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公開番号2024151060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-24
出願番号2023064181
出願日2023-04-11
発明の名称ブロックポリイソシアネート組成物、樹脂組成物、樹脂硬化膜及び塗料硬化膜
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/80 20060101AFI20241017BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】プラスチック基材や金属基材への密着性、伸び率、引張強度及び硬度に優れる樹脂硬化膜を形成できるブロックポリイソシアネート組成物の提供。
【解決手段】ブロックポリイソシアネートを含むブロックポリイソシアネート組成物であって、ブロックポリイソシアネートは、重量平均分子量Mwが8500以上であり、ブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネート(a)と、ポリエーテル系ポリオール(b)と、ブロック剤との反応物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブロックポリイソシアネートを含むブロックポリイソシアネート組成物であって、
前記ブロックポリイソシアネートは、重量平均分子量Mwが8500以上であり、
前記ブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネート(a)と、ポリエーテル系ポリオール(b)と、オキシム系化合物またはピラゾール系化合物からなるブロック剤との反応物であり、
前記ポリイソシアネート(a)は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの誘導体であり、
前記ポリエーテル系ポリオール(b)は、数平均分子量が500以上2000以下のオキシアルキレン基を有する2官能以上3官能以下のポリオールであり、
前記ブロックポリイソシアネートは、100重量部のポリイソシアネート(a)に対する前記ポリエーテル系ポリオール(b)の含有部数が55重量部以上である、ブロックポリイソシアネート組成物。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記ブロックポリイソシアネート組成物がイソシアヌレート基を含む、請求項1に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項3】
前記ブロックポリイソシアネート組成物は有効NCO含有率が13質量%以下である、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項4】
前記ブロックポリイソシアネート組成物は平均イソシアネート官能基数が1.8以上5.0以下である、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項5】
前記ブロック剤がピラゾール系化合物である、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項6】
前記ブロックポリイソシアネートがイソシアヌレート基及びウレタン基を含む、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項7】
前記ポリエーテル系ポリオール(b)は2官能のポリオールを含むポリオールである、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項8】
前記ポリエーテル系ポリオール(b)のオキシアルキレン基がオキシプロピレン基を含む、請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
【請求項9】
請求項1又は2に記載のブロックポリイソシアネート組成物と、活性水素基を有する架橋性官能基含有化合物とを含む樹脂組成物であって、
前記活性水素基を有する架橋性官能基含有化合物はポリオール化合物(c)またはポリアミン化合物を含む、樹脂組成物。
【請求項10】
前記ポリオール化合物(c)が、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、フッ素系ポリオール、シリコーンポリオール、ポリオレフィンポリオールの少なくともいずれか1種を含む、請求項9に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックポリイソシアネート組成物、樹脂組成物、樹脂硬化膜及び塗料硬化膜に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリイソシアネート組成物を用いた塗料組成物は、外観、耐候性、耐久性が優れるために、建築、自動車、プラスチック、情報家電用等の塗料として広く用いられている。中でも、自動車や建築用途のように、高品質な外観と優れた耐候性及び耐久性とが要求される用途では、緻密な架橋塗膜が形成でき、且つ仕上がり外観が良好である二液型ポリウレタン塗料が高く評価されている。
【0003】
例えば特許文献1は、塗膜としたときの耐水性、耐候性、屈曲性及び密着性に優れるポリイソシアネート組成物を開示している。特許文献1が開示するポリイソシアネート組成物は、(A)脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネートと、(B)数平均分子量が400以上10000以下のオキシプロピレン基を有するポリエーテル系ポリオールと、から得られるポリイソシアネートを含み、アロファネート基、イソシアヌレート基及びウレタン基を含有し、アロファネート基のモル数をA、イソシアヌレート基のモル数をB、ウレタン基のモル数をCとした場合のA/Bが0.10以上2.50以下であり、且つ、C/Bが0.06以上5.50以下であり、イソシアネート平均官能基数が2.6以上10.0以下である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-147737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1で開示された技術では、ブロック化されていないために1液での使用ができず、密着性と進展性について改良の余地があった。
