TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024109054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2024001565
出願日2024-01-10
発明の名称クランプセンサの製造方法、クランプセンサおよび測定装置
出願人日置電機株式会社
代理人個人
主分類G01R 1/22 20060101AFI20240805BHJP(測定;試験)
要約【課題】櫛歯接触構造の磁気コアを有し、かつスムースに開閉可能なクランプセンサの提供。
【解決手段】第1のコア部材21を有する第1の検出用部材S1および第2のコア部材22を有する第2の検出用部材S2と、検出用部材S1を収容可能な第1のケース11、およびケース11に対するスライドが可能で検出用部材S2を収容可能に形成された第2のケース12とを備えたクランプセンサ3の製造時に、ケース11(ケース本体11-1)の一対の孔11h,11hから検出用部材S1における周方向の両端部(先端P21a,P21b)が突出した状態となるように検出用部材S1をケース11の収容部11aに収容した状態において、基板60a、金具60bおよびネジ60c,60dによってケース11に対して第1の検出用部材S1を位置決め固定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
閉状態において環状に配置される磁気コアの周方向における一部を構成する第1のコア部材を少なくとも有する第1の検出用部材、および当該第1のコア部材とは別体に形成されて当該磁気コアの当該周方向における他の一部を構成する第2のコア部材を少なくとも有する第2の検出用部材と、
前記第1の検出用部材を収容可能に形成された第1のケース、および当該第1のケースに対する相対的なスライドが可能に構成されると共に前記第2の検出用部材を収容可能に形成された第2のケースとを備え、
前記閉状態に移行させられて環状に配置された状態の前記磁気コアを当該磁気コアに対する検出対象導体の挿通方向に沿って見たときに前記第1のコア部材における前記周方向の両端部のうちのいずれかにおいて当該磁気コアの内周側縁部に対して交差する仮想直線に沿って前記第2のケースが前記第1のケースに対して相対的にスライド可能に構成され、
前記周方向に沿って突出する第1の凸部が前記第1のコア部材における当該周方向の前記両端部にそれぞれ設けられ、かつ当該周方向に沿って突出する第2の凸部が前記第2のコア部材における当該周方向の両端部にそれぞれ設けられると共に、当該第1の凸部および当該第2の凸部のうちの少なくとも一方の凸部が前記挿通方向において並ぶように複数設けられ、
前記閉状態に移行させられて前記磁気コアが環状に配置された状態において、前記第1のコア部材における一端側の前記第1の凸部と前記第2のコア部材における一端側の前記第2の凸部とが前記挿通方向で重なり、かつ当該第1のコア部材における他端側の前記第1の凸部と当該第2のコア部材における他端側の前記第2の凸部とが当該挿通方向で重なると共に、複数の前記少なくとも一方の凸部の間に前記第1の凸部および前記第2の凸部のうちの他方の凸部が挟み込まれた状態となるように構成され、
前記第1の検出用部材における前記一端側の第1の凸部および前記他端側の第1の凸部が当該第1のケースからそれぞれ突出した状態とするための一対の孔を有する部材収容部が前記第1のケースに設けられ、
前記第1の検出用部材が、前記部材収容部内に収容された状態で固定部材によって前記第1のケースに対して位置決め固定されているクランプセンサを製造する際に、
前記一対の孔から前記一端側の第1の凸部および前記他端側の第1の凸部がそれぞれ突出した状態で前記第1の検出用部材が前記部材収容部に収容され、かつ前記複数の少なくとも一方の凸部の間に前記他方の凸部が挟み込まれて前記磁気コアが環状に配置された状態において、前記第1のケースに対して当該第1の検出用部材を前記固定部材によって位置決め固定するクランプセンサの製造方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記第1の検出用部材に固定された配線用基板を備えた前記クランプセンサを製造する際に、
前記第1の検出用部材および当該第1の検出用部材に固定された当該配線用基板が前記部材収容部に収容され、かつ前記複数の少なくとも一方の凸部の間に前記他方の凸部を挟み込まれて前記磁気コアが環状に配置された状態において、当該配線用基板を挿通させた前記固定部材としての固定用ネジを前記第1のケースに対して締め込むことによって当該第1のケースに対して当該第1の検出用部材を位置決め固定する請求項1記載のクランプセンサの製造方法。
【請求項3】
閉状態において環状に配置される磁気コアの周方向における一部を構成する第1のコア部材を少なくとも有する第1の検出用部材、および当該第1のコア部材とは別体に形成されて当該磁気コアの当該周方向における他の一部を構成する第2のコア部材を少なくとも有する第2の検出用部材と、
前記第1の検出用部材を収容可能に形成された第1のケース、および当該第1のケースに対する相対的なスライドが可能に構成されると共に前記第2の検出用部材を収容可能に形成された第2のケースとを備え、
