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公開番号2024121539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028691
出願日2023-02-27
発明の名称混合桁の接合構造及びその構築方法
出願人公益財団法人鉄道総合技術研究所
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類E01D 2/04 20060101AFI20240830BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】鋼殻セルの区画された内空に簡単に貫通鉄筋を配置することができる混合桁の接合構造を提供する。
【解決手段】コンクリート桁部と鋼桁部とを橋軸方向に接合させた混合桁の接合構造である。
そして、橋軸直交方向に区画された鋼殻セル3と、鋼殻セルの区画された内空に充填される中詰めコンクリートとを備え、鋼殻セルの区画壁31(31A)には複数の貫通孔32が穿孔されるとともに、貫通孔には複数の区画に跨って配置される貫通鉄筋4が挿通されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
コンクリート桁部と鋼桁部とを橋軸方向に接合させた混合桁の接合構造であって、
橋軸直交方向に区画された鋼殻セルと、
前記鋼殻セルの区画された内空に充填される中詰めコンクリートとを備え、
前記鋼殻セルの区画壁には複数の貫通孔が穿孔されるとともに、前記貫通孔には複数の区画に跨って配置される貫通鉄筋が挿通されていることを特徴とする混合桁の接合構造。
続きを表示（約 560 文字）【請求項２】
前記鋼殻セルの前記内空には、橋軸方向に延びる孔あき鋼板ジベルが配置されており、前記貫通鉄筋は前記孔あき鋼板ジベルのジベル孔にも挿通されていることを特徴とする請求項１に記載の混合桁の接合構造。
【請求項３】
前記鋼殻セルの外側面となる前記区画壁の前記貫通孔は、閉塞板によって塞がれていることを特徴とする請求項１又は２に記載の混合桁の接合構造。
【請求項４】
請求項１又は２に記載の混合桁の接合構造の構築方法であって、
外側に露出した前記貫通孔から前記鋼殻セルの内空に向けて、橋軸直交方向に前記貫通鉄筋を差し込む工程と、
橋脚上に設置された前記鋼殻セルの内空に中詰めコンクリートを充填する工程とを備えたことを特徴とする混合桁の接合構造の構築方法。
【請求項５】
請求項３に記載の混合桁の接合構造の構築方法であって、
外側に露出した前記貫通孔から前記鋼殻セルの内空に向けて、橋軸直交方向に前記貫通鉄筋を差し込む工程と、
外側に露出した複数の前記貫通孔を前記閉塞板によって塞ぐ工程と、
橋脚上に設置された前記鋼殻セルの内空に中詰めコンクリートを充填する工程とを備えたことを特徴とする混合桁の接合構造の構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、コンクリート桁部と鋼桁部とを橋軸方向に接合させた混合桁の接合構造及びその構築方法に関するものである。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１，２及び非特許文献１，２に開示されているように、コンクリート桁と鋼桁という異なる種類の桁を組み合わせることで、力学特性や経済性に優れた連続桁橋を構築するということが行われている。
【０００３】
こうしたコンクリート桁と鋼桁とを橋軸方向に接合させる混合桁においては、コンクリート桁と鋼桁との接合構造が、応力集中を生じさせることがないうえに、異なる種類の桁間の応力伝達を滑らかに行わせることができる構造となっていることが求められる。
【０００４】
例えば非特許文献１，２及び特許文献１には、コンクリート桁と鋼桁との接合構造として、鋼殻セルの内空に中詰めコンクリートが充填された接合部が開示されている。このような接合部においては、中詰めコンクリートと鋼殻セルとを一体化させるために、孔あき鋼板ジベルやスタッドジベルが、鋼殻セルの内空に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１３－１１１７１号公報
特開２０１１－６３９８７号公報
【非特許文献】
【０００６】
望月外４名、孔明き鋼板ジベルを用いた混合桁接合部の静的力学特性に関する実験的検討、土木学会構造工学論文集Vol.46A、p.1479-1490、2000年3月
佐々木外２名、アンバランスな支間割りを有するＰＣ・鋼混合箱桁橋の施工－塩坪橋－、株式会社ピーエス三菱技報第3号、08、2005年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、孔あき鋼板ジベルを、鋼殻セルの区画された狭いスペースにおいて溶接によって取り付ける作業は、手間がかかる。また、孔あき鋼板ジベルを取り付けた後に、そのジベル孔に貫通鉄筋を通す方法では、鋼殻セル内の狭いスペースにおいて、区画ごとに多数のジベル孔に長い貫通鉄筋を差し込む必要があることから、非常に労力を要する作業となる。
【０００８】
また、鋼殻セルの狭い区画内で貫通鉄筋の定着長を確保するためには、貫通鉄筋の端部を機械式定着にしたり、フック形状としたりする必要がある場合があり、貫通鉄筋の差し込み作業の労力が増す要因となっている。一方、短い貫通鉄筋を機械式継手によって接合する場合は、機械式継手を接ぐ作業が増える。
【０００９】
そこで、本発明は、鋼殻セルの区画された内空に簡単に貫通鉄筋を配置することができる混合桁の接合構造及びその構築方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
前記目的を達成するために、本発明の混合桁の接合構造は、コンクリート桁部と鋼桁部とを橋軸方向に接合させた混合桁の接合構造であって、橋軸直交方向に区画された鋼殻セルと、前記鋼殻セルの区画された内空に充填される中詰めコンクリートとを備え、前記鋼殻セルの区画壁には複数の貫通孔が穿孔されるとともに、前記貫通孔には複数の区画に跨って配置される貫通鉄筋が挿通されていることを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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