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公開番号2024140983
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052385
出願日2023-03-28
発明の名称ガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B01D 53/047 20060101AFI20241003BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】長期にわたり安定運転可能なガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法を提供する。
【解決手段】二酸化炭素を含む混合ガスから、前記二酸化炭素を分離するガス分離装置であって、二酸化炭素を吸着するゼオライトを含む吸着剤成形体が充填された吸着塔と、減圧装置を有する前記吸着塔から二酸化炭素を取り出す二酸化炭素回収ラインと、を備え、前記二酸化炭素回収ラインが、前記吸着塔と前記減圧装置との間に粉体除去部を有する、ガス分離装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素を含む混合ガスから、前記二酸化炭素を分離するガス分離装置であって、
二酸化炭素を吸着するゼオライトを含む吸着剤成形体が充填された吸着塔と、
減圧装置を有する前記吸着塔から二酸化炭素を取り出す二酸化炭素回収ラインと、
を備え、
前記二酸化炭素回収ラインが、前記吸着塔と前記減圧装置との間に粉体除去部を有する、
ガス分離装置。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記粉体除去部がストレーナーである、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項3】
前記ストレーナーの目開きが0.026mm以上である、請求項2に記載のガス分離装置。
【請求項4】
前記粉体除去部の初期圧力損失が5kPa以下である、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項5】
前記ゼオライトが、GIS型ゼオライトである、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項6】
前記吸着剤成形体のCO
2
吸着等温線における40kPa及び100kPaの吸着量差が20cc以下である、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項7】
前記粉体除去部の圧力損失を測定する圧力損失測定部と、
前記圧力損失測定部からの結果に基づいて、粉体除去部のメンテナンス情報を表示する管理部と、を備える、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項8】
前記粉体除去部が、前記二酸化炭素回収ラインに切り替え可能に接続された2以上の粉体除去装置を備える、請求項1に記載のガス分離装置。
【請求項9】
前記粉体除去装置の圧力損失を測定する圧力損失測定部と、
前記圧力損失測定部からの結果に基づいて、粉体除去装置の切替を行う管理部と、を備える、請求項8に記載のガス分離装置。
【請求項10】
前記混合ガスが、二酸化炭素とは異なる気体物質Aを含み、
前記吸着塔から気体物質Aを取り出す気体物質A回収ラインと、
を備え、
前記二酸化炭素と前記気体物質Aとを分離する、
請求項1に記載のガス分離装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、二酸化炭素の排出削減のため、二酸化炭素の分離に対するニーズが拡大している。二酸化炭素の分離方法はいくつかあるが、その一つとして吸着剤を用いた分離方法がある。吸着剤を用いた分離方法には、ガスの吸着時の圧力より脱離時の圧力を下げ、高圧力時の吸着量と低圧力時の吸着量の差を利用してガスの分離を行う圧力スイング式吸着分離方法(PSA:Pressure Swing Adsorption)と、ガスの吸着時の温度より脱離時の温度を上げ、低温時の吸着量と高温時の吸着量の差を利用してガスの分離を行う温度スイング式吸着分離方法(TSA:Thermal Swing Adsorption)とがある。さらに、これらを組み合わせた圧力・温度スイング式吸着脱離法(PTSA:Pressure and Therml Swing Adsorption)がある。
【0003】
