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公開番号2024113900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019169
出願日2023-02-10
発明の名称実験キット
出願人株式会社ルミカ
代理人個人,個人,個人
主分類G09B 23/24 20060101AFI20240816BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】安全性に配慮した、色素の酸化還元反応による色の変化を観察するための実験キットを提供すること。
【解決手段】実験キットは、色素、還元糖及び炭酸塩を備え、30℃以上の水100質量部に対して、1.5質量部以上の炭酸塩及び0.3質量部以上の還元糖と、色素とを混合させた水溶液は、色素の酸化還元反応によって複数回変色する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
色素、還元糖及び炭酸塩を備え、
30℃以上の水100質量部に対して、1.5質量部以上の前記炭酸塩及び0.3質量部以上の前記還元糖と、前記色素とを混合させた水溶液は、前記色素の酸化還元反応によって複数回変色する、実験キット。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記炭酸塩は、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムの少なくとも一方である、請求項1に記載の実験キット。
【請求項3】
前記色素は、インジゴカルミン及びメチレンブルーの少なくとも一方である、請求項1または2に記載の実験キット。
【請求項4】
前記還元糖は、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、ラクトースからなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1または2に記載の実験キット。
【請求項5】
前記水の温度は40℃以上である、請求項1または2に記載の実験キット。
【請求項6】
前記色素、前記還元糖及び前記炭酸塩がそれぞれ別容器に貯蔵され、貯蔵した3つ以上の容器によって構成される、請求項1または2に記載の実験キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、実験キットに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
化学反応を色の変化によって確認する実験は、視覚的に非常に強い印象を与え化学に対する関心を効果的に高めることから、学校の化学の授業や理科実験教室などにおいて多く使用されている。代表的な例としては、酸化型と還元型の構造が異なる色素を用いた、酸化還元反応による色の変化を観察する実験が挙げられる。
【0003】
色素の酸化還元反応による色の変化を観察する実験では、まず強アルカリ性の環境下で、色素を溶解させた溶液中で色素が還元される。その後振り混ぜるなどの操作を行い、空気中の酸素を取り込むと色素は酸化される。さらに、その溶液を放置すると再び溶液中の色素は還元され、繰り返し色の変化を観察することができる。ここで、従来の技術に関する文献として、例えば非特許文献1を掲げる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
小畠りか,大場茂,“インジゴカルミン水溶液中の信号反応および分解退色”,慶応義塾大学日吉紀要.自然科学,慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会,2016年3月,第59号,p.21-33
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1は、色素の酸化還元反応による色の変化を観察する実験のひとつである信号反応に関する。信号反応を行うためには強アルカリ性にする必要があるが、非特許文献1のように一般的には水酸化ナトリウムが用いられる。しかしながら、水酸化ナトリウムは劇物に指定されており、危険性が高いため、小さい子供に使用させるには好ましくないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものである。そして、安全性に配慮した、色素の酸化還元反応による色の変化を観察するための実験キットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係る実験キットは、色素、還元糖及び炭酸塩を備え、30℃以上の水100質量部に対して、1.5質量部以上の炭酸塩及び0.3質量部以上の還元糖と、色素とを混合させた水溶液は、色素の酸化還元反応によって複数回変色する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、安全性に配慮した、色素の酸化還元反応による色の変化を観察するための実験キットを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態に係る実験キットについて詳細に説明する。実験キットは、色素、還元糖及び炭酸塩を備える。そして、30℃以上の水に対して、実験キットを構成する炭酸塩、還元糖及び色素を混合させた水溶液は、色素の酸化還元反応を繰り返すことによって複数回変色する。
【0010】
30℃以上の水に、炭酸塩、還元糖及び色素を混合させた水溶液は、色素の酸化還元反応を起こす。色素にインジゴカルミンを用いた場合、インジゴカルミンの色は酸化型では青色、還元型では黄色、中間型では赤色になる性質を利用している。強アルカリ性の環境下で、インジゴカルミンを溶解させた水溶液に還元糖を混合させるとインジゴカルミンは還元されて黄色になる。黄色になった水溶液を振り混ぜて空気中の酸素を取り込むと、インジゴカルミンは酸化されて、酸化型の青色に呈色する。青色になった水溶液を室温(25℃)で静置すると再び水溶液中の還元糖によって還元されるため、中間型の赤色を経由し、還元型の黄色に戻る。このような色素の酸化還元反応を繰り返すことで、色の変化を複数回観察することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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