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公開番号
2024122558
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-09
出願番号
2023030156
出願日
2023-02-28
発明の名称
ニオブシリサイド基合金およびその製造方法
出願人
国立大学法人 東京大学
代理人
個人
主分類
C22F
1/18 20060101AFI20240902BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】優れた高温強度を有するニオブシリサイド基合金およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ニオブシリサイド基合金の製造方法は、Siを15~35at%、Zr、TaおよびAlの群から選択される1つ以上の元素を2~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる合金を1200℃~1500℃の温度で48時間以上熱処理し、熱処理後合金を生成する熱処理工程と、熱処理後合金に含まれるNb母相においてニオブシリサイドが析出するように、熱処理後合金を冷却する冷却工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
Siを15~35at%、Zr、TaおよびAlの群から選択される1つ以上の元素を2~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる合金を1200℃~1500℃の温度で48時間以上熱処理し、熱処理後合金を生成する熱処理工程と、
前記熱処理後合金に含まれるNb母相においてニオブシリサイドが析出するように、前記熱処理後合金を冷却する冷却工程と、を含む、
ニオブシリサイド基合金の製造方法。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記合金は、Siを15~35at%、Zrを5~15at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる、
請求項1に記載のニオブシリサイド基合金の製造方法。
【請求項3】
前記合金は、Siを15~35at%、Taを5~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる、
請求項1に記載のニオブシリサイド基合金の製造方法。
【請求項4】
前記合金は、Siを15~35at%、Alを2~10at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる、
請求項1に記載のニオブシリサイド基合金の製造方法。
【請求項5】
Siを15~35at%、Zr、TaおよびAlの群から選択される1つ以上の元素を2~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなり、ニオブ結晶を含む母相と50vol~70vol%のニオブシリサイドとを含むニオブシリサイド基合金であって、
前記ニオブシリサイドの少なくとも一部は、前記ニオブ結晶と整合している、
ニオブシリサイド基合金。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニオブシリサイド基合金およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、タービンエンジンなどの高温にさらされる部品に用いることができる材料を実現するために、ニオブシリサイドをベースとした合金(「ニオブシリサイド基合金」ともいう。)が研究されている。たとえば、非特許文献1には、NbおよびニオブシリサイドとしてNb
5
Si
3
を含むニオブシリサイド基合金が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Bewlay BP, Jackson MR, Subramanian PR, Zhao JC (2003) Metall. Mater. Trans. A, 34(10), 2043-2052
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者らは、以下の課題を認識するに至った。非特許文献1に記載のニオブシリサイド基合金の使用温度は、圧力下では1000℃以下に限られ、ニオブシリサイド基合金の高温強度を向上させる余地があるものと考えた。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その例示的な目的の一つは、優れた高温強度を有するニオブシリサイド基合金およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、ニオブシリサイド基合金の製造方法である。この製造方法は、Siを15~35at%、Zr、TaおよびAlの群から選択される1つ以上の元素を2~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる合金を1200℃~1500℃の温度で48時間以上熱処理し、熱処理後合金を生成する熱処理工程と、熱処理後合金に含まれるNb母相においてニオブシリサイドが析出するように、熱処理後合金を冷却する冷却工程と、を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、ニオブシリサイド基合金である。このニオブシリサイド基合金は、Siを15~35at%、Zr、TaおよびAlの群から選択される1つ以上の元素を2~30at%含み、残部が実質的にNbおよび不純物からなる。このニオブシリサイド基合金は、ニオブ結晶を含む母相と50vol~70vol%のニオブシリサイドとを含む。ニオブシリサイドの少なくとも一部は、ニオブ結晶と整合している。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、優れた高温強度を有するニオブシリサイド基合金およびその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
1300℃におけるNb,Si,Zrの三元相図である。
1300℃におけるNb,Si,Taの三元相図である。
1300℃におけるNb,Si,Alの三元相図である。
実施例1に係るサンプルのSEM画像を示す図である。
実施例2に係るサンプルのSEM画像を示す図である。
実施例3に係るサンプルのSEM画像を示す図である。
実施例1および比較例1に係る合金の組成を示す図である。
実施例2および比較例2に係る合金の組成を示す図である。
実施例3および比較例3に係る合金の組成を示す図である。
実施例1,3、比較例1,3および先行技術に係る合金の1300℃における圧縮降伏強度を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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