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公開番号2024093949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022210616
出願日2022-12-27
発明の名称電圧調整装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 3/12 20060101AFI20240702BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】予め整定された基準電圧に近接するように効率的に目標タップ位置を決定することが可能な電圧調整装置を提供する。
【解決手段】直列変圧器2と、調整変圧器3と、切換スイッチS1~S6と、を備え、タップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器4と、を含む電圧調整装置100であって、負荷時タップ切換器は、タップに関する処理を行う制御部を備える。制御部は、順送電状態において、電源側における三相の線間電圧夫々を示す1次側電圧値を取得し、取得した三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値と、三相にて共通となるように予め定められている基準電圧値とに基づき、タップの切り換えで決定されるタップ位置に応じた順送電用伝達関数を用いて、三相それぞれにおける基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定し、決定した三相それぞれの目標タップ位置に応じて、調整変圧器におけるタップを切り換える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
三相交流を電源から負荷に配電する配電線に二次巻線が直列に接続される直列変圧器と、
前記配電線に一次巻線が並列に接続された調整変圧器と、
前記調整変圧器の複数の巻線それぞれが有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線それぞれについて選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器とを含む電圧調整装置であって、
前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、順送電状態において、
前記電源側における三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値を取得し、
取得した三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値と、三相にて共通となるように予め定められている基準電圧値とに基づき、前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に応じた順送電用伝達関数を用いて、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定し、
決定した三相それぞれの前記目標タップ位置に応じて、前記調整変圧器における前記タップを切り換える
電圧調整装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記順送電用伝達関数は、三相それぞれのタップによるタップ組合せに応じた入力側電圧値と、三相にて同じ値に設定された出力側電圧値との基準比率を含み、
前記制御部は、
取得した1次側電圧値と前記基準電圧値との比率である検出比率を算出し、
前記検出比率と前記基準比率とに基づき、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
前記順送電用伝達関数に含まれる前記基準比率の算出に用いた入力側電圧値は、タップ組合せに応じて決定される3相それぞれのOLTC電圧の内の2成分による合成ベクトルに基づき導出される
請求項2に記載の電圧調整装置。
【請求項4】
前記制御部は、
三相それぞれにおける前記検出比率と前記基準比率との偏差それぞれを算出し、
算出した偏差それぞれの合算値に基づき、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定する
請求項3に記載の電圧調整装置。
【請求項5】
前記制御部は、
三相それぞれにおける優先度を示す優先係数を取得し、
前記優先係数が乗された偏差それぞれの合算値に基づき、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定する
請求項4に記載の電圧調整装置。
【請求項6】
前記電源側における三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値と、前記負荷側における三相の線間電圧それぞれを示す2次側電圧値とは、前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に応じた偏差を含む伝達関数行列に基づく関連性を有する
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電圧調整装置。
【請求項7】
前記伝達関数行列の成分は、前記タップ位置に対する素通しタップからの偏差を含み、
前記素通しタップからの偏差に対する係数は、前記直列変圧器の変圧比と、前記調整変圧器における1タップ分の変圧比差とを含む
請求項6に記載の電圧調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧調整装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
いわゆる間接切換方式による電圧調整装置は、二次巻線が配電線に直列に接続される直列変圧器と、一次巻線が配電線に並列に接続され、二次巻線に複数のタップが設けられた調整変圧器と、該複数のタップを切り換えて直列変圧器の一次巻線に接続するタップ切換器とを備えている。
