座屈に至る過程では、アーム部材や補強部材の面外変形が発生する。アーム部材及び補強部材の面外変形が大きくなると構造部材が座屈しやすくなるため、構造部材の強度を確保することが難しい。特に、軽量化のために高強度薄肉材で構造部材を形成した場合、面外変形量は増加する。
【0007】
自動車の構造部材では、様々な向きの外力の入力が想定される。例えば、自動車が横滑りして縁石等に乗り上げた場合、構造部材に車幅方向(左右方向)の荷重が作用することがある。例えば、自動車が前進して縁石等に乗り上げた場合には、構造部材に対して車長方向(前後方向)の荷重が作用することがある。そのため、構造部材は、複数の向きの外力に対する強度を確保することが好ましい。
【0008】
本開示は、アーム部材及び補強部材の面外変形を抑制し、複数の向きの外力に対する強度を確保することができる構造部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る構造部材は、自動車用の構造部材である。構造部材は、他の部材を取り付けるための第1取付け部、第2取付け部、及び第3取付け部と、アーム部材と、補強部材とを備える。アーム部材は、天板と、第1縦壁と、第2縦壁とを含む。天板は、第1側縁と、第2側縁とを含む。第1側縁は、第1取付け部側から第2取付け部側に延在する。第2側縁は、第1取付け部側から第3取付け部側に延在する。第2側縁は、構造部材の平面視で内側に凹に湾曲する。第1縦壁は、第1側縁に連続して設けられる。第1縦壁は、第1側縁に沿って延在する。第2縦壁は、第2側縁に連続して設けられる。第2縦壁は、第2側縁に沿って延在する。補強部材は、補強部材本体と、フランジとを含む。補強部材本体は、天板と対向するように配置される。フランジは、補強部材本体から天板に向かって突出する。フランジは、天板から隙間を空けて配置されている。補強部材本体は、基部と、第1枝部と、第2枝部とを含む。基部は、第2取付け部及び第3取付け部に対して第1取付け部側に配置されている。基部は、第1縦壁及び第2縦壁に接合される。第1枝部は、基部から第2取付け部側に第1縦壁に沿って延在する。第1枝部は、第1縦壁に接合される。第2枝部は、第1枝部と分かれて基部から第3取付け部側に第2縦壁に沿って延在する。第2枝部は、第2縦壁に接合される。補強部材本体の端縁のうち第1枝部と第2枝部とを接続する部分である分岐部は、構造部材の平面視で第1取付け部側に凹の湾曲形状を有する。フランジは、当該フランジの少なくとも一部が分岐部に沿って配置されるように端縁に連続して設けられる。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る構造部材によれば、アーム部材及び補強部材の面外変形を抑制し、複数の向きの外力に対する強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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