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公開番号2024115476
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023021198
出願日2023-02-14
発明の名称ロボットアーム
出願人白山工業株式会社
代理人個人
主分類B25J 9/06 20060101AFI20240819BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】大きな駆動系を有することなく、重い荷重を搬送可能で、かつ、動きが遅くならず精密な動きができるロボットアームを提供すること。
【解決手段】荷重アーム10と、荷重アームとピン結合される支持アーム20と、支持アームに平行で荷重アームにピン結合される第1リンク30と、荷重アームに平行で支持アームにピン結合されるとともに第1リンクに接合端52でピン結合される第2リンク40と、支持アームの基端22または接合端を垂直方向変位を拘束しつつ水平方向に変位させる水平変位機構60と、基端と接合端のうち、水平変位機構に変位されない端部または接合端を、水平方向変位を拘束しつつ垂直方向に変位させる垂直変位機構70とを備え、荷重アームは先端12で荷重Wを支持し、垂直変位機構は端部を上下方向に変位する上下変位機構90と流体圧シリンダ80を用いる、ロボットアーム1。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
荷重アームと、前記荷重アームとピン結合される支持アームと、前記支持アームに平行で前記荷重アームにピン結合される第1リンクと、前記荷重アームに平行で前記支持アームにピン結合されるとともに前記第1リンクに接合端でピン結合される第2リンクと、前記支持アームの基端または前記接合端を、垂直方向変位を拘束しつつ水平方向に変位させる水平変位機構と、前記基端と前記接合端のうち、前記水平変位機構に変位されない端部を、水平方向変位を拘束しつつ垂直方向に変位させる垂直変位機構とを備え、
前記荷重アームは先端で荷重を支持し、
前記垂直変位機構は前記端部を上下方向に変位する上下変位機構と流体圧シリンダの両方を並行して用いる、
ロボットアーム。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記水平変位機構と前記垂直変位機構とは、それぞれリニアガイドにより水平方向と垂直方向以外の力およびモーメントを支持した状態で、それぞれ水平方向と垂直方向に変位する、
請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項3】
前記水平変位機構は、ボールねじとナット並びに前記ボールねじを回転させるモータ、そして水平方向以外の力とモーメントを支持するリニアガイドとを備え、該ナットの動きにより前記基端または前記接合端を変位させ、
前記上下変位機構は、ボールねじとナット並びに前記ボールねじを回転させるモータ、そして垂直方向以外の力とモーメントを支持するリニアガイドとを備え、該ナットの動きにより前記端部を変位させ、また、前記流体圧シリンダは水平方向に伸縮し、前記流体圧シリンダにより水平方向に移動する水平チェーンおよび水平スプロケット、並びに、垂直方向に移動する垂直チェーンおよび垂直スプロケットとを備え、前記垂直スプロケットの少なくとも1つは、前記水平スプロケットにより回転して垂直チェーンを動かし、前記垂直チェーンの動きにより前記端部を変位させる、
請求項2に記載のロボットアーム。
【請求項4】
前記流体圧シリンダは空圧シリンダであって、空圧シリンダがレギュレータを介して空圧源と繋がる、あるいは空圧シリンダがアキュムレータと電磁弁を介して空圧源に繋がる、
請求項1に記載のロボットアーム。
【請求項5】
前記水平変位機構または前記垂直変位機構を中心に、垂直軸回りに回転する;
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のロボットアーム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットアームに関する。特に重い荷重を搬送可能なロボットアームに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
産業用ロボットは、労働力不足への対応、生産設備の自動化、無人化に加え、原子力発電所の廃炉内などの、人間の立ち入りが困難な環境下での作業に用いられるなど、その用途はますます広がっている。産業用ロボットでは、作業精度を高めるためにパンタグラフ機構を利用したものも提案されている(特許文献1)。パンタグラフ機構では、直交2軸方向の動きを拡大・縮小し、それに比例して作用する力を縮小・拡大することができる。
