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公開番号2024141970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053884
出願日2023-03-29
発明の名称多官能ビニル芳香族共重合体
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 212/00 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】加工性に優れる積層板等を提供することができる、多官能ビニル芳香族共重合体、及びこれを含む硬化性樹脂組成物等を提供すること。
【解決手段】ジビニル芳香族化合物に由来する構造単位と、モノビニル芳香族化合物に由来する構造単位とを有する多官能ビニル芳香族共重合体が提供される。上記ジビニル芳香族化合物のm-体比率は、60mol%以上であり、上記多官能ビニル芳香族共重合体の重量平均分子量と数平均分子量の比で表される分子量分布の分散度(Mw/Mn)は、2.5超100以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジビニル芳香族化合物に由来する構造単位と、モノビニル芳香族化合物に由来する構造単位とを有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、前記ジビニル芳香族化合物のm-体比率が60mol%以上であり、前記多官能ビニル芳香族共重合体の重量平均分子量と数平均分子量の比で表される分子量分布の分散度(Mw/Mn)が2.5超100以下である、多官能ビニル芳香族共重合体。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
分子量分布が多峰性である、請求項1に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項3】
炭素鎖長3~20のアルキルスチレンを有するアルキルスチレンに由来する構造単位を、全構造単位の合計100mol%に対して1~99mol%更に含む、請求項1に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項4】
前記アルキルスチレンが炭素鎖長6~10のアルキルスチレンである、請求項3に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項5】
前記アルキルスチレンが4-n-オクチルスチレンである、請求項4に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の多官能ビニル芳香族共重合体と、
硬化性反応型化合物、硬化性反応型樹脂、熱可塑性樹脂、及びラジカル重合開始剤からなる群から選ばれる1つ以上と、
を含有する、硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
硬化性反応型化合物を含み、前記硬化性反応型化合物が、トリアルケニルイソシアヌレート及び/又はトリアルケニルシアヌレートである、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
硬化性反応型樹脂を含み、前記硬化性反応型樹脂が、ポリフェニレンエーテルである、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
難燃剤及び/又は充填剤を更に含有する、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項6に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させた、硬化物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、多官能ビニル芳香族共重合体等に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、情報ネットワーク技術の著しい進歩又は情報ネットワークを活用したサービスの拡大に伴い、電子機器には情報量の大容量化、及び処理速度の高速化が求められている。これらの要求に応えるため、電子機器に搭載されるプリント配線板には、従来から求められていた絶縁信頼性、剛性、難燃性等の特性に加え、高い加工性が強く求められている。したがって、プリント配線板を構成する主要な絶縁材料である樹脂組成物は、更なる改良が検討され、様々な化学構造を持つビニル系化合物を使用した硬化樹脂が提案されている。
【0003】
このような硬化樹脂としては、例えば特許文献1には、ジビニル芳香族化合物とモノビニル芳香族化合物をルイス酸触媒の存在下で重合させることによって得られる可溶性多官能ビニル芳香族共重合体が開示されている。
【0004】
特許文献2には、ジビニル芳香族化合物とビニル芳香族化合物だけでなくシクロオレフィン化合物を重合させることによって得られる多官能ビニル芳香族共重合体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/115813号
国際公開第2018/181842号
【非特許文献】
【0006】
Akifumi Noujima, et al., "Gold Nanoparticle-Catalyzed Environmentally Benign Deoxygenation of Epoxides to Alkenes", Molecules, (2011), 16(10), pp.8209-8227
Gerrit Wienhoefer, et al., "Selective Iron-catalyzed Transfer Hydrogenation of Terminal Alkynes", Chemical Communications (Cambridge, United Kingdom), (2012), 48(40), pp.4827-4829
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1及び2に記載されるような従来の多官能ビニル芳香族共重合体は、プリプレグを製造する際の加工性について改良の余地があった。そこで、本開示は、積層板の原料となるプリプレグを製造する際の加工性に優れる積層板等を提供することができる、多官能ビニル芳香族共重合体、及びこれを含む硬化性樹脂組成物等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態の例を以下の項目[1]~[16]に列記する。
[1]
ジビニル芳香族化合物に由来する構造単位と、モノビニル芳香族化合物に由来する構造単位とを有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、上記ジビニル芳香族化合物のm-体比率が60mol%以上であり、上記多官能ビニル芳香族共重合体の重量平均分子量と数平均分子量の比で表される分子量分布の分散度(Mw/Mn)が2.5超100以下である、多官能ビニル芳香族共重合体。
[2]
分子量分布が多峰性である、項目1に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
[3]
炭素鎖長3~20のアルキルスチレンを有するアルキルスチレンに由来する構造単位を、全構造単位の合計100mol%に対して1~99mol%更に含む、項目1又は2に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
[4]
上記アルキルスチレンが炭素鎖長6~10のアルキルスチレンである、項目3に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
[5]
上記アルキルスチレンが4-n-オクチルスチレンである、項目4に記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
[6]
項目1~5のいずれか一項に記載の多官能ビニル芳香族共重合体と、
硬化性反応型化合物、硬化性反応型樹脂、熱可塑性樹脂、及びラジカル重合開始剤からなる群から選ばれる1つ以上と、
を含有する、硬化性樹脂組成物。
[7]
硬化性反応型化合物を含み、上記硬化性反応型化合物が、トリアルケニルイソシアヌレート及び/又はトリアルケニルシアヌレートである、項目6に記載の硬化性樹脂組成物。
[8]
硬化性反応型樹脂を含み、上記硬化性反応型樹脂が、ポリフェニレンエーテルである、項目6又は7に記載の硬化性樹脂組成物。
[9]
難燃剤及び/又は充填剤を更に含有する、項目6~8のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
[10]
項目6~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させた、硬化物。
[11]
項目6~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物と基材を含む、硬化性複合材料であって、上記基材は、上記硬化性複合材料の全質量を基準として1質量%~99質量%を構成する、硬化性複合材料。
[12]
項目11に記載の硬化性複合材料を硬化させた、硬化複合材料。
[13]
項目12に記載の硬化複合材料の層を複数枚有する、積層体。
[14]
項目11に記載の硬化性複合材料の層と金属箔層とを有する、金属張積層板。
[15]
金属箔と、上記金属箔の片面に項目6~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させた膜とを有する、樹脂付き金属箔。
[16]
有機溶剤と、上記有機溶剤中に溶解した項目6~9のいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物とを含有する、樹脂組成物ワニス。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、加工性に優れる積層板等を提供することができる、多官能ビニル芳香族共重合体、及びこれを含む硬化性樹脂組成物等を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本開示の一態様であるため、本開示は以下の実施形態のみに限定されない。従って、以下の実施形態は、本開示の要旨の範囲内で適宜変形して実施可能である。また、本開示において数値範囲の「~」とは、特に断りがない場合、その両端の数値を上限値、及び下限値として含む意味である。本開示において、数値範囲の上限値、及び下限値は任意に組み合わせることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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