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公開番号
2024117419
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023510
出願日
2023-02-17
発明の名称
原料液濃縮方法及び原料液濃縮装置
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
61/58 20060101AFI20240822BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】原料液を加熱することなく、かつ、原料液に特別の前処理を施すことを要さずに、小さい消費エネルギーにより、原料液を高濃度濃縮することができる、原料液濃縮方法を提供すること。
【解決手段】正浸透モジュール、浸透圧補助逆浸透モジュール、及び逆浸透モジュールを用いて行う原料液濃縮方法であって、原料液の濃縮を正浸透法によって行い、正浸透法に用いる誘導溶液の再生を、浸透圧補助逆浸透及び逆浸透法の組合せによって行う、原料液濃縮方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
正浸透モジュール、浸透圧補助逆浸透モジュール、及び逆浸透モジュールを用いて行う原料液濃縮方法であって、
前記正浸透モジュールの内部は、正浸透膜を介して第1室と第2室とに分割されており、
前記浸透圧補助逆浸透モジュールの内部は、第1の逆浸透膜を介して第3室と第4室とに分割されており、
前記逆浸透モジュールの内部は、第2の逆浸透膜を介して第5室と第6室とに分割されており、
前記濃縮方法は、
溶質及び溶媒を含む原料液が前記正浸透モジュールの前記第1室内を流通する第1の流れと、
誘導物質及び誘導溶媒を含む誘導溶液が前記正浸透モジュールの前記第2室内、及び前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室内を流通した後、前記正浸透モジュールの前記第2室に戻る第2の流れと、
前記第2の流れを構成する誘導溶液の一部が、一旦前記第2の流れから分岐して、前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第4室内を流通し、次いで前記逆浸透モジュールの前記第5室内を流通した後、前記第2の流れと合流する、第3の流れと
を含み、
前記第3の流れが前記第2の流れから分岐する分岐点が、前記誘導溶液が前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室内を流通した後、前記正浸透モジュールの前記第2室に戻る前の地点であり、
前記第3の流れが前記第2の流れと合流する合流点が、前記誘導溶液が前記正浸透モジュールの前記第2室内を流通した後、前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室に入る前の地点であり、
前記正浸透モジュールにおいて、前記第1室内の前記第1の流れ中の前記溶媒を、前記正浸透膜を通過させて、前記第2室内の前記第2の流れに移動させ、
前記浸透圧補助逆浸透モジュールにおいて、前記第3室内の前記第2の流れ中の前記誘導溶媒を、前記第1の逆浸透膜を通過させて、前記第4室内の前記第3の流れに移動させ、
前記逆浸透モジュールにおいて、前記第5室内の前記第3の流れ中の前記誘導溶媒を、前記第6室内に移動させる、
原料液濃縮方法。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記浸透圧補助逆浸透モジュールが2個以上直列に連結されている、請求項1に記載の原料液濃縮方法。
【請求項3】
前記浸透圧補助逆浸透モジュールにおける前記第3室内の前記第2の流れが加圧されている、請求項1に記載の原料液濃縮方法。
【請求項4】
前記逆浸透モジュールにおける前記第5室内の前記第3の流れが加圧されている、請求項1に記載の原料液濃縮方法。
【請求項5】
前記正浸透モジュールにおいて、前記第1室内の前記第1の流れから、前記正浸透膜を通過して、前記第2室内の前記第2の流れに移動する前記溶媒の移動速度と、
前記逆浸透モジュールにおいて、前記第5室内の第3の流れから、前記第2の逆浸透膜を通過して、前記第6室に移動する前記誘導溶媒の移動速度と
が実質的に等しい、
請求項1に記載の原料液濃縮方法。
【請求項6】
前記誘導溶液に含まれる前記誘導物質が無機塩である、請求項1~5のいずれか一項に記載の原料液濃縮方法。
【請求項7】
前記原料液に含まれる前記溶質が、医薬品、医薬品原体、医薬品原料、及び医薬品中間体から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の原料液濃縮方法。
【請求項8】
正浸透モジュール、浸透圧補助逆浸透モジュール、及び逆浸透モジュールを含む原料液濃縮装置であって、
前記正浸透モジュールの内部は、正浸透膜を介して第1室と第2室とに分割されており、
前記浸透圧補助逆浸透モジュールの内部は、第1の逆浸透膜を介して第3室と第4室とに分割されており、
前記逆浸透モジュールの内部は、第2の逆浸透膜を介して第5室と第6室とに分割されており、
前記濃縮装置は、
溶質及び溶媒を含む原料液が前記正浸透モジュールの前記第1室内を流通するための、第1の流路と、
誘導物質及び誘導溶媒を含む誘導溶液が前記正浸透モジュールの前記第2室内、及び前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室内を流通した後、前記正浸透モジュールの前記第2室に戻るための、第2の流路と、
前記第2の流路を構成する誘導溶液の一部が、一旦前記第2の流路から分岐して、前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第4室内を流通し、次いで前記逆浸透モジュールの前記第5室内を流通した後、前記第2の流路と合流するための、第3の流路と
