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公開番号2024077279
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2022189271
出願日2022-11-28
発明の名称舗装層の再生工法とそれによって得られる再生舗装層
出願人株式会社高速道路総合技術研究所,ニチレキ株式会社
代理人弁理士法人須磨特許事務所
主分類E01C 23/00 20060101AFI20240531BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】 施工対象となる既設舗装が水分過剰と思われる状態にあるときにも、十分な締め固め性と重機走行性を確保して、再生舗装層を構築することができる舗装層の再生工法と、それによって得られる再生舗装層を提供することを課題とする。
【解決手段】 既設舗装の一部を再生骨材として使用する舗装層の再生工法であって、使用する前記再生骨材の含水比が目標とする含水比を上回るとき、吸水性材料を添加して、前記再生骨材が含む水分の質量から前記吸水性材料が吸収する水分の質量を除いて求められる前記再生骨材の見掛けの含水比を前記目標とする含水比と一致させる工程を含む舗装層の再生工法と、それによって得られる再生舗装層を提供することによって上記課題を解決する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
既設舗装の一部を再生骨材として使用する舗装層の再生工法であって、
使用する前記再生骨材の含水比が目標とする含水比を上回るとき、吸水性材料を添加して、前記再生骨材が含む水分の質量から前記吸水性材料が吸収する水分の質量を除いて求められる前記再生骨材の見掛けの含水比を前記目標とする含水比と一致させる工程を含む舗装層の再生工法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
ローラ転圧による締固め工程を含む、請求項1記載の舗装層の再生工法。
【請求項3】
前記吸水性材料が、吸水性を有する無機系の粒状材料及び/又は吸水性を有する有機系の材料である請求項1又は2記載の舗装層の再生工法。
【請求項4】
前記吸水性を有する無機系の粒状材料が、珪藻土焼成セラミック、ゼオライト、メサライト、パーライト、ガラス発泡軽量材、焼成フライアッシュなどの多孔質セラミックスから選ばれる1種又は2種以上の粒状材料である請求項3記載の舗装層の再生工法。
【請求項5】
前記吸水性を有する有機系の材料が、ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系、又はポリアミン系の人工ポリマー、又は、ポリアスパラギン酸塩系、ポリグルタミン酸塩系、ポリアルギン酸塩系、デンプン系、セルロース系、又はポリグリコール系の天然ポリマーから選ばれる1種又は2種以上である請求項3記載の舗装層の再生工法。
【請求項6】
再生される舗装層が、表層、基層、又は路盤層である請求項1又は2記載の舗装層の再生工法。
【請求項7】
再生骨材と吸水性材料とを含む、再生舗装層。
【請求項8】
前記吸水性材料が、
珪藻土焼成セラミック、ゼオライト、メサライト、パーライト、ガラス発泡軽量材、焼成フライアッシュなどの多孔質セラミックスから選ばれる1種又は2種以上の無機系の粒状材料であるか、
ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系、又はポリアミン系の人工ポリマー、又は、ポリアスパラギン酸塩系、ポリグルタミン酸塩系、ポリアルギン酸塩系、デンプン系、セルロース系、又はポリグリコール系の天然ポリマーから選ばれる1種又は2種以上の有機系の材料であるか、
又はそれらの双方である、
請求項7記載の再生舗装層。
【請求項9】
骨材と吸水性材料とを混合して、前記吸水性材料が吸収する水分の質量を除いて求められる前記骨材の見掛けの含水比を低減させることを特徴とする、含水比に依存する骨材物性の改善方法。
【請求項10】
前記吸水性を有する材料が、
珪藻土焼成セラミック、ゼオライト、メサライト、パーライト、ガラス発泡軽量材、焼成フライアッシュなどの多孔質セラミックスから選ばれる1種又は2種以上の無機系の粒状材料であるか、
ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系、又はポリアミン系の人工ポリマー、又は、ポリアスパラギン酸塩系、ポリグルタミン酸塩系、ポリアルギン酸塩系、デンプン系、セルロース系、又はポリグリコール系の天然ポリマーから選ばれる1種又は2種以上の有機系の材料であるか、
又はそれらの双方である、
