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公開番号2024089894
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205414
出願日2022-12-22
発明の名称抗ウイルス性繊維製品の製造方法
出願人日華化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D06M 13/292 20060101AFI20240627BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】抗ウイルス性に優れ、且つ、黄変が抑制された繊維製品の製造方法を開示する。
【解決手段】本開示の抗ウイルス性繊維製品の製造方法は、繊維に対して処理液を接触させること、を含む。前記処理液は、所定のリン酸エステル化合物を含む。前記処理液のpHは、9.0以下である。前記処理液に含まれる前記リン酸エステル化合物の濃度は、0.01質量%以上である。前記処理液と前記繊維との浴比は、1.0以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
抗ウイルス性繊維製品の製造方法であって、
繊維に対して処理液を接触させること、を含み、
前記処理液が、下記一般式(1)で表されるリン酸モノエステル又はその塩と、下記一般式(2)で表されるリン酸ジエステル又はその塩と、のうちの少なくとも一方のリン酸エステル化合物を含み、
前記処理液のpHが、9.0以下であり、
前記処理液に含まれる前記リン酸エステル化合物の濃度が、0.01質量%以上であり、
前記処理液と前記繊維との浴比(処理液/繊維)が、質量比で1.0以上である、
抗ウイルス性繊維製品の製造方法。
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式(1)において、R

は、炭素数8~20のアルキル基であり、A

は、炭素数2~4のアルキレン基であり、xは、0~10の整数であり、
式(2)において、R

及びR

は、各々独立して、炭素数8~20のアルキル基であり、A

及びA

は、各々独立して、炭素数2~4のアルキレン基であり、y及びzは、各々独立して、0~10の整数である。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記繊維を洗浄すること、及び、洗浄後の前記繊維をすすぐこと、を含み、
前記繊維をすすぐ際に、前記繊維に対して前記処理液を接触させる、
請求項1に記載の抗ウイルス性繊維製品の製造方法。
【請求項3】
前記R

、R

及びR

が、分岐を有する、
請求項1又は2に記載の抗ウイルス性繊維製品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は抗ウイルス性繊維製品の製造方法を開示する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、衛生意識の向上から衣服等の各種製品に対する抗ウイルス加工が求められている。例えば、特許文献1には、衣服に使用される抗ウイルス洗浄剤組成物として、(A)第4級アンモニウム塩0.5~5質量%、(B)非イオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤1~20質量%、(C)アルカリ剤0.07~10.0質量%、並びに、(D)水を含有するものが開示されている。特許文献2には、抗ウイルス性が付与された抗ウイルス加工製品を得る方法であって、樹脂成形品に、分子量1500以下の第四級アンモニウムハロゲン化物からなる抗ウイルス性化合物を含有する処理液体を接触させた状態で、常圧又は加圧下で加熱処理を行うことにより、前記抗ウイルス性化合物を、前記樹脂成形品の少なくとも表面に固定させることを特徴とする抗ウイルス加工製品の製法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-052118号公報
国際公開第2016/009928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
繊維に対して抗ウイルス加工を施すと、その後、繊維に黄変が生じる場合がある。従来技術においては、繊維に対して優れた抗ウイルス性を付与するとともに黄変を抑制することについて、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、上記課題を解決するための手段として、以下の複数の態様を開示する。
<態様1>
抗ウイルス性繊維製品の製造方法であって、
繊維に対して処理液を接触させること、を含み、
前記処理液が、下記一般式(1)で表されるリン酸モノエステル又はその塩と、下記一般式(2)で表されるリン酸ジエステル又はその塩と、のうちの少なくとも一方のリン酸エステル化合物を含み、
前記処理液のpHが、9.0以下であり、
前記処理液に含まれる前記リン酸エステル化合物の濃度が、0.01質量%以上であり、
前記処理液と前記繊維との浴比(処理液/繊維)が、質量比で1.0以上である、
抗ウイルス性繊維製品の製造方法。
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式(1)において、R

は、炭素数8~20のアルキル基であり、A

は、炭素数2~4のアルキレン基であり、xは、0~10の整数であり、
式(2)において、R

及びR

は、各々独立して、炭素数8~20のアルキル基であり、A

及びA

は、各々独立して、炭素数2~4のアルキレン基であり、y及びzは、各々独立して、0~10の整数である。
<態様2>
前記繊維を洗浄すること、及び、洗浄後の前記繊維をすすぐこと、を含み、
前記繊維をすすぐ際に、前記繊維に対して前記処理液を接触させる、
態様1の抗ウイルス性繊維製品の製造方法。
<態様3>
前記R

、R

及びR

が、分岐を有する、
態様1又は2の抗ウイルス性繊維製品の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の抗ウイルス性繊維製品の製造方法によれば、繊維に対して優れた抗ウイルス性を付与することができるとともに、黄変を抑制することもできる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の抗ウイルス性繊維製品の製造方法の一実施形態について説明するが、本開示の製造方法は当該実施形態に限定されるものではない。
【0008】
一実施形態に係る抗ウイルス性繊維製品の製造方法は、繊維に対して処理液を接触させること、を含む。前記処理液は、下記一般式(1)で表されるリン酸モノエステル又はその塩と、下記一般式(2)で表されるリン酸ジエステル又はその塩と、のうちの少なくとも一方のリン酸エステル化合物を含む。前記処理液のpHは、9.0以下である。前記処理液に含まれる前記リン酸エステル化合物の濃度は、0.01質量%以上である。前記処理液と前記繊維との浴比(処理液/繊維)は、質量比で1.0以上である。
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式(1)において、R

は、炭素数8~20のアルキル基であり、A

は、炭素数2~4のアルキレン基であり、xは、0~10の整数であり、
式(2)において、R

及びR

は、各々独立して、炭素数8~20のアルキル基であり、A

及びA

は、各々独立して、炭素数2~4のアルキレン基であり、y及びzは、各々独立して、0~10の整数である。
【0009】
1.処理対象
本実施形態において、抗ウイルス加工が施される対象は、繊維である。繊維の種類は特に限定されるものではなく、天然繊維であってもよいし化学繊維であってもよい。繊維の具体例としては、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、ポリアミド(ナイロン等)、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン等の合成繊維、及びこれらの複合繊維、混紡繊維が挙げられる。ポリアミドとしてはナイロン6、ナイロン6,6等が挙げられる。ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸等が挙げられる。繊維は、糸、綿状、編物(交編を含む)、織物(交織を含む)、不織布、紙、木材などの形態を採るものであってもよい。また、繊維は、衣服、鞄、袋物、テント、カーテン、布団、敷布などの最終製品の形態を採るものであってもよい。繊維は染色されたものであってもよい。繊維は、その表面に何らかの修飾処理が施されたものであってもよい。中でも、繊維が綿、ポリアミド、ポリエステル及びポリウレタンのうちの少なくとも1種を含む場合に黄変に係る課題が生じ易いところ、本開示の方法によって当該黄変を適切に抑制することができる。
【0010】
2.処理液
本実施形態においては、上記の繊維に対して処理液を接触させることで、当該繊維に抗ウイルス性を付与する。処理液は、上記一般式(1)で表されるリン酸モノエステル又はその塩と、上記一般式(2)で表されるリン酸ジエステル又はその塩と、のうちの少なくとも一方のリン酸エステル化合物を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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