を含み、
前記第3の流路が前記第2の流路から分岐する分岐点が、前記誘導溶液が前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室内を流通した後、前記正浸透モジュールの前記第2室に戻る前の地点であり、
前記第3の流路が前記第2の流路と合流する合流点が、前記誘導溶液が前記正浸透モジュールの前記第2室内を流通した後、前記浸透圧補助逆浸透モジュールの前記第3室に入る前の地点であり、
前記第2の流路は、
前記合流点の後、かつ前記浸透圧補助逆浸透モジュールの第3室の前に、第1高圧ポンプを有し、
前記浸透圧補助逆浸透モジュールの第3室の後、かつ前記正浸透モジュールの第2室の前に、第1背圧弁を有し、
前記第3の流路は、
前記分岐点の後、かつ前記浸透圧補助逆浸透モジュールの第3室の前に、第2背圧弁を有し、
前記浸透圧補助逆浸透モジュールの第3室の後、かつ前記逆浸透モジュールの第5室の前に、第2高圧ポンプを有し、
前記逆浸透モジュールの第5室の後、かつ前記合流点の前に、第3背圧弁を有する、
原料液濃縮装置。
【請求項9】
前記浸透圧補助逆浸透モジュールが2個以上直列に連結されている、請求項8に記載の原料液濃縮装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原料液濃縮方法、及び当該原料液濃縮方法を実施するための原料液濃縮装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
様々な用途において、原料液中に存在する特定の成分(溶質)を濃縮することが必要となる場合が多い。
代表的な濃縮方法として、減圧蒸留法、逆浸透(RO:Reverse Osmosis)法、浸透圧補助逆浸透(OARO:Osmotically Assisted Reverse Osmosis)法、正浸透(FO:Forward Osmosis)法等が知られている。
【0003】
減圧蒸留法では、原料液を60~150℃程度に加熱して溶媒の蒸気圧を高くしたうえで、気相を減圧して、溶媒の蒸散による除去を促進する(特許文献1)。
RO法は、溶媒を分子レベルで透過させる膜を用いる方法である。RO法は、原料液を、所定の高い圧力に昇圧したうえで、逆浸透(RO)膜に供給して透過させて、原料液中の溶媒を除去することにより、原料液を濃縮する(特許文献2)。しかし、RO法では、濃縮された原料液における溶媒(ろ過された溶媒)の浸透圧が、加圧に用いる高圧ポンプの圧力を超えることはない。そのため、RO法による原料液の濃縮率には、ポンプの能力に応じた限界がある。
【0004】
OARO法は、RO法の濃縮限界を解消した技術である。OARO法では、高浸透圧の溶液と、加圧した原料液とをRO膜を介して接触させることにより、原料液を濃縮する(特許文献3)。ここでは、原料液の加圧を駆動力とする溶媒の移動、及び原料液と高浸透圧溶液との浸透圧差を駆動力とする溶媒の移動が相俟って、原料液中の溶媒が極めて効率的に高浸透圧溶液中に移動して、原料液の濃縮が行われる。
【0005】
FO法は、浸透圧差を駆動力として、原料液から溶媒を分離して濃縮する技術である。FO法では、原料液と、原料液よりも浸透圧の高い誘導溶液とを、正浸透(FO)膜を介して接触させることにより、原料液から誘導溶液へと溶媒を拡散させて、原料液を濃縮する(特許文献4)。FO法は、加温及び加圧を必要としないため、高分子量体等を多く含有する原料液であっても、長時間にわたって所望の濃縮効果を持続できると期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3043571号公報
特開平11-75759号公報
特表2019-504763号公報
国際公開第2019/098390号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、原料液の濃縮方法として従来知られている技術には、一長一短がある。
例えば、減圧蒸留法によると、原料液に特別の前処理を施すことを要さずに、原料液を高濃度に濃縮することが可能である。しかし、減圧蒸留法では原料液の加熱が必要であるため、原料液中の有効成分の品質が変化する等の不具合が懸念される。また、原料液の加熱のために、多大のエネルギー消費を要する。
RO法によると、消費エネルギーは加圧ポンプの駆動に要するエネルギーで足りるが、上述したとおり、ポンプの能力による濃縮限界がある。また、RO法では、原料液を加圧することが必要なため、膜の目詰まりが起こり易いとの問題がある。したがって、膜の目詰まりを防ぐため、原料液から目的の溶質以外の成分、例えば、固形物、不要の有機物等を除く前処理を行うことが必要となる。
【0008】
OARO法では、消費エネルギーが加圧ポンプの駆動に要するエネルギーで足り、原料液の高濃度濃縮が可能である。しかし、RO法と同様に、膜の目詰まりを防ぐための前処理を要する。
FO法によると、消費エネルギーは送液ポンプの駆動に要するエネルギーで足り、特別の前処理を要さずに、また加熱を要さずに、原料液の高濃度濃縮が可能である。しかし、原料液の濃縮に伴って、誘導溶液が希釈されるから、誘導溶液の再生を要する。従来技術において、誘導溶液の再生は蒸留によることが多く、誘導溶液の再生のために消費されるエネルギーは大きい。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものである。
本発明の目的は、原料液を加熱することなく、かつ、原料液に特別の前処理を施すことを要さずに、小さい消費エネルギーにより、原料液を高濃度濃縮することができる、原料液濃縮方法、及びこの原料液濃縮方法を実施するための原料液濃縮装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成する本発明は、以下のとおりに要約される。
(【0011】以降は省略されています)
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