前記閉状態に移行させられて環状に配置された状態の前記磁気コアを当該磁気コアに対する検出対象導体の挿通方向に沿って見たときに前記第1のコア部材における前記周方向の両端部のうちのいずれかにおいて当該磁気コアの内周側縁部に対して交差する仮想直線に沿って前記第2のケースが前記第1のケースに対して相対的にスライド可能に構成され、
前記周方向に沿って突出する第1の凸部が前記第1のコア部材における当該周方向の前記両端部にそれぞれ設けられ、かつ当該周方向に沿って突出する第2の凸部が前記第2のコア部材における当該周方向の両端部にそれぞれ設けられると共に、当該第1の凸部および当該第2の凸部のうちの少なくとも一方の凸部が前記挿通方向において並ぶように複数設けられ、
前記閉状態に移行させられて前記磁気コアが環状に配置された状態において、前記第1のコア部材における一端側の前記第1の凸部と前記第2のコア部材における一端側の前記第2の凸部とが前記挿通方向で重なり、かつ当該第1のコア部材における他端側の前記第1の凸部と当該第2のコア部材における他端側の前記第2の凸部とが当該挿通方向で重なると共に、複数の前記少なくとも一方の凸部の間に前記第1の凸部および前記第2の凸部のうちの他方の凸部が挟み込まれた状態となるように構成され、
前記第1のケースには、前記第1の検出用部材における前記一端側の第1の凸部および前記他端側の第1の凸部が当該第1のケースからそれぞれ突出した状態とするための一対の孔を有する部材収容部が設けられ、
前記第1の検出用部材が、前記部材収容部内に収容され、かつ前記一端側の第1の凸部および前記他端側の第1の凸部が前記一対の孔からそれぞれ突出した状態で固定部材によって前記第1のケースに対して位置決め固定されているクランプセンサ。
【請求項4】
前記第1のケースは、少なくとも前記挿通方向への前記第1の検出用部材の移動を制限する移動制限部が前記部材収容部における前記一対の孔の近傍に設けられている請求項3記載のクランプセンサ。
【請求項5】
前記第1の検出用部材に固定された配線用基板を備え、
前記固定部材は、前記配線用基板を前記第1のケースにネジ止め可能な固定用ネジを備えて構成されている請求項3記載のクランプセンサ。
【請求項6】
請求項3から5のいずれかに記載のクランプセンサと、
前記磁気コアに対して前記挿通方向に挿通された前記検出対象導体についての前記クランプセンサによる検出量に基づいて予め規定された被測定量を測定する測定部とを備えている測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、閉状態において環状に配置される磁気コアを有する一対の検出用部材が一対のケース内にそれぞれ収容されたクランプセンサおよびその製造方法、並びに、そのようなクランプセンサを備えて構成された測定装置に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
この種のクランプセンサとして、閉状態において閉磁気回路を形成する一対の磁気コア(上側の磁気コア、および下側の磁気コア)を備えたクランプセンサが下記の特許文献に開示されている。
【0003】
この場合、上側の磁気コア(以下、「上側磁気コア」ともいう)は、環状磁気回路の上側の一部を構成可能に側面視コ字状に形成されている。また、下側の磁気コア(以下、「下側磁気コア」ともいう)は、環状磁気回路の下側の一部を構成するものであって、平板状の第1コアメンバー、L字状の第2および第3コアメンバー、第1コアメンバーを保持するコアホルダ、第2および第3コアメンバーを位置決めするコアガイド、および第2および第3コアメンバーを第1コアメンバーに対して押圧固定する板バネ部材を備え、各コアメンバーが側面視コ字状となるように配置されて一体化されている。また、このクランプセンサでは、上側磁気コアおよび下側磁気コアが、内側のシールドケース(以下、「内側ケース」ともいう)および外側のシールドケース(以下、「外側ケース」ともいう)によってそれぞれ覆われている。なお、このクランプセンサでは、両外側ケースが外装ケースとして機能するように構成されている。
【0004】
このクランプセンサの組立てに際しては、コアホルダの上に各部材を配置して一体化させた下側磁気コアを内側ケース内に収容する。この際には、内側ケースの上面開口部位から下側磁気コアにおける下方部位を先に挿入するようにして内側ケース内に下側磁気コアを収容する。次いで、内側ケースに窓枠を取り付け、かつ外側ケースを被せた後に、内側ケースおよび窓枠と下側磁気コアとの間、並びに内側ケースと外側ケースとの間にエポキシ樹脂などのポッティング剤を充填して硬化させる。これにより、外側ケースに対して内側ケースや下側磁気コアが位置決め固定された状態となる。続いて、下側磁気コアにおける第2コアメンバーおよび第3コアメンバーの上端部(閉状態において上側磁気コアに接触させられる部位)を研磨加工して平坦化する。これにより、クランプセンサにおける下側のユニットが完成する。
【0005】
