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公開番号2024058422
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165769
出願日2022-10-14
発明の名称白金族金属の回収方法、および白金族金属の回収システム
出願人国立大学法人福井大学,川崎重工業株式会社,日本管機工業株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C22B 11/02 20060101AFI20240418BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】低い温度にて、白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する技術を提供する。
【解決手段】本発明の白金族金属の回収方法は、(b)アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して、加熱産物を得る工程、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する、白金族金属の回収方法であって、下記の(b)の工程を含むことを特徴とする、回収方法;
(b)アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して、加熱産物を得る工程。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
上記混合物は、さらに、白金族金属を含む原料を含むものであることを特徴とする、請求項1に記載の回収方法。
【請求項3】
白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する、白金族金属の回収方法であって、下記の(c)の工程を含むことを特徴とする、回収方法;
(c)上記原料と、アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して予め得られた加熱産物を、水性溶媒に溶解して、白金族金属が溶解された溶解液を得る工程。
【請求項4】
請求項2に記載の(b)の工程で加熱産物を得ること、および、当該加熱産物を請求項3に記載の(c)の工程に供すること、を含むことを特徴とする、回収方法。
【請求項5】
上記加熱の時間は、1分間以上、120分間以下であることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の回収方法。
【請求項6】
上記混合物は、両性元素のオキソアニオンをさらに含むことを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の回収方法。
【請求項7】
上記白金族金属は、Pd、Pt、Rh、Ir、Os、またはRuであることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の回収方法。
【請求項8】
上記アルカリ金属は、Na、K、Li、Rb、またはCsであることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の回収方法。
【請求項9】
上記酸化物は、Al



、Na

O、B



、K

O、SiO

、Li

O、Rb

O、Cs

O、およびP



からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1~3の何れか1項に記載の回収方法。
【請求項10】
白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する、白金族金属の回収システムであって、
(B)アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して、加熱産物を得るための加熱装置、を備えていることを特徴とする、回収システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、白金族金属の回収方法、および白金族金属の回収システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
白金族金属は、優れた触媒性能を有することから、自動車排ガス浄化触媒および燃料自動車の触媒等、様々な用途に用いられている。このように、白金族金属は産業上不可欠な元素である一方で、その希少性から白金族金属の生産量はベースメタルと比べて非常に少ない。例えば、白金族金属の中でも比較的生産量が多いPtおよびPdについても、それぞれの生産量は、年間200トン程度、生産量が少ないRhについては年間30トン程度である。さらに、白金族金属の一次供給源は南アフリカおよびロシア等に限定されている。そのため、白金族金属を用いた新規材料の開発によって白金族金属の需要が増大すると、白金族金属の供給不足が発生することになる。すなわち、現在白金族金属の供給リスクは高い状態にあるといえる。
【0003】
このような資源の偏在性による供給リスクに対応するため、日本国内で発生する廃触媒等の廃製品から白金族金属を抽出回収することは非常に重要である。また、天然の鉱石の採掘・製錬は、大きな環境負荷を伴うものである。そのため、天然の鉱石よりも白金族金属濃度の高い廃製品から、効率的に白金族金属を抽出することができれば、環境負荷の低減にもつながる。ただし、白金族金属は化学的に極めて安定であるため、従来の乾式法では、廃製品から白金族金属を分離濃縮したのち、その濃縮物を高濃度の酸で溶解する必要がある。このため、白金族金属の抽出のためのエネルギー消費量が大きく、薬剤コストおよび廃液処理コストも高い。したがって、より効率的な白金族金属の回収方法を開発することが急務となっている。
【0004】
特許文献1、2には、白金族金属の回収方法に関する従来技術が開示されている。より具体的に、特許文献1および2には、王水または高濃度の塩酸といった酸性溶媒を用いることなく、塩素ガスまたは塩化水素ガスが発生しない低腐食環境下において、廃触媒およびスクラップ中の白金族金属を水性溶媒により効率的に抽出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-105632号公報
特開2021-127493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらの従来技術は、電気炉などの加熱装置への負荷が大きく、かつ、エネルギー消費量が大きな1000℃前後という高温での加熱処理が必要であるため、改善の余地があった。
【0007】
本発明の一態様は、低い温度にて、白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔1〕白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する、白金族金属の回収方法であって、下記の(b)の工程を含むことを特徴とする、回収方法;
(b)アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して、加熱産物を得る工程。
【0009】
〔2〕上記混合物は、さらに、白金族金属を含む原料を含むものであることを特徴とする、〔1〕に記載の回収方法。
【0010】
〔3〕白金族金属を含む原料から白金族金属を回収する、白金族金属の回収方法であって、下記の(c)の工程を含むことを特徴とする、回収方法;
(c)上記原料と、アルカリ金属の水酸化物と、酸化物とを含む混合物を、400℃以上、600℃未満の温度で加熱して予め得られた加熱産物を、水性溶媒に溶解して、白金族金属が溶解された溶解液を得る工程。
(【0011】以降は省略されています)

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