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公開番号2024071962
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-27
出願番号2022182507
出願日2022-11-15
発明の名称切削装置
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類B24B 55/06 20060101AFI20240520BHJP(研削;研磨)
要約【課題】顕微鏡を収容するボックスの開口を確実に遮蔽して顕微鏡の対物レンズへの切削屑の付着を防ぐこと。
【解決手段】カメラユニット30を備える切削装置1において、カメラユニット30は、ウェーハWの上面に対向する対物レンズ32bを下端に備えた顕微鏡32と、対物レンズ32bの真下に撮像用の開口34を形成するボックス33と、開口34を開閉する開閉機構とを備え、開閉機構は、開口34を塞ぐ板状蓋35と、該板状蓋35を作用位置P1と退避位置P2とに移動させる水平移動機構37と、該水平移動機構37により板状蓋35を作用位置P1に水平移動させたときには板状蓋35を上昇させて開口34を塞ぐ斜面42aを有し、該斜面42aによって作用位置P1から退避位置P2に水平移動しているときに板状蓋35を下降させて該板状蓋35を開口34から下方向に離間させる開閉段差部42を備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
上面にデバイスと該デバイスを区画するストリートとを形成したウェーハの下面を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハのストリートを切削ブレードで切削する切削機構と、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面を撮像してストリートを検知するカメラユニットと、を備える切削装置において、
該カメラユニットは、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面に対向する対物レンズを下端に備えた顕微鏡と、該顕微鏡の少なくとも下部を包囲しつつ該対物レンズの真下に撮像用の開口を形成するボックスと、該開口を開閉する開閉機構と、を備え、
該開閉機構は、該開口を塞ぐ板状蓋と、該板状蓋を昇降自在に吊持し水平方向に該開口に対応した作用位置と該開口から離れた退避位置とに移動させる水平移動機構と、該水平移動機構により該板状蓋を該作用位置に水平移動させたときには該板状蓋を上昇させ該開口を塞ぐ斜面を有し、該斜面によって該作用位置から該退避位置に水平移動しているときに該板状蓋を下降させ該板状蓋を該開口から下方向に離間させる開閉段差部と、を備える切削装置。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
該ボックス内にエアを供給するエア供給部と、該ボックス内へのエアの供給をON/OFFするバルブと、該開口を開閉する際または該開口を開いているときに該バルブをONして該ボックス内にエアを供給し、該開口を該板状蓋で閉じると該バルブをOFFする制御部と、を備える請求項1記載の切削装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェーハの上面を格子状のストリート(分割予定ライン)に沿って切削する切削装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程においては、円板状の半導体ウェーハ(以下、単に「ウェーハ」と称する)の表面が格子状に配列されたストリート(分割予定ライン)によって多数の矩形領域に区画され、各矩形領域にICやLSIなどのデバイスがそれぞれ形成される。そして、このように多数のデバイスが形成されたウェーハをダイサーと称される切削装置の切削ブレードでストリートに沿って切削することによって、複数の半導体チップが形成される。
【0003】
ところで、切削装置によるウェーハの切削加工においては、切削加工によって発生する切削屑のウェーハへの付着を防ぐとともに、切削加工部の冷却を目的として、切削ブレードとウェーハとの切削領域に切削水が供給される。また、近年、微細化や小型化が進むデバイスが複数形成されているウェーハの切削加工においては、分割するための切断位置を高精度に調整する必要があることから、切削装置に高倍率の顕微鏡を取り付け、切削ブレードによる加工領域に隣接した撮像領域において切削位置を顕微鏡によって撮像し、撮像した画像に基づいてアライメント調整を行うようにしている。
【0004】
ところが、切削水を多量に使用する切削加工においては、加工領域において切削水の噴霧が発生し、隣接する撮像領域に加工領域の噴霧が流れ込む可能性がある。このため、防塵と防滴を目的として、顕微鏡をボックスに収容し、ボックスに形成された開口をシャッター手段によって開閉する構成が提案されている(例えば、特許文献1~3参照)。すなわち、撮像中以外はボックスの開口を遮蔽してボックス内への切削水の噴霧の流入を防ぎ、撮像の際には、開口を開き、この開口を介して撮像を行うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-088361号公報
特開2013-098438号公報
特開2013-116518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~3において提案された切削装置においては、シャッター手段である遮蔽部材がガイド部材によって水平方向にガイドされているが、切削加工によって発生した切削屑が遮蔽部材とガイド部材との間に入り込み、遮蔽部材の動きを悪くして開口の遮蔽が不十分になる場合がある。また、遮蔽部材が移動によって削れて摩耗し、開口の遮蔽が不十分になることがある。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、顕微鏡を収容するボックスの開口を確実に遮蔽して顕微鏡の対物レンズへの切削屑の付着を防ぐことができる切削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、上面にデバイスと該デバイスを区画するストリートとを形成したウェーハの下面を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウェーハのストリートを切削ブレードで切削する切削機構と、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面を撮像してストリートを検知するカメラユニットと、を備える切削装置において、該カメラユニットは、該チャックテーブルに保持されたウェーハの上面に対向する対物レンズを下端に備えた顕微鏡と、該顕微鏡の少なくとも下部を包囲しつつ該対物レンズの真下に撮像用の開口を形成するボックスと、該開口を開閉する開閉機構と、を備え、該開閉機構は、該開口を塞ぐ板状蓋と、該板状蓋を昇降自在に吊持し水平方向に該開口に対応した作用位置と該開口から離れた退避位置とに移動させる水平移動機構と、該水平移動機構により該板状蓋を該作用位置に水平移動させたときには該板状蓋を上昇させ該開口を塞ぐ斜面を有し、該斜面によって該作用位置から該退避位置に水平移動しているときに該板状蓋を下降させ該板状蓋を該開口から下方向に離間させる開閉段差部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、カメラユニットによってウェーハの表面を撮像してストリートを検出するとき以外は、カメラユニットのボックスに形成された撮像用の開口を作用位置において板状蓋によって遮蔽するようにしたため、ウェーハの切削加工時に発生する切削水を多く含んだ雰囲気が開口からカメラユニットのボックス内に侵入することがない。このため、対物レンズがくもったり、切削水に含まれる切削屑、切削屑を含む切削水の噴霧が対物レンズに付着するという不具合の発生が確実に防がれる。そして、水平移動機構によって板状蓋を水平移動させ、昇降機構を構成する開閉段差部によって板状蓋を作用位置において上下動させて撮像用の開口を開閉するようにしたため、切削屑によって板状蓋の開閉動作が阻害されることがなく、板状蓋が削れて摩耗粉が発生することもない。このため、板状蓋による開口の開閉が常に安定して確実になされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る切削装置の斜視図である。
本発明に係る切削装置の切削機構部分の拡大斜視図である。
ワークセットの斜視図である。
本発明に係る切削装置のカメラユニットに形成された撮像用開口の開閉動作(開口の閉動作)を示す破断側面図である。
図4のA部拡大詳細図である。
本発明に係る切削装置のカメラユニットに形成された撮像用開口の開閉動作(開動作)を示す破断側面図である。
本発明に係る切削装置のカメラユニットに形成された撮像用開口の開閉動作(板状蓋の退避動作)を示す破断側面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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