また、クランプセンサにおける上側のユニットについては、上側磁気コアを収容した内側ケースに外側ケースを被せた後に、内側ケースと上側磁気コアとの間、並びに内側ケースと外側ケースとの間にポッティング剤を充填して硬化させる。これにより、外側ケースに対して内側ケースや上側磁気コアが位置決め固定された状態となる。次いで、上側磁気コアの下端部(閉状態において下側磁気コアに接触させられる部位)を研磨加工して平坦化する。これにより、クランプセンサにおける上側のユニットが完成する。この後、下側のユニットおよび上側のユニットを開閉可能に一体化させることにより、クランプセンサが完成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平7-104011号公報(第2-4頁、第1-6図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献に開示されているクランプセンサの構造、およびその製造方法には、以下のような改善すべき課題が存在する。具体的には、上記のクランプセンサでは、下側磁気コアや上側磁気コアをケース内に収容した後にポッティング剤を充填して硬化させることでケースに対して磁気コアを位置決め固定する製造方法で製造されている。この場合、このクランプセンサでは、ポッティング剤の硬化後、すなわち、ケースに対して磁気コアが位置決め固定された状態において両磁気コアの接触面が研磨加工によってそれぞれ平坦化されており、これにより、閉状態において両磁気コアを面的に接触させて好適な環状磁気回路を形成することが可能となっている。
【0008】
一方、出願人は、上側磁気コアおよび下側磁気コアの接触部を櫛歯接触構造とした磁気コアを有するクランプセンサを試作した。この場合、上記特許文献に開示のクランプセンサとは異なり、両磁気コアの接触部を櫛歯接触構造としたクランプセンサでは、ケースに対して磁気コアを位置決め固定した状態において両磁気コアの接触部(櫛歯状とすべき部位)を、噛合状態へスムースに移行できるように切削加工等によって整形するのが困難となっている。このため、櫛歯状の磁気コアを有するクランプセンサでは、開状態から閉状態への移行に際して両磁気コアの櫛歯部分を噛合状態へスムースに移行させることができるように、ケースに対して櫛歯部分を正確に位置決めした状態でこれを固定する必要がある。
【0009】
したがって、出願人は、一例として、下側ケースに収容した下側磁気コアの接触部(櫛歯接触構造の部位)に対して、上側ケースに対して位置決め固定された状態の上側磁気コアの接触部(櫛歯接触構造の部位)を噛合させ、その状態において下側磁気コアと下側ケースとの間にポッティング剤を充填して硬化させることにより、上側磁気コアの接触部に対して下側磁気コアの接触部をスムースに噛合させることが可能な位置関係で下側ケースに対して下側磁気コアを固定する製造方法を試みようとした。しかしながら、下側ケースに収容した下側磁気コアに対して上側ケースに位置決め固定されている上側磁気コアを噛合させた状態では、下側ケースにおける開口部位(下側磁気コアを収容したりポッティング剤を充填したりする部位)が上側ケースおよび上側磁気コアによって閉塞された状態となる。このため、下側磁気コアと下側ケースとの間にポッティング剤を充填することができないことが判明した。
【0010】
このように、上記特許文献に開示のクランプセンサの構造、およびその製造方法では、両磁気コアの接触部を櫛歯接触構造に改変したときに、開状態から閉状態への移行に際して両磁気コアの櫛歯部分を噛合状態へスムースに移行させることが可能に製造するのが困難となっており、この点を改善する必要がある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日置電機株式会社
試験装置
23日前
日置電機株式会社
電流測定方法、電流測定システム及びプログラム
2か月前
日置電機株式会社
巻芯、センサ用部品、電流センサおよび電流測定装置
2日前
日置電機株式会社
巻線不良検出装置、巻線不良検出方法及びプログラム
10日前
日置電機株式会社
クランプセンサの製造方法、クランプセンサおよび測定装置
1か月前
株式会社IFG
単板試験器
27日前
個人
電気抵抗の測定方法
3日前
株式会社トプコン
測量装置
18日前
新光電子株式会社
検知装置
26日前
太陽誘電株式会社
検出装置
6日前
エイブリック株式会社
半導体装置
20日前
太陽誘電株式会社
検出装置
23日前
株式会社トプコン
測量装置
18日前
北陽電機株式会社
光電センサ
2日前
CKD株式会社
錠剤検査装置
10日前
スガ試験機株式会社
ガス腐食試験機
23日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
16日前
株式会社キーエンス
超音波流量センサ
6日前
株式会社東芝
センサ
6日前
株式会社日立国際電気
試験装置
20日前
トヨタ自動車株式会社
測定装置
1か月前
株式会社タムラ製作所
電流検出器
26日前
TDK株式会社
磁気センサ
1か月前
TDK株式会社
ガスセンサ
25日前
栗田工業株式会社
pH電極
25日前
中国電力株式会社
経路案内システム
24日前
株式会社チノー
放射光導光型温度計
6日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
1か月前
ミツミ電機株式会社
測距装置
25日前
株式会社豊田自動織機
レーザーセンサ装置
1か月前
ニデック株式会社
測定用治具
3日前
ニデック株式会社
測定用治具
3日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
1か月前
愛知製鋼株式会社
位置推定システム
9日前
株式会社ジークエスト
感温センサー
6日前
株式会社イシダ
電子秤
23日前
続きを見る