請求項9記載の改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は舗装層の再生工法とそれによって得られる再生舗装層に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
老朽化したアスファルト舗装の路盤を、その上のアスファルト混合物層を含めて、掘削、破砕し、これにアスファルト乳剤又はフォームドアスファルトや、さらにはセメントなどの添加材料を現位置で混合して敷き均し、締め固めて再生路盤層を構築する工法は、例えば、特許文献1、2に見られるとおり、従来から行われている工法である。
【0003】
上記工法は、既設舗装の大部分をそのまま現位置で利用するので、材料の搬出・搬入が少なく、省エネルギーであり、資源の有効活用やCO

排出量の削減にも貢献できるという利点を備えている。また、打換え工法と比べて安価に施工できるという点も利点である。
【0004】
しかしながら、上記工法は、既設舗装の大部分をそのまま現位置で利用するので、施工時の既設舗装の状態によって施工性や構築される再生路盤層の物性が大きく左右されるという問題を有している。
【0005】
例えば、施工直前に降雨があったときには、既設舗装が水分を比較的多く含んだ状態となり、この状態のまま既設舗装を掘削、破砕すると、水分を比較的多く含んだ破砕物が得られることになる。したがって、この破砕物を再生骨材として、これにアスファルト乳剤やセメントなどを混合すると、混合物の含水比は最適含水比を大きく上回ることが予想される。
【0006】
因みに、最適含水比とは混合物を締め固めたときに乾燥密度が最大となるときの含水比である。混合物の含水比が最適含水比を上回っていると、混合物を十分に密度高く締め固めることができず、所期の強度を備えた再生路盤層や再生表層などを構築することが困難となる。さらには、混合物の含水比が大き過ぎると、混合物の流動性が高まり、混合物の上をスタビライザやローラ転圧機などの施工用重機が走行できなくなり、重機を用いた施工ができないという不都合も生じる。
【0007】
既設舗装が乾燥状態にあり、含水量が少なすぎるときに、散水などによって含水量を調整すれば良く、対応は比較的容易である。しかし、既設舗装が水分を多く含み、その破砕物とアスファルト乳剤やセメントなどとの混合物の含水比が最適含水比を上回る場合には、既設舗装或いはその破砕物である再生骨材の含水比を減少させる方向に調整することは一般に困難である。既設舗装或いはその破砕物の含水比を低下させる方法としては、例えば、施工日をずらして既設舗装の水分が自然に低下するのを待つか、水分を多く含む路盤材等を取り除き、乾いた路盤材などと入れ替えるか、或いは、破砕した路盤材などをスタビライザで混合して抜気するなどの方法があるが、いずれも多大な労力や時間を必要とし、施工効率の著しい低下が避けられないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2000-314105号公報
特開2002-69922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の舗装層の再生工法の問題点を解決するために為されたもので、施工対象となる既設舗装が水分過剰と思われる状態にあるときにも、十分な締め固め性と重機走行性を確保して、再生舗装層を構築することができる舗装層の再生工法と、それによって得られる再生舗装層を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、種々検討した結果、既設舗装或いはその破砕物である再生骨材の含水比を減少させる方向に調整することが一般に困難であるのは、従来の対応方法が全て既設舗装又はその破砕物である再生骨材に含まれる水分を乾燥その他の方法によって系外に除去することに重点を置いているからではないかと思い至った。そこで、従来の対応方法とは発想を180度転換し、既設舗装又はその破砕物である再生骨材に含まれる水分を系内に残したまま、水分含量を低下させたときに得られるのと同等の締め固め性や施工性を実現する方法を検討した。その結果、意外にも、過剰量の水分を吸収するに足る量の吸水性の材料を添加すると、既設舗装又はその破砕物である再生骨材に含まれる水分を系外に除去することなく、適量の水分を含む再生骨材を用いたときに得られるのと変わらぬ施工性で、所期のレベルの物性を備えた再生舗装層を構築することができることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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