例えば、バイオガスから高純度のメタン及び高純度の二酸化炭素を取り出すことが可能な二酸化炭素製造方法として、吸着剤が充填された吸着塔を用いた圧力変動吸着法により、バイオガスからメタンとともに二酸化炭素を分離する二酸化炭素製造方法が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-67504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二酸化炭素の排出削減の観点からバイオガス等の混合ガスからの二酸化炭素の分離回収が求められる。二酸化炭素を分離回収する方法として、二酸化炭素を吸着するゼオライトを用いる方法が提案されている。当該方法においては、ハンドリングの容易性の観点から、ゼオライトを成形した吸着剤成形体を用いて二酸化炭素を吸着する。実際に吸着剤成形体を製造し、二酸化炭素を吸着させると、成形体が脆化し、粉体が発生することが明らかになった。粉体が装置内での圧力損失につながり、減圧時の到達圧力が高くなり、二酸化炭素の分離回収装置の稼働時間が制限される。
【0006】
本発明は、長期にわたり安定運転可能なガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の実施形態を包含する。
<1>
二酸化炭素を含む混合ガスから、前記二酸化炭素を分離するガス分離装置であって、
二酸化炭素を吸着するゼオライトを含む吸着剤成形体が充填された吸着塔と、
減圧装置を有する前記吸着塔から二酸化炭素を取り出す二酸化炭素回収ラインと、
を備え、
前記二酸化炭素回収ラインが、前記吸着塔と前記減圧装置との間に粉体除去部を有する、
ガス分離装置。
<2>
前記粉体除去部がストレーナーである、<1>に記載のガス分離装置。
<3>
前記ストレーナーの目開きが0.026mm以上である、<2>に記載のガス分離装置。
<4>
前記粉体除去部の初期圧力損失が5kPa以下である、<1>~<3>のいずれかに記載のガス分離装置。
<5>
前記ゼオライトが、GIS型ゼオライトである、<1>~<4>のいずれかに記載のガス分離装置。
<6>
前記吸着剤成形体のCO
2
吸着等温線における40kPa及び100kPaの吸着量差が20cc以下である、<1>~<5>のいずれかに記載のガス分離装置。
<7>
前記粉体除去部の圧力損失を測定する圧力損失測定部と、
前記圧力損失測定部からの結果に基づいて、粉体除去部のメンテナンス情報を表示する管理部と、を備える、<1>~<6>のいずれかに記載のガス分離装置。
<8>
前記粉体除去部が、前記二酸化炭素回収ラインに切り替え可能に接続された2以上の粉体除去装置を備える、<1>~<7>のいずれかに記載のガス分離装置。
<9>
前記粉体除去装置の圧力損失を測定する圧力損失測定部と、
前記圧力損失測定部からの結果に基づいて、粉体除去装置の切替を行う管理部と、を備える、<8>に記載のガス分離装置。
<10>
前記混合ガスが、二酸化炭素とは異なる気体物質Aを含み、
前記吸着塔から気体物質Aを取り出す気体物質A回収ラインと、
を備え、
前記二酸化炭素と前記気体物質Aとを分離する、
<1>~<9>のいずれかに記載のガス分離装置。
<11>
二酸化炭素を含む混合ガスから、吸着剤が充填された吸着塔を用いて、前記二酸化炭素と前記気体物質Aとを分離するガス分離方法であって、
前記吸着塔内に前記混合ガスを導入し、前記吸着剤に二酸化炭素を吸着させる吸着工程と、
前記吸着塔から二酸化炭素を減圧排気させることで、前記吸着剤から前記二酸化炭素を取り出す脱着工程と、
を含み、
前記脱着工程が、気体中から粉体除去しながら減圧排気する、
ガス分離方法。
<12>
前記吸着工程における平均温度が、0℃以上である、<11>に記載のガス分離方法。
<13>
前記脱着工程における到達圧力P
b
が、30kPa以下である、<11>又は<12>に記載のガス分離方法。
<14>
前記脱着工程における平均温度が、150℃以下である、<11>~<13>のいずれかに記載のガス分離方法。
<15>
前記粉体除去が、粉体除去部により行われ、
圧力損失測定部が、前記粉体除去部の圧力損失を測定する圧損測定工程と、
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、長期にわたり安定運転可能なガス分離装置、ガス分離方法、及び精製ガスの製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1はガス分離装置100の概略構成を示す図である。
図2は、粉体除去部6の概略構成を示す図である。
図3はガス分離装置100の動作による、二酸化炭素吸着塔3aと、二酸化炭素吸着塔3bの圧力変動の経時的変化を示す概念図である。
図4は、ガス分離装置100をバイオガス精製への適用するバイオガス精製システム1000の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
(【0011】以降は省略されています)

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