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公開番号2024046617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2023149872
出願日2023-09-15
発明の名称フリーカット性能を有するマルチバー経編地及びその製造方法
出願人フージエン ハンガン テキスタイル カンパニー リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D04B 21/12 20060101AFI20240327BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】自由裁断織物において、軽くて透き通っていて、優雅で神秘的な芸術効果を備え、フリーカット性能を有するマルチバー経編地を提供する。
【解決手段】マルチバーラッセル経編機で編成された、フリーカット性能を有するマルチバー経編地であって、前記マルチバー経編地の完成品の経方向密度は24コース/センチ以上であり、緯方向密度は10ウエール/センチ以上であり、前記マルチバー経編地は地網層と柄糸層を含み、前記地網層は相引き網目構造を採用し、前記地網層に採用された地網ヤーンは、ループ形成地糸、緯糸挿入ジャカード糸、緯糸挿入スパンデックス糸を含み、前記ループ形成地糸は熱溶融性スパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入ジャカード糸は通常のスパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入スパンデックス糸はスパンデックス糸を採用することを特徴とするフリーカット性能を有するマルチバー経編地を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
マルチバーラッセル経編機で編成された、フリーカット性能を有するマルチバー経編地であって、前記マルチバー経編地の完成品の経方向密度は24コース/センチ以上であり、緯方向密度は10ウエール/センチ以上であり、前記マルチバー経編地は地網層と柄糸層を含み、前記地網層は相引き網目構造を採用し、前記地網層に採用された地網ヤーンは、ループ形成地糸、緯糸挿入ジャカード糸、緯糸挿入スパンデックス糸を含み、前記ループ形成地糸は熱溶融性スパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入ジャカード糸は通常のスパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入スパンデックス糸はスパンデックス糸を採用することを特徴とするフリーカット性能を有するマルチバー経編地。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記熱溶融性スパンデックスコアヤーンは、芯糸部分と外包糸部分を含み、前記芯糸部分は、熱溶融性スパンデックスからなり、又は、外層が熱溶融性スパンデックスであり、且つ芯層が通常のスパンデックスである構成からなり、又は、熱溶融性スパンデックスと通常のスパンデックスとを撚り合わせてなることを特徴とする請求項1に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地。
【請求項3】
前記マルチバーラッセル経編機の柄糸バーの数は、24枚よりも大きく、打込密度は12コース/センチ以上であることを特徴とする請求項1に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地。
【請求項4】
請求項1に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法であって、以下のステップを含み、即ち、
S1.経編機マシンの選択:マルチバーラッセル経編機のうちの緯糸挿入機種を編機として選択し、
S2.地網素材の選択:ループ形成地糸は、糸密度が70D以下である熱溶融性スパンデックスコアヤーンを選択し、緯糸挿入ジャカード糸は、糸密度が70D以下である通常のスパンデックスコアヤーンを選択し、緯糸挿入スパンデックス糸は、糸密度が280D以下であるスパンデックス糸を採用し、
S3.経編マシンの糸通し:ループ形成地糸バーはフル通しを採用し、緯糸挿入ジャカードバーはフル通しを採用し、柄バーはプロセスにより選択的に糸を通し、緯糸挿入スパンデックスバーは一空一糸通しを採用し、ループ形成地糸バーはフルゲージ配置を採用し、緯糸挿入ジャカードバーはハーフゲージ配置を採用し、緯糸挿入スパンデックスバーはフルゲージ配置を採用し、
S4.針の走行方式:ループ形成地糸バーはチェーンステッチ構造又は変化チェーンステッチ構造を走行し、緯糸挿入ジャカードバーは相引き網目構造を走行し、緯糸挿入スパンデックスバーも相引き網目構造を走行し、柄バーは、プロセスにより設定された針の走行の要求に従って運動編みをし、
S5.ゼロ位置の選択:実際の状況に合わせて、既に装備された標準のレース幅ゼロ位置を選択し、針装着量を削減し、
S6.柄糸ヤーンの選択:模様の特徴により、対応する素材を選択し、
S7.打込パラメータ:打込密度は12コース/センチ以上であり、完成品の経方向密度は24コース/センチ以上であり、緯方向密度は10ウエール/センチ以上であり、ループ形成地糸の送出量は1100~1700mm/Rackであり、緯糸挿入ジャカード糸の送出量は400~750mm/Rackであり、緯糸挿入スパンデックス糸の送出量は200~300mm/Rackであり、
S8.後仕上げ:脱油-予定型-染色-再定型の方式を採用し、予定型温度は190~198度を採用し、予定型時間は40~55秒であり、再定型温度は160~180度を採用し、再定型時間は40~50秒である、
ステップを含むことを特徴とするフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項5】