【0006】
また、自動車用途及び建築用途等には、上記性能に加えて、さらに、良好な耐水性、伸展性、屈曲性、及び下地との密着性を持つ塗料組成物が望まれている。従来は、このような塗料組成物を作製する場合、主剤成分として、アクリルポリオールやポリエステルポリオール等のポリオールを、硬化成分として、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」と略記する場合がある)等のジイソシアネートと多価アルコールとを原料に用いてイソシアヌレート化した組成物を用いることにより、塗膜に高い硬度を持たせる方法を用いていた。しかし、イソシアヌレート化した組成物は、塗膜が硬くなるため柔軟性が低下する、温度変化による塗膜の伸縮に追随できず塗膜が割れやすい、という問題があった。また構造上、基材との密着性が十分でない場合があった。
これらのことから、密着性と伸度と硬度のバランスのより一層の改良が必要とされている。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、金属基材への密着性、伸び率、引張強度及び硬度に優れる樹脂硬化膜を形成できるブロックポリイソシアネート組成物、これを用いた樹脂組成物、樹脂硬化膜及び塗料硬化膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]ブロックポリイソシアネートを含むブロックポリイソシアネート組成物であって、前記ブロックポリイソシアネートは、重量平均分子量Mwが8500以上であり、前記ブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネート(a)と、ポリエーテル系ポリオール(b)と、オキシム系化合物またはピラゾール系化合物からなるブロック剤との反応物であり、前記ポリイソシアネート(a)は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの誘導体であり、前記ポリエーテル系ポリオール(b)は、数平均分子量が500以上2000以下のオキシアルキレン基を有する2官能以上3官能以下のポリオールであり、前記ブロックポリイソシアネートは、100重量部のポリイソシアネート(a)に対する前記ポリエーテル系ポリオール(b)の含有部数が55重量部以上である、ブロックポリイソシアネート組成物。
[2]前記ブロックポリイソシアネート組成物がイソシアヌレート基を含む、[1]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[3]前記ブロックポリイソシアネート組成物は有効NCO含有率が13質量%以下である、[1]又は[2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[4]前記ブロックポリイソシアネート組成物は平均イソシアネート官能基数が1.8以上5.0以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[5]前記ブロックポリイソシアネートがピラゾール系化合物である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[6]前記ブロックポリイソシアネートがイソシアヌレート基及びウレタン基を含む、[1]~[5]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[7]前記ポリエーテル系ポリオール(b)は2官能のポリオールを含むポリオールである、[1]~[6]のいずれか1つに記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[8]前記ポリエーテル系ポリオール(b)のオキシアルキレン基がオキシプロピレン基を含む、[1]又は[2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[9][1]又は[2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物と、活性水素基を有する架橋性官能基含有化合物とを含む樹脂組成物であって、前記活性水素基を有する架橋性官能基含有化合物はポリオール化合物(c)またはポリアミン化合物を含む、樹脂組成物。
[10]前記ポリオール化合物(c)が、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、フッ素系ポリオール、シリコーンポリオール、ポリオレフィンポリオールの少なくともいずれか1種を含む、[9]に記載の樹脂組成物。
[11][9]に記載の樹脂組成物の硬化物である、樹脂硬化膜。
[12]23℃における引張試験の伸び率が80%以上である、[12]に記載の樹脂硬化膜。
[13]23℃における引張試験の引張強度が9MPa以上である、[12]に記載の樹脂硬化膜。
[14]ガラス上に40μm厚みで形成した前記樹脂硬化膜の23℃におけるケーニッヒ硬度が13回以60回以下である、[12]に記載の樹脂硬化膜。
[15][9]または[10]に記載の樹脂組成物の硬化物である、塗料硬化膜。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、金属基材への密着性、伸び率、引張強度及び硬度に優れる樹脂硬化膜を形成できるブロックポリイソシアネート組成物、これを用いた樹脂組成物、樹脂硬化膜及び塗料硬化膜を提供することができる。
【0010】
また、本発明のブロックポリイソシアネート組成物は、プラスチック等様々な基材に対しても、良好な密着性を発揮できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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