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公開番号
2024111572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-19
出願番号
2023016159
出願日
2023-02-06
発明の名称
水分散型粘着剤組成物、および、再剥離用粘着シート
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人籾井特許事務所
主分類
C09J
133/10 20060101AFI20240809BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】塗工性に優れ、被着体への密着性と再剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供すること。
【解決手段】本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、水分散型アクリル系ポリマーが、炭素数2以下のメタクリル酸エステルを含むモノマー組成物を乳化重合して得られるポリマーである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、
該水分散型アクリル系ポリマーが、炭素数2以下のメタクリル酸エステルを含むモノマー組成物を乳化重合して得られるポリマーである、水分散型粘着剤組成物。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記炭素数2以下のメタクリル酸エステルの含有割合が、モノマー組成物に含まれる全モノマー成分の10重量%~60重量%である、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項3】
前記水分散型アクリル系ポリマーのガラス転移温度が、-40℃から0℃である、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項4】
前記水分散型アクリル系ポリマーが反応性界面活性剤を用いる乳化重合により得られるポリマーである、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項5】
架橋剤をさらに含む、請求項1に記載の水分散型粘着剤組成物。
【請求項6】
粘着剤層と、基材と、を有し、
該粘着剤層が請求項1から5のいずれか1項に記載の水分散型粘着剤組成物を用いて形成された層である、再剥離用粘着シート。
【請求項7】
下記式から算出される粘着力低下率が90%以上である、請求項6に記載の再剥離用粘着シート。
粘着力低下率(%)=(UV前粘着力(N/20mm)-UV後粘着力(N/20mm))/UV前粘着力(N/20mm)×100
(式中、UV後粘着力は粘着シートに積算光量460mJ/cm
2
(365nm換算)となるよう紫外線照射した後の粘着シートの粘着力をいう)。
【請求項8】
半導体ウエハ加工に用いられる、請求項6に記載の再剥離用粘着シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は水分散型粘着剤組成物、および、水分散型粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着シートに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
粘着シートは、被着体の表面保護、および、固定を目的として広く用いられている。例えば、半導体ウエハの加工工程では、被着体である半導体ウエハをバックグラインド工程、および、ダイシング工程で適切に保持するために用いられる。半導体ウエハの加工工程に用いられる粘着シートは、使用後に半導体ウエハから剥離されるため、再剥離性を有する粘着シートが好ましく用いられている。再剥離性を有する粘着剤としては、溶剤系粘着剤が広く用いられている(例えば、特許文献1)。近年、環境負荷の低減が求められており、水系粘着剤を用いることが試みられている(例えば、特許文献2)。しかしながら、半導体ウエハの加工工程では洗浄および熱冷却のために水が用いられるため、粘着剤層に含まれる水溶性成分が溶出し、十分な粘着力を維持できない場合がある。また、十分な粘着力を発揮するよう粘着剤を調製した場合、塗工性が低下し粘着剤層の外観不良(例えば、スジの形成)が生じ得る。粘着剤層に外観不良が生じた場合、被着体と粘着剤層との間に水が浸入し、ウエハ欠け、および、チップ飛びが生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-31620号公報
特開2009-73920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、塗工性に優れ、被着体への密着性と再剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1.本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含み、この水分散型アクリル系ポリマーは、炭素数2以下のメタクリル酸エステルを含むモノマー組成物を乳化重合して得られるポリマーである。
2.上記1に記載の水分散型粘着剤組成物は、上記炭素数2以下のメタクリル酸エステルの含有割合が、モノマー組成物に含まれる全モノマー成分の10重量%~60重量%であってもよい。
3.上記1または2に記載の水分散型粘着剤組成物において、上記水分散型アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、-40℃から0℃であってもよい。
4.上記1から3のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物において、上記水分散型アクリル系ポリマーは反応性界面活性剤を用いる乳化重合により得られるポリマーであってもよい。
5.上記1から4のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物は、架橋剤をさらに含んでいてもよい。
6.本発明の別の局面においては、再剥離用粘着シートが提供される。本発明の実施形態の再剥離用粘着シートは、粘着剤層と、基材と、を有し、粘着剤層は上記1から5のいずれかに記載の水分散型粘着剤組成物を用いて形成された層である。
7.上記6に記載の再剥離用粘着シートは、下記式から算出される粘着力低下率が90%以上であってもよい。
粘着力低下率(%)=(UV前粘着力(N/20mm)-UV後粘着力(N/20mm))/UV前粘着力(N/20mm)×100
(式中、UV後粘着力は粘着シートに積算光量460mJ/cm
2
(365nm換算)となるよう紫外線照射した後の粘着シートの粘着力をいう)。
8.上記6または7に記載の再剥離用粘着シートは、半導体ウエハ加工に用いられてもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、塗工性に優れ、被着体への密着性と再剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物、および、この水分散型粘着剤組成物を用いた再剥離用粘着シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の1つの実施形態による再剥離用粘着シートの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.水分散型粘着剤組成物
本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、水分散型アクリル系ポリマーと、活性エネルギー線硬化性樹脂と、光重合開始剤とを含む。この水分散型アクリル系ポリマーは、炭素数2以下のメタクリル酸エステルを含むモノマー組成物を乳化重合して得られるポリマーである。すなわち、本発明の実施形態の水分散型粘着剤組成物は、炭素数2以下のメタクリル酸エステルを含むモノマー組成物を乳化重合して得られるアクリル系ポリマーのエマルションを含む。このようなエマルションを用いれば、塗工性に優れ、被着体への密着性と再剥離性とを両立し得る水分散型粘着剤組成物を提供することができる。そのため、半導体ウエハの加工工程のように、水と接触する工程に供される場合であっても被着体を適切に保持し、使用後は例えば紫外線を照射することにより、容易に被着体から剥離することができる。そのため、溶剤の使用量を低減することで環境負荷を低減し、かつ、半導体ウエハの加工工程にも好適に用いることが可能な水分散型粘着剤組成物を提供することができる。乳化重合は、例えば、溶媒である水に上記モノマー組成物と、界面活性剤と、を添加して乳化させた後、モノマー成分を乳化重合することにより行うことができる。
【0009】
A-1.水分散型アクリル系ポリマー
水分散型アクリル系ポリマー(以下、アクリル系ポリマーともいう)は、任意の適切なモノマー成分を水中で乳化重合することにより得ることができる。すなわち、水分散型アクリル系ポリマーは、アクリル系ポリマーのエマルションである。アクリル系ポリマーエマルションの平均粒子径は、好ましくは80nm~400nmであり、より好ましくは100nm~300nmであり、さらに好ましくは100nm~200nmである。本明細書において、水分散型アクリル系ポリマーの平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準のメディアン径(D50)をいう。
【0010】
水分散型アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは-40℃~0℃であり、より好ましくは-35℃~-5℃であり、さらに好ましくは-30℃~-10℃である。ガラス転移温度が上記範囲であれば、紫外線照射前には被着体への密着性に優れた粘着剤組成物が得られる。また、得られる粘着剤組成物の塗工性が向上し、外観に優れた粘着剤層を形成することができる。その結果、例えば、半導体ウエハの加工工程に粘着シートが用いられる場合、粘着剤層と被着体との間に水が浸入し、ウエハ欠けおよびチップ飛びが発生することを抑制し得る。本明細書において、水分散型アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、各重合体を構成するモノマー単位とその割合から、Foxの式により算出される理論値をいう。Foxの式より求められる理論ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)または動的粘弾性測定等の方法により求められる実測ガラス転移温度と一致し得る。なお、後述のとおり、理論値が算出できない場合には、実測ガラス転移温度を用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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