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公開番号2024126132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034324
出願日2023-03-07
発明の名称樹脂組成物およびロータ
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類H02K 1/04 20060101AFI20240912BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転電機に用いられるロータへ樹脂組成物を用いた磁石の固定を改善する技術を提供する。
【解決手段】回転電機(モータ)のロータに設けられた磁石収容部40に磁石(永久磁石90)を収容し固定するために用いられる、磁石固定用の樹脂組成物(第2の樹脂硬化物52)であって、-55℃から150℃まで変化させたときの伸びが、-55℃を基準として0.2%以下である樹脂組成物が提供される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
回転電機のロータに設けられた磁石収容部に磁石を収容し固定するために用いられる、磁石固定用の樹脂組成物であって、
-55℃から150℃まで変化させたときの伸びが、-55℃を基準として0.2%以下である樹脂組成物。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
25℃から80℃の平均線膨張係数が6~10ppm/Kである、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
150℃から175℃の平均線膨張係数が15~30ppm/Kである、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
ラボプラストミルを用いて測定した、測定温度175℃における最低溶融トルクが0.7m以下である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂(A)と、
硬化剤(B)と、
無機充填剤(C)と、
触媒(D)と、を含み、
前記無機充填剤(C)の含有量が、当該磁石固定用の樹脂組成物の合計値100質量%に対して、80質量%以上である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記無機充填剤(C)は球状シリカである、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記触媒(D)は、イミダゾール系化合物である、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記熱硬化性樹脂(A)の前記エポキシ樹脂として、150℃におけるICI粘度が5poise以上であるエポキシ樹脂を含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記磁石収容部に収容され固定される前記磁石は、ネオジウム磁石である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
磁石を収容する磁石収容部を有し、前記磁石収容部に前記磁石を収容したロータであって、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて、前記磁石を前記磁石収容部に固定する、ロータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物およびロータに関し、例えば、ロータに磁石を固定するために用いる磁石固定用の樹脂組成物およびそのような樹脂組成物を用いてロータに磁石が固定されたロータに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、モータ等の回転電機において、ロータの磁石挿入孔に磁石を配置した構造が知られている(例えば特許文献1参照)。具体的には、電磁鋼板の円周方向に複数個形成された磁石収納部にそれぞれ磁石を配置する。上部エンドプレートのそれぞれの磁石収納部に対応する位置には、接着剤を収納するポケットが形成されている。ポケット内に接着剤を供給し、ロータを加熱することで、接着剤を磁石収納部と磁石との間に浸透させる。次に、ロータを回転させ、磁石をそれぞれの磁石収納部の半径方向外側の側壁に当接した状態に保持し、ロータが回転している状態でその接着剤を硬化させる。これにより、ロータに固定された各々の磁石の半径方向における位置のバラツキを小さくしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-316243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、モータ等の回転電機への需要が大きくなっており、そのなかで製品の軽量化の要請が非常に強く、上述のエンドプレートに対しても軽量化の要請がある。一方で、エンドプレートの軽量化は、磁石の飛散防止機能の低下の虞もあり、それらを両立させることができる技術が求められていた。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みなされたものであって、回転電機に用いられるロータへ樹脂組成物を用いた磁石の固定を改善するとともに軽量化を可能とする技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下の技術が提供される。
[1]
回転電機のロータに設けられた磁石収容部に磁石を収容し固定するために用いられる、磁石固定用の樹脂組成物であって、
-55℃から150℃まで変化させたときの伸びが、-55℃を基準として0.2%以下である樹脂組成物。
[2]
25℃から80℃の平均線膨張係数が6~10ppm/Kである、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
150℃から175℃の平均線膨張係数が15~30ppm/Kである、[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
ラボプラストミルを用いて測定した、測定温度175℃における最低溶融トルクが0.5Nm以下である、[1]から[3]までのいずれか1に記載の樹脂組成物。
[5]
エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂(A)と、
硬化剤(B)と、
無機充填剤(C)と、
触媒(D)と、を含み、
前記無機充填剤(C)の含有量が、当該磁石固定用の樹脂組成物の合計値100質量%に対して、80質量%以上である、[1]から[4]までのいずれか1に記載の樹脂組成物。
[6]
前記無機充填剤(C)は球状シリカである、[5]に記載の樹脂組成物。
[7]
前記触媒(D)は、イミダゾール系化合物である、[5]または[6]に記載の樹脂組成物。
[8]
前記熱硬化性樹脂(A)の前記エポキシ樹脂として、150℃におけるICI粘度が5poise以上であるエポキシ樹脂を含む、[5]または[6]に記載の樹脂組成物。
[9]
前記磁石収容部に収容され固定される前記磁石は、ネオジウム磁石である、[1]から[8]までのいずれか1に記載の樹脂組成物。
[10]
磁石を収容する磁石収容部を有し、前記磁石収容部に前記磁石を収容したロータであって、[1]から[9]までのいずれか1に記載の樹脂組成物を用いて、前記磁石を前記磁石収容部に固定する、ロータ。
[11]
-55℃から150℃まで変化させたときに、前記磁石の伸びと前記樹脂組成物の伸びとの差が0.3%以下である、[10]に記載のロータ。
[12]
前記磁石の磁化方向の伸びと非磁化方向の伸びとが異なる場合、前記磁石の伸びと前記樹脂組成物の伸びとの差の算出に用いられる前記磁石の伸びは非磁化方向の伸びである、[11]に記載のロータ。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、回転電機に用いられるロータへ樹脂組成物を用いた磁石の固定を改善するともに軽量化を可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係るモータの断面図である。
実施形態に係るロータの平面図である。
実施形態に係るロータの斜視図である。
実施形態に係る永久磁石を取り付けた状態のロータコアの平面図である。
実施形態に係る断面矩形のネオジウム磁石の線膨張係数を磁化方向と非磁化方向とに分けて模式的に示した図である。
実施形態に係る図5のネオジウム磁石の温度を低温から高温へ変化させたときの形状変化を模式的に示した図である。
実施形態に係る図4の領域A1の拡大図である。
実施形態に係る図7から第2の樹脂硬化物を省いた図である。
実施形態に係る樹脂材料よび磁石の温度による形状変化(ここでは伸び)の例を示すグラフである。
実施形態の実施例に係る最低溶融トルクの測定結果を示すグラフである。
実施形態の実施例に係る磁石露出面および磁石4角部の位置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<概要>
<モータ1>
本実施形態では、回転電機としてモータに適用した例を説明する。
図1はモータ1のシャフト2(回転軸)に沿って切断した断面図である。図2はロータ10の平面図である。図3はロータ10の斜視図である。図4はロータ10からエンドプレート50(第1の樹脂硬化物51)を取り除いた状態の平面図である。
【0010】
本実施形態では、回転電機としてモータ1を例示する。ロータ10として、永久磁石90がV字形状に配置されてロータコア11に埋め込まれるものを説明するが、磁石収容部40を用いて永久磁石90がロータコア11に埋め込まれるものであればよく、永久磁石90の配置はV字形状以外であっても構わない。また、永久磁石90の数は、モータ1のロータ10の仕様によって定めることができ、以下で図示される数以外であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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