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公開番号2024108804
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023013378
出願日2023-01-31
発明の名称水素発生デバイス、水素発生方法、水素発生システムおよび燃料電池システム
出願人国立大学法人東京工業大学,国立大学法人 筑波大学
代理人個人
主分類C25B 1/02 20060101AFI20240805BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】ホウ化水素含有シートを用いた水素供給源の更なる性能向上、水素生成の省エネルギー化を実現し得る水素発生デバイス、水素発生方法、水素発生システムおよび燃料電池システムを提供する。
【解決手段】アノード電極2と、カソード電極3と、該電極間に電圧を印加することが可能な電圧印加手段4と、該電極間の少なくともカソード電極3側に有する、(HB)n(n≧4、但しnは整数)からなる二次元ネットワークを有するホウ化水素含有シートとを具備し、電圧印加手段4による電圧の印加により、カソード電極3からホウ化水素含有シートに電子が供給され、当該電子が注入されたホウ化水素含有シートから水素が発生する水素発生デバイスにより解決される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
アノード電極と、カソード電極と、該電極間に電圧を印加することが可能な電圧印加手段と、該電極間の少なくとも前記カソード電極側に有する、(HB)

(n≧4、但しnは整数)からなる二次元ネットワークを有するホウ化水素含有シートとを具備し、
前記電圧印加手段による電圧の印加により、前記カソード電極から前記ホウ化水素含有シートに電子が供給され、当該電子が注入された前記ホウ化水素含有シートから水素が発生する水素発生デバイス。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記ホウ化水素含有シートは、電解液に分散されていることを特徴とする請求項1に記載の水素発生デバイス。
【請求項3】
前記ホウ化水素含有シートは、ペレット、シート、バルク状の成形体、繊維、不織布、紙、および多孔質状の担持体のいずれかに含まれる請求項1に記載の水素発生デバイス。
【請求項4】
アノード電極およびカソード電極間に電圧を印加して、前記カソード電極から(HB)

(n≧4、但しnは整数)からなる二次元ネットワークを有するホウ化水素含有シートに電子が供給され、当該電子が注入された前記ホウ化水素含有シートから水素を発生させる水素発生方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれかに記載の水素発生デバイスと、
水素の発生を制御する制御部と、
前記水素の発生量を検知するセンサーとを備える水素発生システム。
【請求項6】
請求項5に記載の水素発生システム、および前記水素発生システムから水素が供給される燃料電池を備える燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素発生デバイスおよび水素発生方法に関する。また、前記水素デバイスを備える水素発生システムおよび前記水素発生システムを用いた燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
水素は、燃焼又は反応により排出される物質が水であるため、クリーンエネルギーとして注目されている。水素供給源として高圧ボンベが用いられてきたが、爆発性のある気体であることから、安全性の高い水素供給システムの技術開発が精力的にすすめられている。
【0003】
燃料電池用水素供給方法として、水素吸蔵合金を用いる方法が開示されている(特許文献1)。先般、本発明者らは、200℃以下の比較的低温の熱処理によって水素を取り出せるホウ化水素含有シート(非特許文献1、特許文献2)を提案した。更に、ホウ化水素含有シートにおいて、室温の温和な条件で紫外線照射によって簡便に水素を放出する方法を報告した(特許文献3)。また、ホウ化水素含有シートは導電性を有することを報告した(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-063703号公報
国際公開第2018/074518号
特開2019-218251号公報
【非特許文献】
【0005】
Kondo T., Miyauchi M. et al., Photoinduced hydrogen release from hydrogen boride sheets, Nature Communications, 10, 4880 (2019).
Kondo T. et al., Geometrical Frustration of B-H Bonds in Layered Hydrogen Borides Accessible by Soft Chemistry, Chem 6, 406-418, (2020).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ホウ化水素含有シートは、単位質量あたりの水素貯蔵能力が凡そ8.5wt%と高く、軽量性にも優れるので、水素供給源として、実用化に向けたホウ化水素含有シートの更なる性能向上が望まれる。
本開示は上記背景に鑑みてなされたものであり、ホウ化水素含有シートを用いた水素供給源の更なる性能向上、水素生成の省エネルギー化を実現し得る水素発生デバイス、水素発生方法、水素発生システムおよび燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本開示の課題を解決し得ることを見出し、本開示を完成するに至った。
[1]: アノード電極と、カソード電極と、該電極間に電圧を印加することが可能な電圧印加手段と、該電極間の少なくとも前記カソード電極側に有する、(HB)

