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公開番号
2024124666
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023032498
出願日
2023-03-03
発明の名称
電子回路基板の構造
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類
H05K
1/18 20060101AFI20240906BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】硬化型の液体組成物を用いることなく、組み付け作業中の電子部品の姿勢を安定化させ、回路基板への実装後の電子部品の耐振性を確保する。
【解決手段】回路基板は、電子部品の位置決め孔を2つ有する。前記電子部品は、底部と、端子列と、2つの側壁部と、2つの係合爪部とを備える。前記底部は、前記回路基板の表面に対向する底面を有する。前記2つの側壁部は、前記端子列の配列方向における前記底部の両側に設けられ、前記回路基板の表面に当接する当接面をそれぞれ有すると共に、前記底面の面方向における前記配列方向と直交する方向において前記底部の幅よりも広い幅をそれぞれ有する。前記2つの係合爪部は、前記当接面のそれぞれから前記回路基板の表面と直交する方向に延びて前記位置決め孔にそれぞれ挿入され、前記回路基板の裏面において前記位置決め孔の周縁部にそれぞれ係合される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
回路基板に電子部品が組み合わされた電子回路基板の構造であって、
前記回路基板は、前記電子部品の位置決め孔を2つ有し、
前記電子部品は、
前記回路基板の表面に対向する底面を有する底部と、
前記底面から前記回路基板の表面と直交する方向に突出する端子列と、
前記端子列の配列方向における前記底部の両側に設けられ、前記回路基板の表面に当接する当接面をそれぞれ有すると共に、前記底面の面方向における前記配列方向と直交する方向において前記底部の幅よりも広い幅をそれぞれ有する2つの側壁部と、
前記当接面のそれぞれから前記回路基板の表面と直交する方向に延びて前記位置決め孔にそれぞれ挿入され、前記回路基板の裏面において前記位置決め孔の各周縁部にそれぞれ係合される2つの係合爪部と、
を備えることを特徴とする電子回路基板の構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、回路基板に電子部品が組み合わされた電子回路基板の構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許第5264189号公報は、インバータ装置の製造方法を開示する。この従来の製造方法では、コンデンサ、トランス、電圧検出器、電源制御装置といったインバータ装置の主要な電子部品を回路基板上に仮置きする。回路基板には複数の貫通孔が形成されており、主要な電子部品の仮置きに際しては、これらの部品の端子列が複数の貫通孔にそれぞれ挿入される。端子列の挿入後、回路基板の裏面から突出する端子列の突出部がはんだ付けされる。これにより、回路基板に電子部品が実装された電子回路基板が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5264189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回路基板の表面と向かい合う電子部品の対向面積が大きい場合は、はんだ付け等の組み付け作業中の電子部品の姿勢が安定する。そうでない場合は、組み付け作業中に電子部品が倒れやすく、このことは電子回路基板の生産効率を低下させる。また、回路基板への実装後の電子部品の耐振性も低い。この問題は、その頂点から回路基板の表面までの距離が離れている電子部品、つまり、背の高い電子部品を回路基板に実装する場合にも起こる。
【0005】
このような問題への従来の対策は、電子部品の仮置き後、硬化型の液体組成物を電子部品及び回路基板に架け渡すように塗布し、これを硬化させるものであった。液体組成物が硬化すれば、組み付け作業中の電子部品の姿勢が安定化し、回路基板への実装後の電子部品の耐振性も確保される。しかしながら、この場合は、液体組成物の塗布態様のばらつきが発生しうること、液体組成物が硬化するまでに時間を要すること、液体組成物に含まれる揮発性物質がはんだ付け部位を腐食させること等といった別の問題が発生しうる。
【0006】
本開示の1つの目的は、硬化型の液体組成物を用いることなく、組み付け作業中の電子部品の姿勢を安定化させ、回路基板への実装後の電子部品の耐振性を確保することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、回路基板に電子部品が組み合わされた電子回路基板の構造であり、次の特徴を有する。
前記回路基板は、前記電子部品の位置決め孔を2つ有する。
前記電子部品は、底部と、端子列と、2つの側壁部と、2つの係合爪部とを備える。
前記底部は、前記回路基板の表面に対向する底面を有する。
前記端子列は、前記底面から前記回路基板の表面と直交する方向に突出する。
前記2つの側壁部は、前記端子列の配列方向における前記底部の両側に設けられる。前記2つの側壁部は、また、前記回路基板の表面に当接する当接面をそれぞれ有する。前記2つの側壁部は、更に、前記底面の面方向における前記配列方向と直交する方向において前記底部の幅よりも広い幅をそれぞれ有する。
前記2つの係合爪部は、前記当接面のそれぞれから前記回路基板の表面と直交する方向に延びて前記位置決め孔にそれぞれ挿入される。前記2つの係合爪部は、また、前記回路基板の裏面において前記位置決め孔の各周縁部にそれぞれ係合される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、底部の幅よりも広い幅を有する2つの側壁部によって電子部品が支えられる。また、電子部品が有する2つの係合爪部が回路基板の2つの位置決め孔にそれぞれ挿入され、回路基板の裏面においてこれらの係合爪部がこれらの位置決め孔の各周縁部にそれぞれ係合される。従って、硬化型の液体組成物を用いることなく、組み付け作業中の電子部品の姿勢を安定化させ、回路基板への実装後の電子部品の耐振性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る電子回路基板の構成例を示す図である。
電子回路基板を構成する電子部品の底部周辺の第1構成例を示す図である。
図2に示した電子部品が組み付けられた回路基板を側面から見た図である。
電子回路基板を構成する電子部品の底部周辺の第2構成例を示す図である。
図4に示した電子部品が組み付けられた回路基板を側面から見た図である。
参考例に係る電子部品の底部周辺の構成例を示す図である。
図6に示した電子部品が組み付けられた回路基板を側面から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態について説明する。尚、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
(【0011】以降は省略されています)
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