【0003】
特許文献1に開示された発明では、パンタグラフ機構を利用して産業用ロボットのハンドを精度よく制御し、リンクの端部の支持部材にばね抵抗を作用させて、作用する荷重の重量バランスをとることを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平06-179183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし産業用ロボットでハンドリングする物品の荷重が増えると、それに伴い、駆動系が大きくなるのが一般的である。しかし、廃炉内などの狭い場所で使用される場合には、大きな駆動系は産業用ロボットその物の動きを制限してしまうので好ましくない。そこで、駆動系を大きくしない場合には、ハンドル部分の動きを遅くせざるを得ない。
【0006】
そこで本発明は、大きな駆動系を有することなく、重い荷重を搬送可能で、かつ、動きが遅くならず精密な動きができるロボットアームを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るロボットアーム1は、例えば図1に示すように、荷重アーム10と、荷重アーム10とピン結合される支持アーム20と、支持アーム20に平行で荷重アーム10にピン結合される第1リンク30と、荷重アーム10に平行で支持アーム20にピン結合されるとともに第1リンク30に接合端52でピン結合される第2リンク40と、支持アーム20の基端22または接合端52を垂直方向変位を拘束しつつ水平方向に変位させる水平変位機構60と、基端22と接合端52のうち、水平変位機構60に変位されない端部22または52を、水平方向変位を拘束しつつ垂直方向に変位させる垂直変位機構70とを備え、荷重アーム10は先端12で荷重Wを支持し、垂直変位機構70は端部22または52を上下方向に変位する上下変位機構90と流体圧シリンダ80の両方を並行して用いる。
【0008】
このように構成すると、荷重アーム、支持アーム、第1リンク、および第2リンクでパンタグラフ機構を構成し、垂直方向の移動は、支持アームの基端または第1リンクと第2リンクがピン結合される端部を垂直変位機構と支持力を生成する流体圧シリンダを用いて垂直に動かすので、荷重アーム先端に作用する大きな荷重を主として流体圧シリンダで支持しながら、垂直方向および水平方向の動きはそれぞれ、垂直変位機構と水平変位機構で駆動できる。よって、重い荷重を搬送可能で、水平方向だけでなく垂直方向の動きも精密で速い動きとすることができる。
【0009】
本発明の第2の態様に係るロボットアーム1では、例えば図1に示すように、水平変位機構60と垂直変位機構70とは、それぞれリニアガイド62、72により水平方向と垂直方向以外の力およびモーメントを支持した状態で、それぞれ水平方向と垂直方向に変位する。このように構成すると、水平変位機構と垂直変位機構がリニアガイドにより変位するので、変位すべき方向の変位はスムースに駆動でき、その方向に直交する方向の変位は拘束される。
【0010】
本発明の第3の態様に係るロボットアーム1では、例えば図1および図2に示すように、水平変位機構60は、ボールねじ64とナット66並びにボールねじ64を回転させるモータ68、そして水平方向以外の力とモーメントを支持するリニアガイド62とを備え、ナット66の動きにより基端22または接合端52を変位させ、上下変位機構90は、ボールねじ94とナット96並びにボールねじ94を回転させるモータ98、そして垂直方向以外の力とモーメントを支持するリニアガイド72とを備え、ナット96の動きにより端部22または52を変位させ、また流体圧シリンダ80は水平方向に伸縮し、流体圧シリンダ80により水平方向に移動する水平チェーン84および水平スプロケット86、並びに、垂直方向に移動する垂直チェーン74および垂直スプロケット76とを備え、垂直スプロケット76の少なくとも1つは、水平スプロケット86により回転して垂直チェーン74を動かし、垂直チェーン74の動きにより端部22または52を変位させる。このように構成すると、水平変位機構はモータにより回転するボールねじでナットを動かすので、精密で速い動きが可能である。そして、垂直変位機構は、アームが支えるべき荷重が2組のチェーン・スプロケットで水平方向に伸縮する流体圧シリンダに伝えられてその伸縮力で支えられ、それと同時にモータにより回転するボールねじでナットを動かす上下変位機構で駆動されるので、大きな可搬重量性能を発揮しながら、速くて精密な動きが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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