(n≧4、但しnは整数)からなる二次元ネットワークを有するホウ化水素含有シートとを具備し、
前記電圧印加手段による電圧の印加により、前記カソード電極から前記ホウ化水素含有シートに電子が供給され、当該電子が注入された前記ホウ化水素含有シートから水素が発生する水素発生デバイス。
[2]: 前記ホウ化水素含有シートは、電解液に分散されていることを特徴とする[1]に記載の水素発生デバイス。
[3]: 前記ホウ化水素含有シートは、ペレット、シート、バルク状の成形体、繊維、不織布、紙、および多孔質状の担持体のいずれかに含まれる[1]に記載の水素発生デバイス。
[4]: アノード電極およびカソード電極間に電圧を印加して、前記カソード電極から(HB)

(n≧4、但しnは整数)からなる二次元ネットワークを有するホウ化水素含有シートに電子が供給され、当該電子が注入された前記ホウ化水素含有シートから水素を発生させる水素発生方法。
[5]: [1]~[3]のいずれかに記載の水素発生デバイスと、
水素の発生を制御する制御部と、
前記水素の発生量を検知するセンサーとを備える水素発生システム。
[6]: [5]に記載の水素発生システム、および前記水素発生システムから水素が供給される燃料電池を備える燃料電池システム。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ホウ化水素含有シートを用いた水素供給源の更なる性能向上、水素生成の省エネルギー化を実現し得る水素発生デバイス、水素発生方法、水素発生システムおよび燃料電池システムを提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(HB)

(n≧4)からなる二次元ネットワークの局所構造を示す模式図。
(HB)

(n≧4)からなる二次元ネットワークの局所構造を示す模式図。
(HB)

(n≧4)からなる二次元ネットワークの局所構造を示す模式図。
第1実施形態の水素発生システムおよび水素発生デバイスの一例を示す模式図。
第2実施形態の水素発生デバイスの一例を示す模式図。
第3実施形態の水素発生デバイスの一例を示す模式図。
第4実施形態の水素発生デバイスの一例を示す模式図。
第5実施形態の水素発生デバイスの一例を示す模式図。
合成例の生成物のX線光電子分光スペクトル(Bδ

のピーク)。
合成例の生成物のX線光電子分光スペクトル(Mgに由来するピーク)。
合成例の生成物の赤外分光スペクトル。
カーボンペーパー電極上の合成例の生成物のSEM像。
実施例1、比較例1の電圧-電位曲線および水素生成量をプロットした図。
実施例1、比較例:電圧を印加したときの経時的水素生成量をプロットした図。
実施例2:電圧を印加したときの経時的水素生成量をプロットした図。
実施例3:電圧を印加したときの経時的水素生成量をプロットした図。
実施例4:電圧を印加したときの経時的水素生成量をプロットした図。
実施例1、比較例2、3:-1.0Vの電圧印加条件における水素生成速度および-0.1mAの電流値に到達するために印加した電圧をプロットした図。
実施例5、参考例1:m/z=3(HD)を発生する電流量をプロットした図。
実施例5、参考例1:m/z=4(D

)を発生する電流量をプロットした図。
実施例5:電解液のFT-IR測定プロファイル。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を適用した実施形態の一例について説明する。各実施形態は組み合わせることができる。なお、本開示の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本開示の範疇に含まれる。また、以降の図における各部材のサイズや比率は、説明の便宜上のものであり、これに限定されるものではない。また、本明細書において膜、シート、フィルム、テープは同義である。
(【0011】以降は省略されています)

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