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公開番号2024091054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207337
出願日2022-12-23
発明の名称グリース組成物
出願人シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ,SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
代理人個人,個人
主分類C10M 171/00 20060101AFI20240627BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】低温環境下において優れた性能を有するグリース組成物を提供する。
【解決手段】本発明のグリース組成物のある形態は、増ちょう剤と基油から構成されるグリースにおいて、温度-20℃、周波数1Hzの条件でレオメーターを用いて測定したときの損失正接が1を示すひずみ量が1.0~3.5%の範囲にある。また、グリース組成物は、温度-20℃、せん断速度10s- 1の条件でレオメーターを用いて測定したときの起動トルクが10.0~45.0mN・mの範囲で、なおかつ、前記基油が鉱油及び合成油から選択される1種類以上からなり、40℃動粘度が90mm2/s以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油と増ちょう剤とを含み、温度-20℃、周波数1Hzの条件下で、レオメーターを用いて実施された粘弾性試験における損失正接が1を示すときのひずみが、1.0~3.5%である、グリース組成物。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
温度-20℃、せん断速度10s
―1
の条件下で、レオメーターを用いて実施された粘弾性試験における起動トルクが、10.0~45.0mN・mである、請求項1記載のグリース組成物。
【請求項3】
前記基油が、鉱油及び合成油から選択される1種以上である、請求項1又は2記載のグリース組成物。
【請求項4】
前記基油の40℃動粘度が90mm

/s以上である、請求項1又は2記載のグリース組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グリース組成物に関して、特に各種産業機械・自動車部品等の転がり軸受、すべり軸受、歯車等の幅広い機械部品に対して、低温環境下における性能に優れたグリース組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
自動車をはじめとした各産業用機械に使用される部品においては、低温から高温まで広い範囲での性能の維持と品質安定性への要求が年々加速されている。これまで高温での対策については、熱安定性に優れた様々な増ちょう剤に関する技術や、合成油や高機能酸化防止剤などを組み合わせた技術が公開されてきたが、低温性については、まだ課題が多い。具体的には、低温ではトルク増大やスティックスリップによる異音発生、さらにフレッチング摩耗の増大などの潤滑性不良に至る場合も少なくない。
【0003】
例えば風力発電の用途においては、極寒地に設置される場合、軸受等に封入されるグリースが十分な性能を発揮できず、フレッチング摩耗が生じたり、トルク増大による発電効率低下に繋がる等の課題がある。また、自動車用途では、近年特に電動化が加速する中で、駆動部をはじめとして、あらゆる部品が電動機で作動や制御されるようになってきており、各部品の摩擦損失や異音を出来るだけ排除し、低燃費(低電費)や静粛性が図られている。特に低温においては、エンジン搭載車では、エンジンを作動する際に発生する熱源によって暖気された軸受等の周辺部品は、グリースに低温性が求められなかったが、電動車では熱源がなく即時作動と言ったケースが多々あり、過大な作動トルクや摩擦にかかるエネルギーロスが大きくなる。さらにエンジン音が無くなったことにより、部品の駆動音や作動音は運転者や同乗者に伝わり易くなっている。特に低温においては、封入グリースが十分な性能を発揮できず、起動時の一時的なスタベーションによる金属間接触、またはシール材やブーツ材との摩擦(スティックスリップ)により生じる異音が明瞭に観測されることがある。このように、低温での性能に優れたグリース組成物が求められる。
【0004】
特許文献1は、40℃における動粘度が25mm

/s以下であるポリアルファオレフィン油を基油として用いたグリース組成物が良好な性能を有することを開示している。
【0005】
特許文献2は、温度25℃、周波数10Hz、ひずみ量100%の条件でレオメーターを用いて測定した時の貯蔵弾性率が500~100000Paとなるようグリースに用いた基油及び増ちょう剤の種類と混合割合を調整することで、ディスクブレーキのブレーキ鳴きの音の発生を抑制できることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2007-511638号公報
特開2012-241167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載のグリース組成物では、高荷重下における十分な耐久性を発揮することが期待できない。従って、特許文献1記載のグリース組成物は高荷重な使用条件下での耐久性と低温時の性能を両立できない。
【0008】
また、特許文献2記載のグリース組成物は、ブレーキ鳴きの発生を効果的に抑制することを目的としたものであり、低温時の性能が十分ではない場合がある。
【0009】
本発明はこのような課題を鑑みて成されたものであり、特に各種産業機械・自動車部品等の転がり軸受、すべり軸受、歯車等の幅広い機械部品に対して、低温環境下における性能に優れたグリース組成物を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基油と増ちょう剤からなるグリース組成物において、レオメーターによる低温時の挙動を定量化する手法を用い、軸受等に封入した際に優れた性能を発揮するグリース組成物を見出し、本発明を完成させた。
(【0011】以降は省略されています)

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