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公開番号2024099334
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-25
出願番号2023003199
出願日2023-01-12
発明の名称光学素子、光学素子の製造方法、及び、マスク群
出願人シャープディスプレイテクノロジー株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240718BHJP(光学)
要約【課題】 高い回折効率を有し、簡便に製造することができる光学素子、当該光学素子の製造方法、及び、当該光学素子の製造に用いられるマスク群を提供する。
【解決手段】 本発明の光学素子は、異方性分子を含む光学異方性層を備え、上記光学異方性層は、上記異方性分子が上記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向していない領域である第1の領域と、上記異方性分子が上記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向している領域である第2の領域と、を備える。
【選択図】 図4A


特許請求の範囲【請求項1】
異方性分子を含む光学異方性層を備え、
前記光学異方性層は、前記異方性分子が前記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向していない領域である第1の領域と、前記異方性分子が前記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向している領域である第2の領域と、を備えることを特徴とする光学素子。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記光学異方性層は、前記第1の領域及び前記第2の領域に加えて、更に、前記異方性分子が前記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向していない領域である第3の領域を有し、
平面視において、前記光学異方性層の中心部から端部に向かって、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域の順に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
【請求項3】
前記光学異方性層は、前記第1の領域及び前記第2の領域に加えて、更に、第3の領域~第Nの領域を有し、
前記第1の領域~前記第Nの領域は、平面視において、前記光学異方性層の中心部から端部に向かってこの順に配置され、
前記第1の領域~前記第Nの領域のうち第pの領域は、前記異方性分子が前記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向していない領域であり、
第(p+1)の領域は、前記異方性分子が前記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向している領域であり、
Nは、4以上の整数であり、
pは、1以上、(N-1)以下の整数であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
【請求項4】
前記捩れ配向していない領域は、前記光学異方性層の表側の分子配向と裏側の分子配向との差が、0°以上、0.1°未満である領域であり、
前記捩れ配向している領域は、前記光学異方性層の表側の分子配向と裏側の分子配向との差が0.1°以上である領域であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
【請求項5】
前記第1の領域及び前記第2の領域は、環状に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
【請求項6】
前記光学素子は、パンチャラトナムベリー位相光学素子であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の光学素子。
【請求項7】
異方性分子を含む光学異方性層を備え、
前記光学異方性層は、消偏性を有する領域である第1の領域と、前記第1の領域よりも高い消偏性を有する領域である第2の領域と、を備えることを特徴とする光学素子。
【請求項8】
前記光学異方性層は、前記第1の領域及び前記第2の領域に加えて、更に、前記第2の領域よりも低い消偏性を有する第3の領域を有し、
平面視において、前記光学異方性層の中心部から端部に向かって、前記第1の領域、前記第2の領域及び前記第3の領域の順に配置されることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
【請求項9】
前記光学異方性層は、前記第1の領域及び前記第2の領域に加えて、更に、第3の領域~第Nの領域を有し、
前記第1の領域~前記第Nの領域は、平面視において、前記光学異方性層の中心部から端部に向かってこの順に配置され、
前記第1の領域~前記第Nの領域のうち第pの領域は、第1の消偏性を有する領域であり、
第(p+1)の領域は、前記第1の消偏性よりも高い第2の消偏性を有する領域であり、
N、は4以上の整数であり、
pは、1以上、(N-1)以下の整数であることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
【請求項10】
前記第1の領域及び前記第2の領域は、環状に配置されることを特徴とする請求項7に記載の光学素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光学素子、光学素子の製造方法、及び、マスク群に関する。より具体的には、光学素子、当該光学素子の製造方法、及び、当該光学素子の製造に用いられるマスク群に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ヘッドマウントディスプレイ等の表示装置向けに、パンチャラトナムベリー位相光学素子(PBOE:Pancharatnam-Berry phase Optical Elements)等の光学素子を用いた光学システムが提案されている。PBOEは、例えば、液晶分子を含む液晶組成物を用いて形成された光学異方性層を備える。
【0003】
PBOEとして、特許文献1には、同心円状に分布し液晶が配置される複数の領域を有し、各領域における液晶の配向状態が中心領域から周辺領域に向かって周期的に変化し、さらにその変化の周期が中心から周囲に向かって変化している液晶セルからなる光変調素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-197363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高い回折効率を実現するためには、PBOEが面内において周期的で連続した分子配向パターンを有することが重要である。PBOEをマスク露光で作成する場合、面内において周期的なパターンは実現できる一方で、通常は面内において連続配向を実現できず、離散的な配向となるため、光学性能が悪化する。
【0006】
図43は、比較形態のPBOEの回折効率の測定方法を示す模式図である。図44は、比較形態のPBOEの分子配向の種類と回折効率との関係を示すグラフである。ここで、回折効率とは、透過光に対する主要光の割合を表す。図45は、8種類の分子配向を有する比較形態のPBOEの偏光顕微鏡観察写真、及び、当該PBOEの作製に必要なマスクの断面模式図を示す図である。
【0007】
図43及び図44に示すように、比較形態のPBOE10Rを離散的な分子配向パターンで作製する場合、分子の配向方向の種類が多いほどレンズの性能は上がる。マスク露光で実現する分子配向は離散的であるため、通常、分子配向の種類はマスクの枚数と同数となる。例えば、分子配向を8種類有する比較形態のPBOE10Rを作製するには、図45に示すように、8枚のマスクで、8種類の偏光UVを照射する必要がある。そのため、通常はマスクの枚数を増やすことで、分子配向の種類を増やし、面内の離散的な配向を連続配向に近づけていく。しかしながら、当該方法ではマスクの枚数が増えるため、コスト、生産工程の増加といったデメリットが生じる。
【0008】
図46は、特許文献1の光学素子の平面模式図である。上記特許文献1では、光変調素子の製造において、まず、2枚のガラス基板の表面に酸化インジウム錫(ITO)でベタ状電極を形成する。次いで、当該ベタ状電極の上にポリイミド膜を形成する。更に、マスクラビング法により、図46の領域R1、R2及びR3示すように、ガラス基板の中心領域から周辺領域に向かって0°、45°、90°の配向方向角の周期的な分布が得られるようラビング処理する。更に、2枚のガラス基板を重ね合わせ液晶を真空注入する。特許文献1の方法により回折効率の高い光学素子を得るためには、ラビングの回数を増やす必要があり、例えば、製造コストが増大する。特許文献1の方法により回折効率の高い光学素子を簡便に製造することは困難である。
【0009】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、高い回折効率を有し、簡便に製造することができる光学素子、当該光学素子の製造方法、及び、当該光学素子の製造に用いられるマスク群を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明の一実施形態は、異方性分子を含む光学異方性層を備え、上記光学異方性層は、上記異方性分子が上記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向していない領域である第1の領域と、上記異方性分子が上記光学異方性層の膜厚方向に沿って捩れ配向している領域である第2の領域と、を備える光学素子。
(【0011】以降は省略されています)

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