ステップS1における前記マルチバーラッセル経編機のうちの緯糸挿入機種は、1枚のループ形成地糸バー、1組の緯糸挿入ジャカードバー、2枚の緯糸挿入スパンデックスバー、及び24枚以上の緯糸挿入柄バーが装備された編機であることを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項6】
ステップS1における前記編機ゲージは、18-28Eゲージ配置であることを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項7】
ステップS4における前記ループ形成地糸バーがチェーンステッチ構造を走行する時のラッピングコードは0-1/1-0//又は1-0/0-1//であり、前記ループ形成地糸バーが変化チェーンステッチ構造を走行する時のラッピングコードは1-0/0-1/1-0/1-2/2-1/1-2//であることを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項8】
ステップS4における前記緯糸挿入ジャカードバーは、ジャカード1とジャカード2を含み、前記ジャカード1が相引き網目構造を走行する時のラッピングコードは0-0/2-2//であり、前記ジャカード2が相引き網目構造を走行する時のラッピングコードは2-2/0-0//であり、前記緯糸挿入スパンデックスバーは、スパンデックス1とスパンデックス2を含み、前記スパンデックス1が相引き網目構造を走行する時のラッピングコードは0-0/1-1//であり、前記スパンデックス2が相引き網目構造を走行する時のラッピングコードは1-1/0-0//であることを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項9】
ステップS5における前記レース幅ゼロ位置は、自社既定の標準のレース幅ゼロ位置であることを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。
【請求項10】
前記ステップS7とステップS8との間には、さらに、製造前に製品に対して評価と模様の試織を行うステップを含むことを特徴とする請求項4に記載のフリーカット性能を有するマルチバー経編地の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、織物生地という分野に関し、特にフリーカット性能を有するマルチバー経編地及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
フリーカット製品の定義は、化繊糸に弾力糸に加えて織った、4wayストレッチ効果を持つ生地であり、エッジ部分に自己縁かがりが付いているものである。製品は、縁が散らないという特徴を持ち、随意に裁断可能であり、縁を縫う必要はなく、フリーカット生地は、服をエッジマークの束縛から解放し、快適で、自由自在の着用体験を持っている。
【0003】
フリーカット生地について、現在よく使用されているのは緯編地であり、マルチバー経編地を任意裁断にするのは、主に緯方向の弾性が足りない影響を受け、通常のマルチバー経編地は、緯方向の弾性が30%程度しかなく、フリーカット生地になる4wayストレッチが共に80%以上であるという高い要求に対して差が極めて大きく、また、良好なほつれ防止効果が得にくいこともフリーカット製品の開発を制限する重要な要素である。
【0004】
如何に素地が軽くて透き通っていて、優雅で神秘的な芸術効果を持つマルチバー経編地にフリーカット機能を持たせることは、1つの重大な革新であり、マルチバー経編地の応用範囲を大幅に拡大する。
【0005】
製造技術レベルの向上により、複合糸の製造の一定の領域の難題は1つずつ克服され、マルチバー経編地のフリーカットでの開発に可能性を創造し、また、マルチバー経編製品の製織レベルとプロセスレベルの向上は、マルチバーラッセル経編機のフリーカットでの製品の開発に良好な条件を整えた。
【0006】
市場では、4wayストレッチ性能又はほつれ防止性能を解決するいくつかの技術が次々と登場した。
TIFF
2024046617000002.tif
94
153
【0007】
上の表1から分かるように、ほつれ防止機能を付加すると、弾性を持たないように制限されたり、弾性が低下したりして、フリーカット4wayストレッチの要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、新しいタイプの製品のニーズを満たすために、自由裁断織物において、軽くて透き通っていて、優雅で神秘的な芸術効果を備え、フリーカット性能を有するマルチバー経編地を提供することである。
【0009】
本発明の第2の目的は、マルチバーラッセル経編機で製品編成を実現するとともに、後仕上げと結合して織物のフリーカット機能を実現する図1に示すようなフリーカット性能を有するマルチバー経編地の具体的な製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を実現するために、本発明は、以下の技術案を提供する。すなわち、このフリーカット性能を有するマルチバー経編地は、マルチバーラッセル経編機で編成されたものであって、前記マルチバー経編地の完成品の経方向密度は24コース/センチ以上であり、緯方向密度は10ウエール/センチ以上であり、前記マルチバー経編地は地網層と柄糸層を含み、前記地網層は相引き網目構造を採用し、前記地網層に採用された地網ヤーンは、ループ形成地糸、緯糸挿入ジャカード糸、緯糸挿入スパンデックス糸を含み、前記ループ形成地糸は熱溶融性スパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入ジャカード糸は通常のスパンデックスコアヤーンを採用し、前記緯糸挿入スパンデックス糸はスパンデックス糸を採用する。
(【0011】以降は省略されています)

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