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公開番号2024061892
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-08
出願番号2024043068,2023026632
出願日2024-03-19,2018-10-11
発明の名称光学ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランクおよび光学素子
出願人HOYA株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C03C 3/068 20060101AFI20240426BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】ガラス組成において高価なガラス成分が占める割合が低く、屈折率が高く、かつ低分散性を有する光学ガラスの提供。
【解決手段】カチオン%表示のガラス組成において、Ta5+含有量が0~5カチオン%、カチオン比(Ti4+/(Ti4++Nb5++W6++Bi3+))が0.60~1.00、カチオン比((Si4++B3+)/(La3++Gd3++Y3+))が0.30~2.40、カチオン比((Si4++B3+)/(Ti4++Nb5++W6++Bi3+))が0.30~34.00、カチオン比((La3++Gd3++Y3+)/(Ti4++Nb5++W6++Bi3+))が0.30~33.00、カチオン比((Mg2++Ca2++Sr2++Ba2++Zn2+)/(La3++Y3+))が0.00~1.50、カチオン比((Mg2++Ca2++Sr2++Ba2++Zn2+)/(Si4++B3+))が0.00~1.00、カチオン比((Gd3++Nb5++W6+)/(Si4++B3++Zn2++La3++Y3++Zr4++Ti4+))が0.000~0.100、屈折率ndが1.9000~2.1500、かつアッベ数νdが20.0~35.0の光学ガラス。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カチオン%表示のガラス組成において、
Ta
5+
含有量が0~5カチオン%の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するTi
4+
含有量のカチオン比(Ti
4+
/(Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
+Bi
3+
))が0.60~1.00の範囲であり、
La
3+
、Gd
3+
およびY
3+
の合計含有量に対するSi
4+
とB
3+
との合計含有量のカチオン比((Si
4+
+B
3+
)/(La
3+
+Gd
3+
+Y
3+
))が0.30~2.40の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するSi
4+
とB
3+
との合計含有量のカチオン比((Si
4+
+B
3+
)/(Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
+Bi
3+
))が0.30~34.00の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するLa
3+
、Gd
3+
およびY
3+
の合計含有量のカチオン比((La
3+
+Gd
3+
+Y
3+
)/(Ti
4+
+Nb
5+
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量が、0~30カチオン%の範囲である、請求項1に記載の光学ガラス。
【請求項3】
Gd
3+
、Nb
5+
およびW
6+
の合計含有量が、0~8カチオン%の範囲である、請求項1または2に記載の光学ガラス。
【請求項4】
La
3+
、Gd
3+
およびY
3+
の合計含有量が、20~60カチオン%の範囲である、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学ガラス。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子ブランク。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランクおよび光学素子に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
屈折率が高く低分散性を有する光学ガラス(高屈折率低分散ガラス)は、光学素子用材料として有用である。そのような高屈折率低分散ガラスが、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-203155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているような高屈折率低分散ガラスは、このガラスからなるレンズを超低分散ガラスからなるレンズ等と組み合わせて接合レンズとすることにより、色収差を補正しつつ光学系のコンパクト化を可能にすることができる。
しかし、特許文献1に記載されている光学ガラスは、各種ガラス成分の中で比較的高価な成分(例えばTa
2

5
)を多量に含んでいる。しかし、高屈折率低分散ガラスからなる光学素子の低コスト化を可能にするためには、光学ガラスのガラス組成において高価なガラス成分が占める割合を低減することが望ましい。
【0005】
本発明の一態様は、ガラス組成において高価なガラス成分が占める割合が低く、屈折率が高く、かつ低分散性を有する光学ガラスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
カチオン%表示のガラス組成において、
Ta
5+
含有量が0~5カチオン%の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するTi
4+
含有量のカチオン比(Ti
4+
/(Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
+Bi
3+
))が0.60~1.00の範囲であり、
La
3+
、Gd
3+
およびY
3+
の合計含有量に対するSi
4+
とB
3+
との合計含有量のカチオン比((Si
4+
+B
3+
)/(La
3+
+Gd
3+
+Y
3+
))が0.30~2.40の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するSi
4+
とB
3+
との合計含有量のカチオン比((Si
4+
+B
3+
)/(Ti
4+
+Nb
5+
+W
6+
+Bi
3+
))が0.30~34.00の範囲であり、
Ti
4+
、Nb
5+
、W
6+
およびBi
3+
の合計含有量に対するLa
3+
、Gd
3+
およびY
3+
の合計含有量のカチオン比((La
3+
+Gd
3+
+Y
3+
)/(Ti
4+
【0007】
光学ガラスの原料化合物の中で、Ta化合物、Gd化合物、Nb化合物およびW化合物は比較的高価である。これに対し、上記光学ガラスは、Ta
5+
含有量が上記範囲に抑えられている。更に、ガラス組成においてGd
3+
、Nb
5+
およびW
6+
の占める割合も抑えられている。詳しくは、Gd
3+
、Nb
5+
およびW
6+
に関して、カチオン比((Gd
3+
+Nb
5+
+W
6+
)/(Si
4+
+B
3+
+Zn
2+
+La
3+
+Y
3+
+Zr
4+
+Ti
4+
))が上記範囲内にある。即ち、上記光学ガラスのガラス組成において、高価なガラス成分であるTa
5+
、Gd
3+
、Nb
5+
およびW
6+
が占める割合は低い。かかるガラス組成において、上記の各種カチオン比を満たすようにガラス組成の調整を行うことにより、上記範囲の高い屈折率ndと上記範囲のアッベ数νd(即ち低分散性)を有する光学ガラスを得ることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、光学素子用材料として有用な光学特性(ndおよびνd)を有し、かつ光学素子の低コスト化に寄与し得る光学ガラスを提供することができる。また、一態様によれば、高いガラス安定性、低比重および低着色(高透過率)の1つ以上の物性も更に有する光学ガラスを提供することができる。更に、本発明の一態様によれば、上記光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、および光学素子を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[光学ガラス]
本発明および本明細書において、カチオン成分の含有量および合計含有量は特記しない限りカチオン%で表示するものとし、アニオン成分の含有量および合計含有量は特記しないアニオン%で表示するものとする。
ここで、「カチオン%」とは、「(注目するカチオンの個数/ガラス成分のカチオンの総数)×100」で算出される値であって、注目するカチオン量のカチオン成分の総量に対するモル百分率を意味する。
また、「アニオン%」とは、「(注目するアニオンの個数/ガラス成分のアニオンの総数)×100」で算出される値であって、注目するアニオン量のアニオン成分の総量に対するモル百分率を意味する。
カチオン成分同士の含有量のモル比は、注目するカチオン成分のカチオン%表示による含有量の比に等しく、アニオン成分同士の含有量のモル比は、注目するアニオン成分のアニオン%表示による含有量の比に等しい。
カチオン成分の含有量とアニオン成分の含有量のモル比は、すべてのカチオン成分とすべてのアニオン成分の総量を100モル%としたときの注目する成分同士の含有量(モル%表示)の比率である。
各成分の含有量は、公知の方法、例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)、イオンクロマトグラフィ法等により定量することができる。
また、本発明および本明細書において、構成成分の含有量が0%または含まないもしくは導入しないとは、この構成成分を実質的に含まないことを意味し、この構成成分の含有量が不純物レベル程度以下であることを指す。不純物レベル程度以下とは、例えば、0.01%未満であることを意味する。
【0010】
以下、上記光学ガラス(単に「ガラス」と記載する場合がある。)について、更に詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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