【0003】
タップ切換器は、直列変圧器の一次巻線に接続するタップを切り換えるための切換スイッチと、タップ切換を行う過程でタップ間に流れる矯絡電流を制限する限流抵抗器等の限流素子と、該限流素子のタップ間への接続及び切り離しを行う矯絡用スイッチとを有する。限流抵抗器及び矯絡用スイッチは直列に接続されている。タップ切換器は、切換スイッチ及び矯絡用スイッチを所定のシーケンスでオンオフすることにより、調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧の大きさ及び極性を切り換える。
【0004】
限流抵抗器及び矯絡用スイッチの直列回路には、機械接点を有する電磁接触器等の開閉器が並列に接続されている(特許文献1参照)。この開閉器は、切換スイッチが制御不能になった場合及び配電線における短絡事故等の原因によってタップ切換器に大電流が流れた場合に閉路されるようになっている。この場合の機械接点としては、電源喪失の場合に閉路されるようにb接点(常閉接点)が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-312612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された開閉器は、出力電圧が、予め整定された基準電圧に近接するように効率的に目標タップ位置を決定する観点について考慮されていない。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予め整定された基準電圧に近接するように効率的に目標タップ位置を決定することが可能な電圧調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、三相交流を電源から負荷に配電する配電線に二次巻線が直列に接続される直列変圧器と、前記配電線に一次巻線が並列に接続された調整変圧器と、前記調整変圧器の複数の巻線それぞれが有するタップを切り換えて選択するための切換スイッチを備え、前記巻線それぞれについて選択されたタップを結線して交流を出力する負荷時タップ切換器とを含む電圧調整装置であって、前記負荷時タップ切換器は、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、順送電状態において、前記電源側における三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値を取得し、取得した三相の線間電圧それぞれを示す1次側電圧値と、三相にて共通となるように予め定められている基準電圧値とに基づき、前記タップの切り換えにて決定されるタップ位置に応じた順送電用伝達関数を用いて、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定し、決定した三相それぞれの前記目標タップ位置に応じて、前記調整変圧器における前記タップを切り換える。
【0009】
本態様にあたっては、三相の交流電圧を配電する配電線に設けられる電圧調整装置は、直列変圧器、調整変圧器、及び負荷時タップ切換器を含み、負荷時タップ切換器は、調整変圧器のタップを切り換えて選択するための切換スイッチと、切換スイッチをオン又はオフして前記タップを切り換える制御を行う制御部を備える。これにより、負荷時タップ切換器の制御部が、調整変圧器のタップを切り換えることにより、三相における配電線(u相、v相、w相)それぞれの電圧を調整することができる。電圧調整装置が順送電状態において、制御部は、電圧調整装置に接続される電源の側における電圧を示す1次側電圧値(入力側の計測電圧値:入力側計測電圧値)を取得する。電源側の配電線は、U相の配電線、V相の配電線及びW相の配電線を含み、これら配電線の間には、計測用変圧器が設けられている。電源側の計測用変圧器それぞれにより、電源側のUV相間の線間電圧値(UV)、VW相間の線間電圧値(VW)、及びWU相間の線間電圧値(WU)が計測(検出)される。制御部は、ROM等の記憶部に記憶されており、3相において共通の値として設定されている基準電圧値を取得する。当該基準電圧値は、電圧調整装置の装置特性又は仕様に応じて、又は操作者の操作等により予め整定されており、出力側(2次側)の基準電圧値に相当する。このように出力側の基準電圧値を3相において共通、すなわち同じ値とすることにより、各相の基準電圧値(ref[uv、vw、wu])の大きさを1辺とする三角形(ref△uvw)は、正三角形となる。制御部は、各相における線間電圧それぞれにおいて、入力側計測電圧値として取得した1次側電圧値と、3相にて共通となる出力側の基準電圧値それぞれとに基づき、記憶部に予め記憶されている順送電用伝達関数を用いて、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定(選択)する。順送電用伝達関数は、順送電状態かつ、出力側(2次側)の基準電圧値が3相において共通の値(同じ値)として設定されている条件下において、各相それぞれのタップが取り得るタップ番号による全ての組合せ(全てのタップ組合せ)に対応している。従って、当該順送電用伝達関数を用いることにより、各相における出力電圧値(2次側電圧値)が、3相にて共通となる出力側の基準電圧値に近接するように、三相それぞれにおける目標タップ位置それぞれを効率的に決定(選択)することができる。
【0010】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記順送電用伝達関数は、三相それぞれのタップによるタップ組合せに応じた入力側電圧値と、三相にて同じ値に設定された出力側電圧値との基準比率を含み、前記制御部は、取得した1次側電圧値と前記基準電圧値との比率である検出比率を算出し、前記検出比率と前記基準比率とに基づき、三相それぞれにおける前記基準電圧値に対応する目標タップ位置それぞれを決定する。
(【0011】以降は省略されています)

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